SCSKサービスウェア株式会社

BPO（Business Process Outsourcing）サービスを手がけるSCSKサービスウェア株式会社。住友商事グループの大手SIerであるSCSK株式会社（東証1部上場）の100％出資グループ企業だ。

同社が提供しているサービスは、大きく①コールセンター、②バックオフィス、③ITヘルプデスクの３領域。この「Green」では、ITヘルプデスクに加え、今後更に事業領域の拡大を視野に、IT運用領域全般において活躍したい人材を求めている。

ITヘルプデスク領域におけるサービスの柱は、ユーザー業務視点での最適なサポートと運用業務の最適化を実現する統合ヘルプデスクサービスだ。同社では『PrimeDesk』と命名。詳しくは、クライアントの情報システム部門に常駐、あるいはリモートでクライアントに導入されたITに関わる運用をトータルにサポートするサービスである。サービスメニューとしては、①サービスデスク、②IT機器運用支援サービス、③定着化支援サービス、④業務アセスメントの４機能に加え、サービスを支える基盤群で構成。ユーザーがいかにITを満足に利用できる環境を作るかに焦点を当てたラインナップでサービスを提供している。最近では、チャットボットやRPAの運用などに加え、上流の基盤運用や運用管理業務にもサービス展開し、好調だ。

実サービスでは、単にヘルプデスクを設けるのではなく、まずはクライアントの課題を抽出し、コミュニケーション戦略全体の改善を促すコンサルティングまで行い、最適なサービスの在り方を提案。既存のITツールの活用を改善することで、クライアントが新規投資を行わずにコミュニケーションレベルを高めることに貢献している。一方、必要となればSCSKグループとしてシステムやツールの新規開発／更新・導入から運用までの“一気通貫”のサービスを提供できることも強みとしている。

そして、もう一つの強みが、ヘルプデスクを手がける人材力というヒューマンウェアだ。当該サービスを手がける第4事業本部第3事業部の事業部長である岡﨑保之氏は、次のように説明する。

「人材不足の中、未経験者から資格取得や実務経験などを通じてハンズオンで育成する教育システムを整えています。また、当社のクライアントは大手企業が中心で、最新のITツールやシステムが導入されている場合が多く、最先端の知識が身につきやすい環境があります。そして、クライアントと直契約するTier1の立場なので、自分たちの自由なやり方で取り組むこともできています」

SCSKはIT業界にあって“働き方改革”が著しく進んでいる企業として名高いが、そのグループ企業としてSCSKサービスウェアも長時間労働を抑制する施策を多く実行している。こうした点も奏功し、退職率は非正規雇用者を含めても10％を切っている。その継続性の高さがクライアントからも高く評価されているのだ。

同社の設立は1983年3月。独立系ソフトウェア会社であった株式会社CSK（旧・コンピューターサービス株式会社）の汎用機管理業務を母体に、コールセンター会社や事務派遣会社が統合されて現在のサービス領域を持つ企業に発展した。2011年、CSKと住商情報システム株式会社が合併し（住商情報システムが存続会社）、SCSKが誕生。そして、SCSKサービスウェアも生まれ変わる。

SCSKグループにおける同社の位置づけは、SCSKが上流のシステム設計・構築を手がけるのを受け、下流のシステム運用を担うところにある。

「両者のテクノロジーやノウハウは別物。それをグループで一貫して提供できることを期待しているクライアントは多いです」と岡﨑氏。

同社の経営理念（私たちの使命）は、SCSKと同じ「夢ある未来を、共に創る」だ。『PrimeDesk』の今後の発展性について、岡﨑氏は次のように話す。

「多くの大手企業が導入しているSAP ERPのサポート終了といった諸問題が集中する“2025年の崖”が目前に迫るとともに、これからDX（Digital Transformation）への取り組みが進展するのは間違いありません。各社は、ますますITの専門知識が問われるようになる。これが当社にとっては大きなビジネスチャンスとなります。単にヘルプデスクとしてクライアントを支援するのではなく、専門的かつ高度な運用業務に目を向け、当社としての付加価値を高めていきます」

その新たなステージを担う人材を、同社は求めている。

『PrimeDesk』を手がける各プロジェクトメンバーは、クライアントに常駐するケースが多い。そこで、マネジメントのポイントは、いかに同社への帰属意識を高め、チームワークを推進するかにある。

「現場からすると何かと意識的に顧客環境に取り込まれがちですが、マネージャーがプロジェクトの現場を定期巡回し、電話やメールなどを駆使して会社の状況や方向性などを常に共有することに努めています」と岡﨑氏は強調する。さらに、拠点単位で月1回の帰社日を設け、顔を合わせての情報共有も行っている。

「こうした機会を活用し、ベテランが若手にノウハウやスキルを伝え、横の連携を取り持つ場づくりに努めています」（岡﨑氏）

先輩社員が企画運営する教育プログラムが常に年間で新規10プログラムほど用意されているという手厚さも同社の魅力の一つだろう。

そして、働き方。「いかに業務効率を上げ、定時内で業務を終えるかを徹底的にマネジメントしている」と岡﨑氏。マネージャーやリーダーは現場の状況から業務改善のアイデアを出し、必要に応じてクライアントに改善の要請や人員の追加投入などを交渉し、メンバーの負荷を抑えている。このマネジメント力によって残業時間月平均10時間14分、有休取得率80.0％（いずれも2019年度実績）というワークライフ・バランスを実現。次世代育成支援認定マーク（くるみんマーク）はじめ、会社全体で12の各種ワークライフ・バランス認証マークを取得している。

そんな同社の求める人材について、岡﨑氏は次のように話す。
「会社や組織の目標を理解した上で、自ら自分自身の目標を立て、それに向かって頑張れる人。その姿勢さえあれば、会社としてのいろいろな支援も生きると思います」

クライアントのDX推進を支援し、クライアントから感謝される仕事。やりがいが大きいに違いないだろう。興味がある人は一度話を聞きにいってみることをおすすめする。