代表取締役　山本茂生氏

ご略歴をお教えください。

18歳で料理人の道に入り、大手の居酒屋で3年間働きました。その最後のほうで上司に騙され、500万円ほどの借金を背負うはめに。消費者金融に金利だけで月20万円を返済するため、薄給の料理人を続けられず歩合制の飛び込み営業に転じます。必死に働いて、28歳で完済しました。返済が終わったら独立したいと思っていたので、当時流行っていたホームページ制作を独学で習得し、フリーランスとしてホームページ制作請負やメディアをつくってのアフィリエイトビジネスを始めます。これがトントン拍子で伸び、アルバイトを雇って規模を拡大しました。そして本格的に取り組もうと、2007年4月に法人化します。多い時で10人ぐらいのアルバイトに手伝ってもらいましたが、5年もすると伸び悩んできました。そこで、いろいろと経営の勉強を始めます。それまでは個人事業の延長的に自分がプレーヤーとしてやっていたわけですが、それではダメで、もっと成長する市場で組織的に取り組んでいかなければだめだと気付きました。そして、2013年からWebシステム開発領域に着目し、アプリや業務システムの開発にシフトして現在の業態をつくってきた次第です。2年ほど前から公益社団法人の役員を務め、上場企業の経営者などと接する機会が増えました。そういった方々からもいろいろと学ばせてもらっています。

山本さんの仕事観をお聞かせください。

特に男性にとって、仕事は人生の大半の時間を使って行う、睡眠の次に重要な活動であり、それをどんな時間にするかの生き様が問われるものであると思います。そして、基本的にお金を稼ぐことが目的なのではなく、社会に貢献した結果、お金を得ることができるという考え方が大切ではないかと思います。したがって、仕事を通じて社会にどれだけ自分が生きた証を残せるか、という意識を持ちながら仕事をしているつもりです。 そんな仕事を通じて心がけているのは、今やろうとしていることは本当に社会に必要なことなのか、という自問自答。極論すれば、人を騙しても大きく儲ける商売と、全く儲からなくても人に貢献する商売のどちらかを選べと言われれば、迷うことなく後者を選ぶということです。 当社の社員が共感してくれていることなのですが、当社のクライアントとして、連絡が取れなくなったり、設定内容を共有してくれなかったり、導入契約前にいろいろ文句ばかり言ってくるようなところとは取引したくありません。そうではなく、当社がつくった本当にいいものについて、メリットになると提案した内容に納得して実践してくれるような事業者を、クライアントとして徹底的にフォローし収益拡大に貢献したいと思っています。

社員に対して、どういった存在になってほしいかの思いをお聞かせください。

クリエイティブな人生を送ってほしいと願っています。AIが進展すると、クリエイティブではない人材は淘汰されると思うからです。物事を単に右から左に流しているだけの人は不要になります。重要なのは、創造力や技術力、コミュニケーション力をもって人がワクワクするようなモノをつくり出せること。そんな実力があればこれからも一生活躍できるでしょうし、当社ではそんな人材が育つ環境をつくりたいと思っています。

ウェブニクスに入社すると、どんなメリットがあるとお考えですか？

社員が思ってくれているのは、これから成長していく会社の一員として、自らの存在感が見出しやすいということ。一人ひとりの影響力は大きいですね。一方、自分1人がスキルアップしても、できることには限界があります。しかしながら、いろいろな能力を持つメンバーが集まればできることは広がります。小さな船では近くの島にしか行けなくても、大きなクルーズ船なら世界一周できるのと同じです。 しかし、それはどのベンチャーでも同じですね。当社ならではのメリットとすれば、受託開発と自社パッケージの両方を手がけていることで、技術やノウハウの幅が広げやすいこと。しかも、業務は客先常駐や下請けではなく社内で行い、必要な技術の選定や研究は自ら自由に行うことができます。これはエンジニアにとっては魅力的なことではないかと思います。クラフト意識を持ってプロダクトをつくる楽しみを得ることができるでしょう。

オフタイムは、どういった過ごし方をしているのでしょうか？

経営者仲間と月2～3回、ゴルフを楽しんでいます。普段はなかなかコミュニケーションできないような人と、普段はできないレベルの会話ができるメリットや、メンタルなスポーツとしてメンタルコントロール力が鍛えられるメリット、そして体を動かして健康的であるというメリットを感じています。ベストスコアですか？　92です。恥ずかしいですね（笑）。