これまでの経歴と、三菱重工に転職した理由を教えてください。
新卒ではソーシャルゲームを開発している会社に入社し、ソーシャルゲームのバックエンド開発に携わりました。3年ほど開発していて、ゲーム以外のものも開発してみたいと思うようになったので、転職することに。その後は不動産や広告を扱うベンチャー企業にて、主にバックエンドやインフラ周りのプログラムを書いていました。 三菱重工への転職のきっかけは、リーダーの川口さんから求人サイトを通じてメッセージをいただいたこと。当時は製造業への転職など全く考えていなかったので驚きましたが、逆に「なんで三菱重工のような会社が僕のようなキャリアの人必要だと思ったのだろう?」と気になって、とりあえず話を聞いてることにしました。 そこで、川口さんが三菱重工で行おうとしているDXの話を聞いて、やろうとしていることがとても明確で、その方向性に強く共感しました。私自身、前の会社ではスクラムマスターのようなことをやっていて、ソフトウェア開発プロセスにすごく興味がありました。ビジネスとして成功させるにはスクラムだけではダメで、リーンスタートアップやデザイン思考など、あらゆるものを組み合わせないといけないと考えていました。川口さんは既にそれらをキャッチアップし実施するための研修を考え、実施し始めているということで、「自分が本当にやりたいことが学べる会社はここだ!」と思ったんです。
三菱重工のイメージは、入社前後でどう変化しましたか?
いわゆる「下町ロケット」の印象でしたね。 あとは、ロケット、飛行機、戦闘機、そして原子力や火力というような、とてつもなく大きなもののイメージ。でも、入社してみたらすごくベンチャーっぽくてびっくりしました。 今、私達はまさにソフトウェアを自分たちで作り始めたところで、社内にソフトウェアの資産のようなものはほとんどありません。 だからこそ、その土台をこれから自分たちで作ってくんだと考えると、すごくワクワクしますね。 要求に合う技術がこれだからこれで進める、という発想だけではなく、 今の我々の技術力、これからの会社に必要な技術要素、などの観点で技術選定し、開発を行っています。 加えて、IoTプロジェクトで関わる機械は数十年も使われるような息の長いものです。 システムも同じくらいの寿命が求められると思います。 そこに耐えうるものを作るということに挑戦できる楽しさもありますね。 本気でやろうと思ったら資金力も必要ですし、手間も人手もかかるでしょう。 でも、それを大企業の資本で思いっきりできる。それでいて、働き方はベンチャーっぽさがある。すごくいい環境だと思いますね。
現在の仕事について教えてください。
入社して最初は既存のプロジェクトに参加し、開発環境の整理などを任されました。 ちょうど12月から、製造業の機械のIoT化を進めるプロジェクトが走り出したところです。 仕事の進め方ですが、基本的には技術選定や進め方については完全に任されています。 ビジネスから考えるというよりは、現状既にあるシステムをリアーキテクチャーし、 もっと現場で活用し運用できる形にすることが今のミッションです。 開発ではスクラムやXPを取り入れて行っています。そこはベンチャーでやってきたのと同じ感じですね。
どんな職場ですか?
繰り返しになりますが、ベンチャーの時と働き方も変わっていません。 基本的にフルリモートで業務していますし、年齢関係なく気を使いながらも率直なコミュニケーションが取れる環境があり、何でも気軽に相談できます。 すごく風通しのいい職場ですね。 元々プログラムを書くのが好きなので、以前から休日も趣味でプログラムを書いたりすることはありました。 ただ、三菱重工に入社してからはちょっと視点が変わって、これからの会社の参考になるようなシステムを作るために必要な技術を意識するようになっています。 そのために、社内外を問わず、エンタープライズなシステムを構築されてきたエンジニアの方に話を聞いたり、そういった方向性の書籍を読んだり、勉強会に参加したりすることが多くなっています。 また、既存の三菱重工のシステムを見て、「これを今の技術で、一から作り直すとどうなるんだろう」などとシミュレーションしたりして、色々考えたりしています。
今後挑戦してみたいことや、描いている未来像について教えてください。
直近では、今携わっているプロジェクトが、これからの三菱重工におけるIoTプロジェクトの1つのモデルケースになっていくように、しっかりと注力してやりきりたい。 技術的な面だけでなく、開発プロセスの面でも、そうなれるように意識していきたいです。 これから先については、きっとたくさんの優秀なエンジニアの方がジョインすると思うので、その人たちと一緒に自分自身をもっと高めていければいいなと。 どんな人と仕事をしても、チームとして成果を出せるよう、柔軟に動ける人材でいたいと思います。 おそらくあと10年くらいすると、今の私達の市場は「プラスアルファとしてのIT」ではなく、「機械とITの掛け算によって価値を出していくようなものづくり」がメインになっていくと思います。 三菱重工なら間違いなくそこに携われると思いますし、ITだけでは完結できない価値の提供の仕方について考えていけるのではないかと感じます。