小山さまのこれまでのご経歴について教えてください
私は、1988年に日本電信電話株式会社(NTT)に入社しました。最初の配属先である大阪で、1995年の阪神淡路大震災に遭遇。崩壊した街の姿を目の当たりにしながら、通信設備の復旧工事に携わるという経験をしました。その経験を通して、通信の重要性、そして人と人とを繋げる電話の重要性も認識しました。 その後、1997年からは東京勤務になり、インターネットサービスプロバイダ―の立ち上げに、セキュリティ担当として参加しました。セキュリティ関連の仕事に関わるようになったのはその業務からです。 当時のインターネットには電話通信のようなきっちりとしたセキュリティ対策がなされておらず、何とかしなければいけないと強く感じたのを覚えています。そこから20年以上、セキュリティ分野に特化して経験を積み、現在に至っています。
御社の設立の経緯を教えてください
私は現在、当社の親会社であるNTTコミュニケーションズの情報セキュリティ部長という立場にもあります。そのNTTコミュニケーションズで、ある時セキュリティ業務を担う人材の募集を行ったのですが、思ったように採用活動ができなかった経験があったんです。そのことが、セキュリティ専門の企業を立ち上げようと思い始めるきっかけになっています。 もう一つの経緯としてあるのが、社内の研修制度や社外の資格取得制度を通してでは、セキュリティ人材の育成が難しいということが分かったということでした。現在のNTTコミュニケーションズのやり方から一歩踏み出し、大企業としての殻を破る必要がある。そう考えたことから、定期的に連携して事業を推進していた株式会社FFRIセキュリティの社長と協議を行い、新しい試みとして当社を立ち上げることが決定したということです。
他社にはない御社の強み、特徴はどこにあるとお考えですか?
当社の特徴を一言で言い表すとしたら、「入社したら必ず伸びる会社」ということだと思います。技術者としても、また人間としても成長する機会が豊富にあるので、意欲がある方は給料をもらいながらも自身のステップアップを実現することができる。当社にはそんな魅力があると、私は考えています。 なぜ「必ず伸びる」のか。それは、当社の経営陣や管理職は全員、人を伸ばし、成長した人材と一緒に企業を発展させるという使命を担っているからです。業務の傍らで社員教育をしなさい、空いた時間で人材育成しなさいということではなく、マネジメント側のミッションとして確立されているんです。 社員達に対しては、自己研鑽のためのチャンスを数多く用意しています。例えば資格取得を支援する補助制度等、他社に比べても遜色のない素晴らしいシステムを整備していると自負しています。
企業を運営する上で大切にしていること、常に意識していることは何ですか?
私が最も重視し、そして常に意識しているのは、社員が成長しているかどうか、そして社員の成長と企業の成長が上手くシンクロしているかどうか、ということなんです。そして、その理想を形にするためにはどんな仕組みを用意するべきか、企業としてどんな仕掛けをしていくべきかということも考え続けています。 現在の当社の社員は、そのほとんどをNTTコミュニケーションズが採用し、出向という形で参加しているメンバー達ですが、当社ではそのメンバー達のキャリアアップの方向性を二つ用意しているんです。一つは後輩を育てるマネジメント的な立場を目指す道、もう一つが最先端の技術を駆使する業務の現場で成果を上げるキャリアの道です。 そういった仕掛けをしっかりと整備することで、社員達が意欲的に取り組みながら成長を果たし、同時に企業としての成長を実現する。そんな連動ができるような体制づくりを、私は常に心掛けています。
企業としての今後の目標や、目指す姿について教えてください
私達のような通信事業系のセキュリティ分野の取り組みは、企業を守ること、国の通信を守ること、そして国自体を守ることに繋がる意義の高いものだと思います。その業務に高いモチベーションを持ち続けながら、意欲的に取り組み続けられる環境をつくることを、当社では目指していきたいと考えています。 これから入社する方の中には、セキュリティを学びたい、セキュリティに関する自身の知見を他者に教えたい、または何か特化したもの、セキュリティを維持することにチャレンジしたい等、様々な目的を持った方々がいるでしょう。その全ての方々に、私はチャンスをつくりたいと思って企業を経営しています。お互いに切磋琢磨しながら、会社の成長と社員の成長がシンクロするような企業を目指していますので、新しい仲間となる方々にもその思いに共感していただければ嬉しいですね。