ニフティライフスタイル株式会社

ニフティライフスタイル株式会社は、2018年2月にニフティ株式会社より独立。「想像以上を、見つけよう。」をコーポレートメッセージとして、一人ひとりのライフスタイルをより便利に、楽しくするための、行動支援サービスを展開。『ニフティ不動産』『ニフティ温泉』『ニフティ求人』等のプラットフォームサービスや、『DFO』『オンライン内見』等のソリューションサービスを提供している。

賃貸物件や購入物件を一括検索できる『ニフティ不動産』では、大手不動産ポータルサイトと提携し延べ1,000万件以上の物件を掲載。ユーザーが複数の不動産サイトで何度も検索する手間を省いてくれる。また、独自のアルゴリズムによって不動産情報特有の表記ゆれを解消。2013年と早い時期からアプリの提供も開始しており、UI/UXの改善を積み重ねた結果、高いユーザビリティを実現している。

「ユーザーにとっての使いやすさを考え、賃貸バージョンと購入バージョンでアプリを分けています。また、アプリ名も賃貸向けなら『賃貸物件検索』や『不動産情報検索』といったように、ユーザーにとって直感的に分かりやすいものにする等、常にユーザー目線を意識したサービス展開を行っています。」（代表取締役社長・成田隆志氏）。

こういったサービス構築が奏功して、アプリダウンロード数のべ800万、月間利用者数300万を超えて多くのユーザーに利用されるアプリへと成長している（2021年12月末時点）。

2003年からサービスを提供している『ニフティ温泉』も熱心なユーザーを数多く抱えるサービスだ。温泉サイトというと宿泊前提の情報提供がメインだが、『ニフティ温泉』は日帰りで気軽に行ける温泉情報が欲しいというユーザーの声に応えたサービスで、口コミサイトとしてスタートしたという経緯がある。そのため、ユーザーの参加意識が非常に高く、毎年実施している『温泉ランキング』では10万件を超える投票や口コミが寄せられるという。

行動支援ソリューションサービスの一つである『DFO（Data Feed Optimization）』も、フィードデータの基となる商品データをクローリングによって収集するところから、データの変換・作成、媒体・サービスへのデータ連携までを全て自動化できるため、「フィードデータを毎日更新したい」「工数を削減したい」「機会損失を減らしたい」といった悩みに対応。既に、大手ECサイトを中心に180社以上で利用され、フィード内で変換する商品データ数は、月間8,500万件規模になるという（2021年12月末時点）。

ニフティライフスタイルは、成長戦略として「新たなユーザー層への認知拡大」、「既存行動支援サービスの領域拡大」、「積極的な新規サービスの展開」という３つの軸を打ち出している。

これまでオーガニック集客によって着実にユーザーを増やしてきたが、これをさらに加速させるため、ブランドマーケティングによって認知度を向上、ユーザーのさらなる拡大を図る。同社は2021年12月に東証マザーズに上場しているが（現在はグロース市場を選択）、その目的の一つに認知度と信頼性の向上がある。これまで、ニフティライフスタイルのサービスを使うユーザーは、検索エンジン等から訪れ、サービスの特長やブランドを意識しないまま利用をすることも多かったが、これからは、ブランディング活動により、積極的な訴求を行い、「ニフティライフスタイルのサービスだから使ってみたい」と言ってもらえるファンの拡大に取り組む。

「行動支援の価値を広げるためには、サービス領域の拡大も進める予定です。プラットフォームサービスについて言えば、例えば、賃貸物件や購入物件を探しているユーザーは引っ越し会社の情報も必要としているはずです。中古物件の購入を検討していれば、リフォーム会社を探している方もいますし、現在住んでいる持ち家の売却をどうしようかと悩んでいる方もいるでしょう。また、温泉好きのユーザーの中には、美容・健康情報にも関心のある方も少なくないはずです。このように既存サービスを必要とするユーザーにとって、より利便性の高いサービス展開を進めることで、提供価値を広げていく予定です。また、企業向けに展開するソリューションサービスでは、例えば、『DFO』のソリューションを、現在のメインクライアントである大手ECサイトだけでなく、人材・旅行といった他業種の方に対しても展開するなど、提供範囲の拡大もできると考えています。」（成田氏）。

社名にあるように、同社は豊かなライフスタイルの実現を目指している。そのため、結婚や子育て、高齢者や終活、教育等、大切なライフイベントに関わる領域において、新たな行動支援サービスの展開も視野に入れているという。
「自社での新規領域やサービスの展開はもちろん、パートナー企業との資本業務提携やM&Aなども活用し、ライフスタイルにおける総合的行動支援サービス企業を目指していきます」（成田氏）。

ニフティライフスタイルが思い描く成長戦略を実現するためには、新たな人材の力が欠かせない。
「ユーザー満足度を一層高めていくため、既存サービスの強化や新たなサービスの立ち上げを加速していかなければなりませんが、そのためにも、リソースやスキルの増強は必須になります。例えばエンジニアであれば、年間10名ほどは増員していきたいと考えています」（成田氏）。

当然ながら、誰でもいいわけではない。「どうするべきか、どうしたいのか」をユーザー起点で発想し、それを自分の意見として発信できる人。また、一緒に働く仲間の立場から「求められていること」「相手が伝えようとしていること」を考え、スムーズなコミュニケーションを心掛けられることが重要だと成田氏は強調する。
「当社ではプロダクトごとに、営業や開発、マーケティング等の各担当者が積極的に意見を交わしながら完成を目指していきます。ユーザー視点という軸はブレませんが、各人の意見を出し合い練り上げることで、より良いものを目指すのがニフティライフスタイル流です。そのため、自分の意見を持っていること、相手の意見にも耳を傾けられることは、とても重要な資質だと考えています」

社員同士がコミュニケーションしやすい環境もある。役職や肩書によって相手の発言を抑え込むような雰囲気はなく、フランクに意見を発信できる風土が根付いている。フリーアドレスを採用していることもあって、様々な社員同士の交流がそこかしこで生まれているという。

また、「自分らしく働き、実力を発揮してもらうため」の環境整備にも力を入れている。
「前提は“オフィスに何のために来るのか”をしっかり考えた上で、自分なりの働き方を模索してほしいと考えています。そのため、リモートワークを導入していますが、対面でコミュニケーションを取る必要性を感じた時は出社すればいいですし、フレックスタイム制なので、10時から15時のコアタイム前後の時間の使い方は自分で調整できます」（成田氏）。
在宅勤務手当があるほか、有給休暇の取得も推奨されている。入社後すぐに有給休暇が与えられ（※2月3月入社除く）、「取得しやすい雰囲気もある」そうだ。

「ニフティライフスタイルは、2021年12月に上場したばかりの伸び盛りの会社です。これまでオーガニック集客主体だったところから、積極的にブランドマーケティングを展開し、また、領域も広げることで、さらなる成長に向けて加速していくフェーズでもあります。それだけに、会社の成長と共に、人としての成長も実現できるスタートアップらしさがあります。加えて、ニフティグループの一員という安定感も。こういった環境に魅力を感じ、これからのニフティライフスタイルを一緒につくっていってくれる方を待っています」（成田氏）。