ご略歴をお教えください。
大学院の情報工学科で、いわゆるコンピュータサイエンスを専攻し、OSや仮想化といったクラウドコンピューティングの基礎に繋がる研究をしていました。その修士2年の時に個人会社を設立し、システムの受託開発を始めます。その仕事で生活していけるだけの稼ぎが得られるようになったので、2016年の修了後は社業一本で仕事生活を始めました。 その年の秋、家庭教師をしていた友人がLINEで生徒とやり取りするのに、スマホで生徒を管理することが大変に思っているとの話を聞き、ちょうど当時LINEがAPIを開放すると知って開発したのが『Liny』の前身となるプロダクトです。すると、その友人から「もっと色んな人に使ってもらえるんじゃないの?」と好評を得たので、2017年2月に『Liny』としてリリースしました。広告も若干打ちましたが、噂が噂を呼ぶ形で広まっていったのです。そこで、本格的にビジネス化すべく知人のWebマーケティング会社とJVとしてスタートさせたのが、ソーシャルデータバンクです。
御社を設立して、どういったことが実現しつつありますか?
組織をつくることで対応できることがどんどん広がりました。自分一人ではせいぜい数社に対してサービスを提供することが関の山だったでしょうが、組織をつくって仕組みで回すことで、1万社以上にサービスを提供することができています。 また、経営者として面白く感じているのは、自分が思ってもみないようなアイデアが飛び出してくること。皆勝手に考え、社員同士で面白いものをつくっています。「へー、そんなことができるのか!」と驚かされることもしばしばです。そのように、皆が楽しんでものづくりができる砂場のような場所ができたことも会社をつくって実現できた成果ですね。
社員に対して、どういった存在になってほしいかの思いをお聞かせください。
クールに言えば「好きなようにやればいい」との思いがありますが、社長とすれば「どうすればこのメンバーは仕事を楽しめるのか」「この人は何を喜びに生活しているのか」といったことを把握して、できるだけそれが実現できるポジションに就ける等の環境をつくって下支えしています。経営者としては、今後もそういった環境づくりに徹し、後は本人の主体性に任せることが大事だと思いますね。 この「Green」の当社のページを見ている方へのメッセージとしては、「自分の力で人に喜んでもらえるようなモノを、一緒につくりましょう!」ということに尽きます。そのようにユーザーの顔が見える仕事がしたい方、是非アクセスしてください!
伊藤さんの仕事観をお聞かせください。
私個人としては、単純にやっていて楽しい遊びの一つです。やりたいからやっているという、自然なことですね。ではなぜそれが楽しいのかと考えると、単純にものづくりが面白いことや、つくったものでお客様等に喜んでもらえたり、そんなことで自分が必要とされていると実感できるからだと思います。 仕事のスタイルは色々で、個人でやっていてもこうした喜びは得られると思いますし、会社のビジネスとして大規模にやっても違う喜びが得られるということであり、選択肢の違いという気がしています。
オフタイムは、どういった過ごし方をしているのでしょうか?
最近、群馬県高崎市に家を買いました。実家が同県内にあることと、冬はスキーやスノボ、夏はキャンプを愛好しており、山に近いから便利という理由です。ほかにも工作が大好きなので、今はもっぱら買ったばかりの家の改造を楽しんでいます。壁に穴を開けてビルドインの食洗器を入れたり、照明を変えたりと。家でも何かつくっている時間が楽しいですね。