株式会社トライアンフ

100%SES事業を手掛けている、システム開発会社の株式会社トライアンフ。2022年3月に社長が交代したばかりで、これから会社をガラリと変えていくタイミングにある。そんな同社は、会社づくりに参加する意欲のある20～30代の若いメンバーを求めている。

2006年4月に創業された同社は、当時から取引先である大手SIerを介して保険や銀行、カード会社といった金融業界を中心に、インフラの構築・運用やアプリケーションの開発・運用を手掛けてきた。
「取引先やエンドユーザーは創業期以来ほとんど変わっていません。それだけにエンドユーザーの業務内容に精通し、信頼関係が構築できていると言えますし、そこが当社の強みであると自負しています」と代表取締役社長の古尾谷志考氏は胸を張る。

今後の成長戦略として、業務面ではクラウド領域を強化していく。金融機関においても、オンプレミスからクラウド環境へのマイグレーションが続々と進んでいるからだ。
「私自身もAWSやAzureに関わってきましたが、これらの新しい技術へのキャッチアップを進め、ビジネスチャンスを逃さないようにしていきたいと思っています」（古尾谷氏）。

また、グループウェアのLotus Dominoユーザーに対するアプリケーションのカスタマイズや、Google WorkspaceやMicrosoft Office365 等他の製品への移行支援といった業務も少なくない。
さらに、ホームページ制作においても、着物関係や小規模事業者を中心に実績がある。

同社を創業した前社長は、社員数1,000名ほどの上場企業であるSIerで一部門の責任者を務めていた。
「責任と年収が不釣り合いで、かつやりたいことがやりにくい体質があり、ならば自分達で会社をつくって楽しくやっていこうとスピンアウトすることになりました」と古尾谷氏は話す。社名の“Triumph”には、「大成功」「勝利」といった意味がある。

同社のスタートの際に、多くの取引先が会社ではなく現場のエンジニアが重要と、同社との取引に移行してくれたのだ。これでスムーズな立ち上げが可能になる。
その前社長は、60歳になる2022年3月の時点でリタイアすることを決めた（全株式を手放して完全に同社から離脱済）。しかし、5名いた役員の中に後継を名乗り出る者がおらず、幹部社員であった古尾谷氏は有志社員が経営ビジョンをプレゼンし、その中から選出することを提言。これが受け入れられ、古尾谷氏のほか3名がプレゼンし、全役員の協議により古尾谷氏が2代目の社長に選出される。

古尾谷氏は、“Triumph2.0”として次の経営ビジョンを掲げる。
・業務処理が省力化され、潮流変化に即応できる
・透明性が確保され、ステークホルダーと適切に協働する
・平均年収が高く、企業価値が高い
・withコロナのワークスタイルが定着する

「経営の意思決定プロセスはドキュメントに残し、誰でも見られるようにして透明化します。また、DX、エンゲージメント、セキュリティーのそれぞれに取り組む委員会活動を立ち上げます。さらに、人事制度も改革していきます」（古尾谷氏）。

目下、勤怠管理や会計・経理等のデジタルツール整備やアウトソーシング、契約書の電子化等による生産性向上策が急速に進められている。人事制度においては、実績に基づいて給与に差を付ける成果主義にシフトしていく。「さらに、ジョブ型の雇用制度にも関心を持っており、導入を検討していきたい」と古尾谷氏は話す。

2022年4月現在、同社の社員数は17名。女性比率33%程度と比較的多いのは、子育てサポート制度を充実させている点が大きいと言える。その内容は次のとおり。

・出産祝い金：勤続2年以上の場合、第一子10万円～第五子300万円まで、勤続2年未満の場合は一律2万円を支給
・育児手当：3歳以下の子供を持つ共働きの者に子供一人当たり月5万円を支給、小学校卒業までの子供一人当たり月2万5,000円を支給
・入学祝い金：勤続2年以上の場合、小学校入学時に5万円を支給
・配偶者の出産休暇：「出産予定日の前後2週間以内に5日」または「出産日から5日」の有給休暇を取得可能
・育児支援休暇：子供のイベントや看護等の場合に、年10日の有給休暇を取得可能
・マタニティ休暇：健診等の場合に10日の有給休暇を取得可能
・マタニティ短時間勤務：妊娠中の勤務時間を、有給扱いにて1日最大2時間まで短縮可能

「会社をガラッと変えると言っても、この子育てサポート制度は変えません」と古尾谷氏は強調する。

人材育成の観点では、従来「基本情報技術者試験」受験費用負担等の資格取得支援を行ってきたが、今後はより実務に役立つOracleやJavaといったベンダー系の資格取得支援にも力を入れていく。
また、コロナ禍前までは社員旅行やBBQ等も行っていたが、今後についてはエンゲージメント委員会で社員の意向を集約していく方向だ。

そんな同社が求める人材像について、古尾谷氏は次のように期待を寄せる。
「スキルよりも、主体的にコミュニケーションを取り、論理的思考で進めていける人材を求めています。社員は40代以上が少なくなりませんので、若返りを図るべく20～30代の方に入社していただけると嬉しく思います。是非アクセスしてください！」