株式会社東新システム | インタビュー | 転職サイトGreen(グリーン)

代表取締役　西村真氏 1962年生まれ。大学時代に学生アルバイトとして株式会社東新システムに入社。以来プログラム開発、システム開発に従事する。 1992年、現在のシステムの土台となるパッケージシステムを設計。以後販売管理システムの導入コンサルテーションを続けながら、同社の技術開発を主導する。 2009年、専務取締役就任。2011年、代表取締役就任。心に留めるのは、16世紀のスペインの詩人による「孤独な鳥は高く飛ぶ　孤独な鳥は静かに歌う」という詩の一節。

御社の業務概要と、設立から現在に至るまでの沿革について教えてください。

当社は先代の社長が1973年に設立し、2022年に50期を迎えた会社です。設立当初から一貫して、生鮮食品卸売市場の水産・青果仲卸業者向けの販売管理システムを提供してきました。長年蓄積した膨大な業務経験・業務知識を活かし、仲卸業務に必要なあらゆる機能を搭載したシステムとなっています。コンサルティングから要件定義、カスタマイズ、導入、運用支援、保守と全ての工程に一気通貫で対応しており、生鮮食品流通業の基幹システムの安定的な運用に貢献する唯一無二のSIerです。設立からしばらくは各社ごとの要件に対応したシステムを開発していましたが、1980年代からパッケージ化に取り組み、数次の改版を経て1992年に現在に繋がる販売管理パッケージシステムを開発しました。2000年にオープン化、2010年に完全クラウド化を達成しています。現在は流通の上流である市場の卸売会社や生産者の出荷団体、下流では市場の決済業務を担う組合システムや小売のシステム等にも領域を広げています。

提供サービスの特徴と強みを教えてください。

当社は生鮮食品卸売市場の水産・青果仲卸業の業務を知り尽くし、長い年月をかけて多様な要望に応えてきました。その中で機能を積み上げて、数千を超える設定項目による高い機能性を実現しています。高度な下位互換機能を備えており、お客様はこれまでの操作や運用を変えることなく、常に最新バージョンをお使いいただけます。一方で多機能でありながら、低コスト・短納期で導入が可能な点が強みです。ソースの中核部分とカスタマイズ部分を切り離すことによって、柔軟で素早い対応を実現しています。水産・青果両方を手掛ける会社は他になく、違いを吸収できる開発基盤を持っているのはユニークなところ。多彩な業種に共通の技術基盤で対応していけるのは、エンジニアにとって面白いのではないでしょうか。ニッチといえる仲卸業を専門に、ここまで徹底してやってきたSIerは他に存在しません。独自のポジションを築いており、他社が一朝一夕では追い付けない競争優位性を持つと自負しています。

今後どのような成長を目指していくのかについてお聞かせください。

当社は「生鮮流通のプラットフォーマーとなる」という新たなビジョンを掲げました。近年卸売市場法が改正され、自由化に向かう流れがあります。またコロナ禍での停滞状況から回復傾向にあり、市場は大きく動き出しています。うねりが起こる中で当社は、従来の「仲卸業専門」という領域を広げ、本年から「卸売会社」システムも主要なターゲットに加えました。具体的には、卸売会社等に対する販売管理システム『いちばクラウド魚市場／青果市場』の提供開始です。卸売会社は生産者から販売委託を受けて、市場で仲卸業者に競りで販売するのが役割。国の認可が必要で、規模が大きな事業者です。仲卸のすぐ隣の領域ながら、まるで違う業務と流れがあります。それらは非常に複雑で多岐にわたり、システム化が難しい実情がありました。しかし当社は仲卸専門システムという、いわば生鮮食品流通の「ど真ん中」を長年やってきた会社。強みを活かし、今こそ新領域の開拓に挑む時だと考えました。今後は新たなサービスを発展させながら、生鮮食品流通の上流から下流を繋ぐ統合的な情報基盤の構築を進めます。

新ビジョン策定の背景にはどのような思いがあるのでしょうか？

当社は創立50周年に当たり、次のメッセージを発信しました。「生鮮流通の新世紀へ　～＜環境と共生する食の流通＞を創造する～ Next Half-Century for Future of Children」ちょうど50年ほど前の時代、「宇宙船地球号」という言葉が盛んに使われました。“地球の資源、地球の経済は有限である、一つの「地球」という船に乗った乗組員・乗客である人類は協力してこの船を運航していかねばならない”との趣旨でした。しかし、それから50年で人類の浪費は止まったとは言えません。地球という有限の資源が、本当に限界を迎えるこの50年で我々は大きく変わらねばならないのです。その中で「食」は最も根幹的な資源であり、「情報システム」は社会の課題を解決する最も基礎的なインフラとなるはずです。こうした時代環境の中で、創業以来半世紀もの年月で蓄えてきた知見と技術を生かし、当社にしかできない社会貢献を実現させたいと考えています。

社員にはどのように成長してもらいたいですか？そして最後にGreenユーザーへのメッセージもお願いいたします。

私は仕事をする上で、次のことが大切だと思っています。・自分の仕事に誇りを持つ・プロとして真剣に勉強する・お客様に確かな価値を届ける・相手の状況を理解してニーズを見極め、最適な提案をする・常に正確で豊かなコミュニケーションを心掛けるこれらを確実に積み重ねていき、会社を支えるメンバーになってほしい。そして当社で力を蓄え、磨き、社会に貢献できる人間として成長してほしいと思っています。卸売市場や食品の生産・流通に積極的な関心を持ち、また情報システムというものの本質と未来に関わりたいという思いを持つ方。そして当社の理念、文化、お客様のお仕事に共鳴していただける方に、是非仲間になってほしいと思っています。ご応募をお待ちしています。