東京デジタルアイディアーズ株式会社

DX支援を手がけている東京デジタルアイディアーズ株式会社（TDI）は、2019年5月に設立されたスタートアップである。野村総合研究所で金融ITソリューションやインフラの責任者を務め、常務執行役員や理事を歴任した楠 真が代表取締役 CEOを勤める。またIDの国際標準化を担うOpenIDファウンデーション理事長も兼務するエグゼクティブパートナー／主席研究員の﨑村夏彦はTDIのテクノロジーリーダとしての役割を発揮する。このほかにも楠CEOと長年苦楽を共にしてきたコンサルタントやITスペシャリストがパートナーとして集まったプロフェッショナル集団がTDIだ。

同社は、経営レベルの意思決定サポートから個々のアプリケーション構築まで、顧客と並走しながらデジタル変革を推進している。サービス内容は、次のとおりだ。

●研究開発：最先端のデジタルID基盤等のテクノロジを活用した顧客との共同研究。
●コンサルテーション：ビジネスとIT組織のコラボレーション実現等、デジタル変革戦略を経営者と並走しながら支援。
●DevOps：実証研究やコンサルテーションの成果を実現させるシステム構築および運用支援。

TDIをデジタル技術の面で際立たせるのが﨑村の存在だ。﨑村はOpenID ConnectやJWT（JSON Web Token）、JWS（JSON Web Signature）、OAuth PKCE（Proof Key for Code Exchange by OAuth Public Clients）等の国際規格のオーサーとして知られる世界の第一人者で、ID技術の世界では知らぬものがないという存在。実際、手がけた規格やサービスはGoogleやAppleも採用する世界のスタンダードになっており、世界の約50億人以上が利用している。日本での活躍も幅広い。デジタル庁や総務省、経済産業省、金融庁、公正取引委員会、日本放送協会などのアドバイザーや委員を歴任している。また“GAIN（Global Assured Identity Network)” や“Open Wallet Foundation”といった新たなアクティビティーにおいてもグローバルリーダとしてのポジションをとっており、世界中のキーパーソンがアドバイスを求めている。

2024年5月現在、同社は代表の楠を含めて5名のパートナーと6名のスタッフ社員、約10名のエンジニアやコンサルタントを擁している。

「現在は、私や﨑村の個人的な存在を軸として大手金融機関や通信キャリアの経営者や担当役員とのネットワークからプロジェクトを手がけています。“ピザ2枚ルール”的な少数による緊密な関わりの中で、エンジニアが顧客の事業を深く理解し、あるべきそのデジタル化を追求していける環境があります。日本のシステム業界ではシステム開発の一部にしか関われず全体が見えなかったり、顧客の“召使”のように言われたことだけをやればいいといった仕事のやり方も多いのですが、これではIT人材が十分な貢献を果たせません。
「言葉がわかればうまくいく」
ビジネスとITがいっしょに仕事をしていくというのは楠がNRI時代からずっと貫いてきた信念です。

TDIは、昨年日本橋に新たな開発拠点として、デジタルラボを開設した。Web３でも注目を集めるデジタルWalletを利用し、異業種間の連携による新たなサービスの実証実験を実施している。

また、AI技術にも取り組みを開始した。金融機関のコールセンターに蓄積されている音声データを感情分析も併せて解析し、オペレーターの対応を向上させるといったユースケースにおいてAI技術は着実に実績を積み上げている。TDIは最先端のAIソリューション会社のテクノロジーを活用し、デジタル化に奮戦する顧客企業におけるAI活用を支援していく考えだ。

「こうした実証実験や、その結果のシステム化ではエンジニアの力が不可欠。ほかでは決して経験できない、世界でも最先端のプロジェクトであることは間違いありません。ガッツのあるエンジニアと一緒に変化を作り出していきたい」と楠は呼びかける。

日本のデジタル化の現状に満足できない、ダイナミックな活躍の場を求めるエンジニアや、最先端の領域で新たなソリューションの開発に関わりたいエンジニアにとって、同社の募集は見逃せないだろう。