コープ情報システム株式会社

「コープ情報システム株式会社」は、「日本生活協同組合連合会（略称：日本生協連）」のIT部門を担う100%子会社である。1996年の会社設立以来、日本生協連とグループの業務と事業を支えるシステムの企画・開発・運用等を手掛けてきた。
同社は国内最大級の流通小売機能「生協」において、日本生協連とそのグループ企業のみならず、全国の会員生協におけるIT活用強化と事業革新に貢献することも視野に入れ事業を進めている。
現在、ITを活用して事業の革新を進めるため、様々なプロジェクトの立ち上げが見込まれており、PM・SEの強化が急務となっている。取り組みの成果は会員生協を通して、組合員の暮らしの豊かさへと繋がっていく。社会貢献性の高い安定企業で、これまで培った経験を活かしたいと願う人材を募る。

同社を知るために、まずは「生協」、そして親組織である「日本生協連」について理解することから始めたい。
【生協】は生活協同組合の略で、消費者一人ひとりが出資金を出し合い組合員として協同で運営・利用する組織のことである。全国には地域生協や大学生協、職域生協等、様々な生協があり、それぞれが別法人として事業や活動を行っている。
【日本生協連】は、それらの生協が加盟している全国組織である。日本生協連は、安心安全などをコンセプトに「コープ商品」の開発、製造を行い、会員生協に供給している。商品開発や仕入れ、物流設備やシステム基盤等大がかりな仕組みは各生協が単体で整えるよりも、まとまって行うことで多くのメリットが享受できる。

生協、コープ自体は知名度が高く、利用したことのある人も多いだろう。しかし組織の仕組みまでは、あまり知られていないのではないだろうか。
生協の組織について解説したのは、同社の事業領域、今後の成長戦略に大きく関わってくるためだ。

前章を踏まえて、同社の事業領域を説明したい。
親組織である日本生協連は、会員生協への商品の供給等に関わる事業を行っている。例えば、プライベートブランド「CO・OP」のマークが付けられた「コープ商品」は日本生協連が開発した製品だ。また通販事業として衣料品や家具を中心とした商品カタログを発行する他、ギフト事業、商品の品質管理、物流・情報システム等の開発と運用も行っている。
同社は日本生協連の事業企画・システム部門と連携して、プロジェクトを推進する立ち位置。次々と立ち上がる多様なプロジェクトの企画～要件定義～設計～テスト～リリース～運用の全工程に携わるポジションなのだ。
実際にプログラム作成を行うエンジニアは社内に置かずアウトソースしている。従って同社で求められるのはプログラミングスキルよりも、プロジェクトを円滑に進めるための調整・折衝・管理のスキルとなる。

中途入社した社員からは「言われたことをただこなすのではなく、ユーザーが喜ぶことは何かを突き詰めて提案できる」、また「上流工程からプロジェクトに携わり、最後まで一貫して見ていける」会社であることが、入社理由としてよく挙げられる。入社後も業務面でギャップはなく、希望が叶って満足度が高いと話す。
加えて「日本生協連ばかりでなく会員生協や外部開発会社等、幅広い組織と協働するので視野が広がった」「システムの利用部門から評価がフィードバックされるルールがあるので、ユーザーの声を直接受け取れる」といったやりがいの声が聞かれた。

通販開発グループに所属する社員は「大きなプロジェクトは1～2年にわたるので、関わる部門との親密度が上がります。その中で顧客管理システムの再構築プロジェクトを無事に完了した際には、『使いやすくなって効率が良くなった』『業務の精度が上がった』といった感謝の寄せ書きが送られてきて、とても嬉しかったです」と話す。
別の社員も「前職まではつくって納めて終了でしたが、今はユーザーの声が寄せられるので要望が分かり、改善に役立てていけることがやりがいになっています」と話す。自分達のつくるシステムがユーザーにどのように使われて、どう役立っているかを実感することができるのだ。
日本生協連を支えることは会員生協を支えることであり、ひいては組合員の生活の支えに繋がる。社会貢献性の高さが、同社社員の大きな満足感になっている。

専務取締役の大西誠氏は同社の現状と今後の動向について、次のように話す。
「日本生協連の事業戦略をシステムの面から支えていくことは、当社の大きな役割の一つです。例えば商品開発におけるコストやスピードの改善、品質保証をどのようにシステムで実現していくか等、多くのプロジェクトに企画から参画して協働します。全国各地に点在する物流拠点の仕組みの再構築や、Webサービスの見直しも必要になってきています。Web受注の比率向上を目指すとなると、必然的にカタログのつくり方も変わってきます。その流れで、業務自体を変革していかなければならないという実感もあります。当社の代表は親組織のDX管理常務を兼任しているので、DXという大きな枠組みにも取り組んでいます。当社はこれまでにない変化に直面し、多くのことが一気に動いている状況なのです」

足元では日本生協連との協働の下で、次々と立ち上がるプロジェクトをしっかりと完遂していきたい考え。さらにその先では、2兆円を超える規模である全国の生協から、信頼され、頼りにされる生協のシステム会社として成長していくことを目指す。
同社が見据える事業領域は拡大の一途であり、即戦力を強く求めるのも頷ける。

組織として活気付く一方で、社風は地に足が着き実直だ。真摯な姿勢で事業に取り組む「正直志向」が浸透する。
上司・部下、また社員間でのコミュニケーションは穏やかそのものでハラスメント等の理不尽な対応は見受けらない。月の平均残業時間は約20時間だが、1日の標準労働時間が7時間30分と短い設定からの算定なので、少ないと言えるだろう。
働き方は7:00から22:00内のスーパーフレックス制で、さらにリモートワークを導入しているため自由度が高い。朝当番や出勤を前提としている業務はあるが、オフィスへの出勤率は平均3割、多くの社員が在宅勤務をメインにし、状況と必要に応じて出社している。

働きやすい環境を証明するかのように離職率はとても低く、ここ10年の新卒入社からの退職者は片手で数えるほどだ。
「培った経験を活かし、安定した企業グループの中で長く働きたい」「プロジェクト管理を中心に、システム開発の上流工程から本稼働後の運用・保守まで一貫して携わりたい」そのような志向があるならば、是非とも同社をお勧めしたい。