skyny株式会社

skyny株式会社は、2019年に誕生したばかりの若いシステム開発会社だ。東京都新宿区に本社、港区にオフィスを構えている。社名の「skyny」は「スカイニー」と読む。創業者の代表取締役社長・川﨑龍太氏が「大空を自由に飛ぶように、様々なシステム開発を思うがままにできる存在になりたい」という想いを込めて命名したという。

事業の中核を成すのは、同社が「エンタープライズソリューション事業」と定義する、システムエンジニアリングサービス（SES）スタイルでの開発。主にデジタルトランスフォーメーション（DX）、セキュリティ、IoTといったフィールドで、クライアントのシステム開発を伴走型で支援している。

クライアントはSNS等を運営する著名企業をはじめ、大企業、政府機関、有名大学等が多い。創業から日が浅いにもかかわらず、錚々たる顔ぶれが並ぶ。取り組むテーマも、全国展開するポイントサービスのサイトやアプリの開発・保守や企業の内部監査、IoT領域ではAGV（無人搬送車）や協働ロボットのインテグレーションといった興味深いものばかり。しかも、大半がプライム案件だといい、さらに順調に成長を続けている状況なのだ。

このように、いわゆる「筋」の良いクライアントや開発業務が揃っている理由は、川﨑氏の経歴にある。同氏は2007年にデジタルマーケティング会社を創業して約12年間経営し、2018年にマザーズ上場企業にイグジット（会社売却）した経験を持つ。この時に培った人脈等様々な繋がりが同社の基盤の一つとなっており、川﨑氏の優れた手腕もあって短期間で成長してきたのだ。

主に広告畑にいた川﨑氏が、それまでとは異なる領域のシステム会社を創業したのは、前社のWEBシステム開発を成功へと導く中で、日本のIT開発のリソース不足、特にエンジニア不足を実感したことがきっかけとなっている。気付けば、日本のIT課題を解決し、日本のIT、DXを一歩先へと前進させることが「やりたいこと」になっていたという。

「日本のITエンジニア不足を解消し、IT力を向上させるサービスを提供して付加価値を加えたいと考えて当社を立ち上げました。すると、この課題解決への取り組みに賛同してくれる高度な経験を積んだエンジニアや、上流工程を担うメンバーが集まってくれたのです。この流れが当社の強みを作ることになりました」（川﨑氏）。

同社では創業当時、日本で要件定義等を行い、海外で開発を行うラボ型オフショアサービスを展開する構想を持っていたが、コロナ禍により事業転換を余儀なくされることになった。現在は、自社のエンジニアをクライアントの課題解決に当たらせ、リソースを提供する事業展開を中心に据えている。

こうなったのは、前述したように同社の姿勢に賛同した高いレベルのエンジニアをメンバーに迎え、日本を代表するような企業や政府、大学といったクライアントに対して、コロナ禍でも安定して高い技術を駆使したソリューションが提供できたからだ。

今後、同社は教育体制等を整え、さらに自社エンジニアによるエンタープライズソリューション事業を前進させていく。高レベルのエンジニアを育てることで、日本のITリソース不足が解消でき、創業の想いも現実となるはずだ。

同社でやるべきことは、ミッションに掲げる『VisionとWillとTechを繋ぐ』として表現。Visionとはクライアントの想いややりたいこと、プロダクト愛のことで、Willはエンジニアの「こんなことをやりたい」「成長したい」といった意思のこと。同社は単にクライアントとTech（技術）を結び付けるだけの存在にはならないという。

「Willを入れているのがポイントです。エンジニアの想い（Will）が重要だと考えています。クライアントがビジネス成長のVisionを実現していく過程で、エンジニアも自己実現をしていく、どちらも叶えるのが私達のミッションです。想いを繋げていくことが大切です」（川﨑氏）。

さらなる事業展開として、パートナーソリューション事業を準備している同社。フリーランスのエンジニアもチームに加えてチームビルディングを行い、クライアントとそれぞれの想いを繋ぎ、ビジネスをグロースさせていく事業である。

既に外部からコンサルタントをチームに招く等適材適所を徹底し、自由度が高い柔軟な環境を構築している同社だが、これをさらに推し進める形だ。社名の通り、システム開発が自由にできる空のような存在になるのが目標の同社。いずれ自社プロダクトの開発も視野に入れているという。そのためにも、想いを持ったメンバーを求めているのだ。

「今は20名ですが、あと7年以内で100名規模にまで成長したいと考えています」（川﨑氏）。

システムエンジニアリングサービス（SES）スタイルで開発をする同社。社内コミュニケーションを駆使する等、メンバーを多角的にサポートする工夫を凝らしていることもあり、社内の風通しが良く、ボトムアップの社風が特徴となっている。一人ひとりからの提案や意見を聞き、良いものはすぐに取り入れる等スピード感があり、雰囲気が良い。

「ガチガチにルールがあるわけではなく、横の繋がりというより、縦にも横にも繋がりを持てるように改善を進めています。また、教育体制を整えたり、メンター制度を導入したりして皆をサポートしています。私達は結果というより過程を重視しています。この点は、少々曖昧なところもあるので固めていきたいと思っています」（営業部長 引間由行氏）。

先に述べたように、クライアントには名だたる企業、政府機関が多く、エンジニアとして腕を上げ経験値を積める案件が豊富な同社。成長のチャンスが豊富な環境といえるだろう。

現在、同社のプロジェクトはフルリモート、ハイブリッド（リモート+出社）、出社の割合が3：3：3。この状況下で、プロジェクトとエンジニアのエンゲージメントを高めるよう対話を深めながら、エンジニアの成長機会を作り続けている。これが良い結果へ繋がって、結果的に高待遇を生み出す好循環となっているのだ。

そんな対話の多い同社で活躍できる人材像は「自ら発信できる人」だと川﨑氏は語る。

「まず、エンジニアというよりビジネスマンとして、自ら機会を作りにいける主体性が必要です。また、クライアントに伴走する志向性。この二つが大切です。私達は、エンジニアの成長したい想いに、最大限応えたいと思っています。待遇面でも福利厚生の意味でも、しっかり話し合って合意した上で自己実現をしてもらいたいと考えています。いろいろなプロジェクトに入って成長したいと考えるエンジニアに、私達は寄り添っていきたいです。まずは一度当社に来て、職場の雰囲気を感じてほしいですね」（川﨑氏）。