御社を設立する際に、どのような思いがあったのか教えてください。
私が勤務していた企業では、業務系システムや設備管理システムを使っていたのですが、その使い勝手に関して大きな改善の余地があると感じていました。データ処理に時間がかかるといった機能的なものだけではなく、改修にはコストがかかるといった問題もあります。その解決ニーズに応えることで、利用者の業務効率を向上させたいと考えるようになりました。そして、その事業を自ら手掛ける企業を設立したいという思いが強くなり、起業に至ったというわけです。 私が課題を感じたのは大手ベンダーが手掛ける大規模なシステムでしたが、多くの中小企業で業務系システムは導入されていることもあり、多くのニーズがあるはずだと、私は考えていました。実際に、多くのご要望を寄せていただき、その解決に取り組むことで世の中や人々の暮らし改善に貢献できていると、今は実感しています。
事業や環境について、御社にはどのような特徴がありますか?
システム開発という事業に関しては、クライアント企業からの要望に沿って業務を進めることから、無理難題を担わされるというケースも多々あります。その難題に対応することで企業は守れるかもしれませんが、実際に業務を担当する社員達には負担が大きく、楽しく仕事に取り組むことができなくなります。そのデメリットを排除しながらクライアントと良好な関係性を築き、いい仕事ができる環境づくりにこだわっているのが当社の特徴だと思います。 関係性を構築する上では、機械的なやり取りや御用聞きのようなコミュニケーションではなく、共に課題解決に取り組むための対話が必要です。時には雑談等も交えながら、密な関係性をベースに信頼ある対応を実施できるのも、当社の特徴であり強みにもなっていると、私は考えています。
業務に取り組む上では、どんなことを大切にするべきだとお考えですか?
技術力を高めながら、持てる力を最大限発揮するということにこだわるのがまずは大切だと思います。一つの技術にフォーカスすることも重要だとは思いますが、常に新しい技術に関する要望が寄せられるのも私達エンジニアの仕事の特徴です。その際には、今までの蓄積に頼るのではなく、覚える姿勢や意欲的にチャレンジする精神で取り組んでほしいというのが、私の考えです。 また業務の進め方に関しては、ボールを持ったまま放置することなく、常に相手にボールを渡している状況を意識してほしいと思います。開発側がボールを持ち続けることで、クライアントは不安を感じることもありますし、トラブルが起こった際には大きな問題に発展しかねません。常に対話のキャッチボールをしながら、クライアントと意思疎通を図っておくことが、この仕事ではとても大切になるのではないでしょうか。
社員の方々には、どのような意識や姿勢を持っていてほしいとお考えですか?
これは技術者としての立場からの考えですが、当社の社員には失敗を恐れることなく、前に進むためのチャレンジを積極的に行ってほしいと思っています。極端に言うと、「そのチャレンジが失敗したとしても命を取られるわけではない」ぐらいの意識で取り組んでほしいですし、その意欲が企業としての力になるというのが私の考えです。 また、クライアントから言われたことだけに対応するのではなく、その要望の周囲に存在していることを想定しながら業務に取り組んでほしいとも思っています。クライアントの立場から考えれば、全てを説明しながら業務を依頼するのはとても困難なこと。その思いをすくい取りながら、困っていることをトータルに解決するという意識を持つことも、私達に必要なことだと思います。
今後の展開について、企業としてどのような姿を目標にしていますか?
現在当社では、PHPやJavaScriptといった言語を駆使した開発をメインに手掛けていますが、その技術領域の最前線に立ち続けることを今後も続けてきたいと考えています。そしてその技術に関する情報を社内のメンバーと共有することはもちろん、アウトプットとして世に発信していく活動も、今後は積極化させていきます。技術力を世界全体で向上させるための取り組みで、企業としての存在感を出していく。それが当社の目指す姿です。 当社の事業はBtoBのサービスですが、その先には必ず利用者が存在し、ある意味ではBtoBtoCのサービスであるという側面もあります。その対応次第で、最終的な「C」の方々のビジネスを成長させ、人々の生活にも影響を与えることができる。そんな思いを持ちながら、技術でできる限りのことをしていきたいと、当社では考えています。