現在の仕事内容について教えていただけますか。
大きく分けて、八つのことを手掛けています。 (1)中国本社で開発したゲームローカライズと(2)QA、そして(3)日本国内向けのマーケティングや(4)CS・コミュニケーション運用も行っています。また、他企業とコラボしたり、グッズ化したりといった(5)ライツ事業、(6)パートナー・クリエイターとの連携、(7)アニメ制作、さらに最近では(8)国内での企画開発を手掛ける予定なので、そういった準備もしていますね。 本社が中国なので、基本的に決定したことには従いますが、意見は積極的に出せますし、一任されている仕事もあります。例えば、マーケティング。中国企業だと本社主導で行うことが多いのですが、私達は日本国内にいるマーケターが行っています。現地の人間が情報を収集・分析することで、より緻密な戦略を練れるという共通認識が全社的にあるのです。そういった部分は“自由度が高い環境”と言えますね。
ニキ株式会社が目指す、今後のビジョンを教えてください。
中国本社、日本支社、そのほかの海外支社を合わせると、Papergamesは2,000名規模の企業になります。そんな中、当社は、本社・支社という考え方ではなく、“日本でのPapergames”の成長を任せられていると認識して、行動しています。そのためセクショナリズムにとらわれず、やるべきこと・やりたいことを、健康的なディスカッションを経て実行していきたいですね。 近々、日本支社主導によるゲームを開発する予定です。日本支社がプロデュースを手掛けるのは、実は今回が初めて。中国本社と一緒に開発をしていくことは変わりませんが、リードする役目となるので、絶対に成功させたいと意気込んでいます。新しく入社される方にも同プロジェクトに携われるチャンスがあるので、経験値を積めるチャンスです。ぜひ一緒に中国のゲーム市場の規模感と勢いを、身をもって体感しましょう。
人生で大切にしていることと、座右の銘を教えてください。
人生において大切にしているのは、「縁」です。単身で中国上海に渡り、最初は通訳としてゲーム業界に飛び込みました。その「縁」によって、結果的に中国のゲーム会社でのキャリアは17年に及び、今ではPapergamesの日本支社を任されています。これらの経験を通じて、「ゲーム業界に拾ってもらった」という思いが強くあるため、今の会社で一緒に働いているメンバーやクリエイターはもちろん、仕事以外でも「縁」や「出会い」を大切にしています。 また、座右の銘も「縁」にまつわるものです。中国の言葉に「有缘千里来相会,无缘对面不相识」というのがあります。意味は、「縁があれば千里ほど遠く離れた場所からでも来たとしても必ず出会う、縁が無ければ対面していても交わらない」というもので、非常に良い言葉だと思っています。また、「ひたすら没頭すれば、心に火が灯る」というゲーテの言葉も好きですね。
社員の皆さんのモチベーションを維持するために、何か工夫していますか。
社員のモチベーションがマイナスに働くような要素を作らないようにしています。モチベーションが下がってしまうと、仕事のやる気に直結してしまいますし、その人の時間を不幸にしてしまうと考えています。手掛けているゲームでは「全ての人に力を与える」と謳っているのに、社員がどんよりした気分で仕事をしているなんて、本末転倒ですよね。そうならないように、都度声を掛けたり、雑談したりしながら、モチベーションを維持してもらえるように心掛けています。 最近では、社員みんなでお弁当を食べながら雑談する機会を設けました。ゲームやアニメが好きな社員が多いので「何が好きなの?」といった会話をしたところ、意外とホラー映画好きが多いことが判明。些細なことですが、同僚との繋がりも感じられますし、帰属意識が生まれたかなと思っています。今後も定期的にこうした機会をつくって、より生き生きと働ける環境を整えていきたいですね。
社員の皆さんにどのように成長してほしいですか。
私自身、「仕事=自分の証明」だと思っています。中途半端に仕事したり、やる気がなくダラダラ働いたりするのは、本人にとっても時間の無駄ではないでしょうか。努力すればその分必ずスキルアップできるので、社員のみんなには仕事を通じて成長し、自分自身を証明していってほしいと考えています。 当社では「こういったキャリアを描いてほしい」という決まり切ったルールはありません。とにかく、やれること・やらなければいけないことが沢山あるので、そこに貪欲に向き合ってほしいと思います。仮に違う会社に転職しても、当社での頑張りや努力は武器となり、自分の財産になるはずです。もちろん、どういうキャリアを描いて良いか分からない時はアドバイスするので、ご安心ください。 また、当社は“スペシャリスト”が多いのも特徴の一つです。特定の領域・分野に特化した人材に成長できるので、市場価値も高められると言えるでしょう。