CyberHorn株式会社

“make IT easy for anyone to happy”をミッションに掲げ、リスティング広告運用から各種SNS広告の運用代行、ランディングページ・動画の制作までをトータルに手掛けるWEB広告代理店、サイバーホルン株式会社。

2013年にスタートした同社は、設立当初から広告予算の大小を問わずあらゆる顧客に寄り添い、ビジネスの成長をサポートし続けてきた。10年後の現在は、スクール、不動産、食品卸、玩具、弁護士事務所、官公庁…等、多種多様な業界の顧客と取引を行っている。そのプロセスにおいて、自社でも化粧品ブランドの製造〜販売を手掛け、「事業主」として培った経験を顧客への提案に生かしてきた。

リクルート出身の代表取締役の佐藤裕紀氏を筆頭に、独立独歩のマインドを持った少数精鋭のメンバーによって経営基盤を整えてきた同社は、「次の10年」に向けて新しいメンバーの採用を進めている。

同社は設立以来、延べ100社以上の顧客（累計アカウント300超）の広告運用に携わってきた。「最低契約期間の制約なし」であるにもかかわらず、95.7%の顧客が半年以上継続した運用を依頼している。それは同社ならではの様々な強みを持っているからだ。一部を紹介しよう。

・「どんな人でも障壁なくWEB広告を利用できるようにする」ことを使命に、「配信開始時の最低予算の制限なし」「初期費用無料」でWEB広告を配信。

・運用担当者の平均経験年数は5年以上、Google認定資格を取得。
※同社もGoogle Premier Partnerとして認定されている。

・業界最多導入実績のある運用AIツール「Shirofune」を導入し、高速PDCAと費用対効果の最適化を図っている。

・運用のブラックボックス化を防ぐため、広告アカウントは顧客が保持。将来的に顧客内で運用を行う場合にはそのまま引き継げる。

・顧客は日次で様々なデータをいつでも確認でき、運用担当者とチャットによる質疑応答も可能である。

さらに同社は自社化粧品ブランドを立ち上げ、製造から在庫管理、販売までをトータルに手掛けている。いわば“事業主”として、SNS広告とECモールでのマーケティング戦略の違い等を、身銭を切って体感。その知見を顧客への提案に生かしているのだ。

このような強みが、過去10年の取り組みによって整備されてきた。

前項で「代表取締役の佐藤裕紀氏と、独立独歩のマインドを持った少数精鋭のメンバー」と紹介したが、サイバーホルンという社名には、まさに独立独歩（正確には“犀角独歩”※後述）へのこだわりが反映されている。

佐藤氏は仏教系の大学に通っていた。その頃、身近な人がリストラで職を失う場面を目の当たりにする。そこで「会社に依存することはリスクが大きい」という思いを胸に秘め、一旦大手広告会社で社会人デビューを果たす。6年間働いた後、その会社の系列代理店に転職。仕事内容が全く変わらないことに不満を感じていた佐藤氏は、社長に「新しいことをやらせてほしい」と直談判する。しかし社長から「では君に何ができる？」と切り返され、ぐうの音も出なかったという。

そこで佐藤氏は、元々興味のあったWEB制作や解析を学ぼうとスクールに通い出す。学んだことは仕事でもそのまま活用でき、当時の顧客にも喜ばれたことから、「このスキルを生かして広告運用会社を立ち上げよう」と決意。“武器”を身に付けた佐藤氏は改めて社長に相談し、独立を実現させた。そこで社名、である。

他の広告運用会社と差別化を図るため、社名は漢字に。ツノがある動物の中で唯一、ツノが1本しかない犀（さい）になぞらえた仏教用語“犀角（さいかく）独歩”（=群れずに自分の道を歩む）から、「犀角」にしたい。そんな意見を社長と交わした結果、「サイバーホルン」（ホルンはツノの意）という社名に落ち着いた。

設立してしばらくは佐藤氏一人の“犀角独歩”が続いた。「会社に依存することはリスクが大きい」という思いから、人を増やす気はなかったと佐藤氏は振り返る。しかし顧客が着実に増えていく中で、佐藤氏のスタンスに共感して独立独歩のマインドを持ったメンバーが少しずつ集まってくるように。そして10年の時間をかけて、前項で紹介したような強みが整備された現在、同社はステージを一段上げる時期を迎えている。自ずと、採用すべき人材要件も変容してきているようだ。

「料理人に例えると、過去10年は自分のアイデアで新しいメニューを開発するような、チャレンジングな人を求めていました。そのスピリットは今でも大切ですが、次の10年はそのメニューを、味も提供スピードもブレることなくお客様に提供できるような仕組みづくりをしたい人にも参加してほしい。そう考えています」（佐藤氏）。

同社に応募してくる人の中には、2〜3年ごとに会社を移ってきた人もいる。佐藤氏はそのような職歴に対して、必ずしもネガティブな印象を持っていない。会社に依存せず、自らの志向に従ってキャリアを築いてきた歴史とも捉えられるからだ。

「別に2〜3年勤めたら当社を卒業してほしい、と考えているわけではありません。当社の環境を、キャリアを磨く場にしてもらいたいのです。その結果、当社で働き続けるも良し、卒業して会社を立ち上げるも良し。それはその人次第です」（佐藤氏）。

「キャリアを磨く場」であるために、同社では教育に関する投資は惜しまない。例えば、運用担当者がマーケティングについて学ぶために、20万円かかる外部研修の受講を承認。費用は会社で全額負担している。また、SQLエンジニアのために2時間で5万円かかる講座にも、全額会社負担でどんどん参加を促しているそうだ。書籍等の資料購入費用も全て会社が支給している。

仕事面においても、そのスタンスは変わらない。広告運用、SQLエンジニア、営業等の役割分担はされているが、12名（2022年9月時点）という少数精鋭体制の同社では、本人が望めば様々な職種を経験できる。「広告運用×SQLエンジニア」「SQLエンジニア×営業」「広告運用×営業」等、職歴に厚みを持たせることができるのだ。さらに、冒頭で触れたように同社は化粧品ブランドも扱っているので、製造や在庫管理、物流に関する知見を身に付けることも可能だ。

なお、同社は、メンバー一人ひとりが自ら「パフォーマンスを最大化できる働き方」「周囲との必要十分なコミュニケーションを取れる働き方」を考え、週2日の出社とリモートワークを組み合わせて働くことができる環境だ。このようなフレキシブルな勤務形態も、キャリア形成に一役買っていると言えるだろう。

佐藤氏からのリクエストは「この環境を通じて得た学びや経験を、お客様にも社内にもアウトプットしてほしい」ことに尽きる。広告運用で顧客にアカウントを持ってもらっているように、同社では「隠さない」ことを大切に考えている。「次の10年」も成長し続けるために、メンバーにはキャリアアップの場を提供し、メンバーからはアウトプットをしてもらう。会社とメンバーの自立した対等な関係こそが、サイバーホルンという会社の中核を成しているのだ。