株式会社シグニティ

プッシュ通知配信サービス『PUSH ONE』の展開、スマホロック画面広告サービスの提供のほか、システムとサービスの開発コンサルティングを事業として掲げ、2018年の設立以来成長を続ける株式会社シグニティ。自社開発サービスである『PUSH ONE』は、アプリケーションを介さず、Webサイトに訪問したユーザーをリターゲティングする、独自開発の先進ツールとして実績を重ねている。現在のユーザー数は約8,000万、年間情報発信数は約90億件に上り、導入企業となるクライアントには業界を代表する大手新聞社、大手メディア企業、ECサービス運営会社が名を連ねている。

「自社サイトにタグを埋め込む形で利用できる『PUSH ONE』は、大手メディアをはじめ約200社に導入いただいており、それ以外のクライアントも各業界トップクラスの規模を誇る企業様ばかりです。これまでアプリケーションでしかできなかったリターゲティング施策のためのデータ収集が容易になる『PUSH ONE』の特徴により、多くのお客様に支持をいただいている状況です」

そう語るのは、同社の取締役COO・宮城直之氏。同社は2022年4月、Roadグループに参画し、新たな経営体制で再スタートを切った。宮城氏は、親会社となるRoadGoalHoldings社の専務取締役も兼務している人物であり、M&A実施の際にあった狙いについて次のように語っている。

「Roadグループの事業は、人材やセールスに関する領域で “協調”を重視する戦略で展開しています。当社の取り組みも、一方的にサービスを提供するのではなく、クライアント企業と共に協調するスタイルの事業であり、それを自社サービスとして加えることで大きなシナジーを生み出すことができるという考えがありました。実際に、グループイン後に課題であった営業業務やカスタマー対応を強化し、お客様からの声を直接聞くことができる体制を整えたことが、今後注力することになる新規事業にも繋がっています」（宮城氏）。

クライアント企業からのニーズをキャッチアップし、営業戦略として取り入れることで新たなビジネス展開にも繋げていく。グループ参画がもたらした変化は、『PUSH ONE』の展開ノウハウを活用した、広告モデル事業という新たな取り組みを生み出したことである。

同社が今後展開していくことになる広告事業モデルは、スマートフォンのロック画面上に広告を表示するサービスである。この仕掛けにより、ユーザーはクライアント企業からの告知に日常の中で頻繁に接することになり、発信側である企業やサービスに関する認知を効果的に広めることができるという画期的な商材となる。

「当社の広告モデルサービスの内容は、約20文字のテキスト広告をスマートフォンのロック画面に表示することで認知度を獲得し、さらにそこからランディングページに遷移させる、というものになります。これまでは、情報を認知した後に、より深い理解を得てもらうためには、ユーザー自身のオーガニック検索というプロセスが必要でしたが、このサービスを導入することで、クライアントは情報にマッチするユーザーに、より効果的に、よりダイレクトに広告が展開できると考えています」（宮城氏）。

こうした広告サービスを展開するのは「日本国内では業界初の試み」だと自信を見せる宮城氏。グループ参画から約1年を経て、体制強化とその結果生み出された戦略を取り入れたこの新規ビジネスを、より本格的に展開していきたいというのが同社の考えだ。これまでの主力サービスであった『PUSH ONE』で実現したリターゲティングによるリピートユーザーの獲得に加え、新規集客効率をも向上させるこの広告モデルサービスにより、より幅広いクライアント企業に価値を提供していくと、今後の展開について宮城氏は語っている。

「単純なプッシュ通知だけではなく、業界初のスマホロック画面広告を搭載した新規集客支援サービスもパッケージにした、ECサイト向けのワンストップサービスとしての展開を、2023年7月から本格化する予定です。この環境で当社のメンバーに加わっていただく方には、大きなやりがいを感じていただけることはもちろん、他社では経験できないような大量なデータを扱う業務、そのデータを効果に繋げるための分析や自動化への取り組みで、仕事の面白さを感じていただけると思います」

今後、同社に迎えたい技術者について、宮城氏は意外にも“人間的な魅力のある人材”と答えている。IT業界の先駆けとも言える同社の画期的なサービスを展開する上では、技術に関する知見はもちろん、ユーザーの行動分析の結果を成果に繋げる力、そしてクライアントに寄り添いながら課題解決・改善を目指せる人間力こそが重要になるということである。

「若手、ベテランを問わず、ニーズを踏まえながら自分自身の手でサービスをつくりたい、機能を開発して形にしたいという志向の方が、当社にはマッチすると思います。当社の業務では、多数のユーザーに対する仕掛けをつくるというやりがいも感じていただけると思いますし、何よりもまだ完成し切っていないサービスを形にしていくという大きな魅力も実感していただけるはずです」（宮城氏）。

自社の環境にある魅力をそう語る宮城氏は、現状15名で事業に取り組んでいる体制を拡大しようと考えている。今後の事業展開の中で、技術者の人員強化はもちろん、営業力の拡充や広告展開におけるパートナー企業となる代理店への対応も強化していきたいというのが、同社の考えである。また、同社の社風について、宮城氏は次のように説明してくれた。

「シンプルに表現するならば、“元気”で“気持ちの良い”メンバーが揃っているというのが当社の特徴であり、社風だと思います。全員が目を輝かせながら、夢を持って仕事に取り組んでいて、自身の人間力を自社サービスの発展に生かしたいという共通の思いを持っていると、私は考えています。これから企業としての規模がより大きくなることで、当社でやれることもより増えるはず。この環境で自身の可能性を広げながら、ご自身の成長、そして会社としての成長を追求していってほしいですね」（宮城氏）。

同社では、社員であるメンバーを“クルー”と呼んでいると宮城氏は説明する。クルーが目指すゴールは「自分達の取り組みによって人々の人生を豊かにすること」であり、利他的な姿勢で業務に取り組みながら価値を生み、その成果を社会貢献に繋げることだという。デジタルの世界で人間力を発揮できる人材達に向け、最後に宮城氏は次のようなメッセージを送っている。

「ワクワクしながら、本気で仕事に取り組める環境がここにはあります。“人”にコミットする会社で情熱的に働きながら、今まで世の中になかったサービスを手掛けてほしいと、私は思っています。人間としての魅力を、事業と企業をグロースさせることに繋げられる当社で、ぜひ力を発揮してみてください」（宮城氏）。