代表取締役　森田 庸一 アメリカ・ユタ州の大学を卒業して帰国し、証券会社や半導体を取り扱う会社の営業に従事。国内はもちろん、台湾、韓国、シンガポール等を飛び回る。その後は仲間とインターネット広告代理店を立ち上げたり、自身でソフトハウスを運営したりと、経営者としても活躍する。そして2005年、元代表取締役の松下雄二氏、現執行役員の櫻井崇氏と共に同社を設立。2016年1月の松下氏引退と同時に、代表取締役へ就任した。

森田様がIT業界へ飛び込んだ経緯を伺えますか？

証券会社やメーカーでの営業の仕事も充実していました。 ですが27歳くらいの頃、Windows95がリリースされ、インターネットが世の中に出回り始めたんですね。 そんな黎明期に、大学や地元の友人と一緒に「自分達もインターネット業界に挑戦してみよう」と盛り上がったのがきっかけです。 彼らと会社を興した後は、自分でもソフトハウスを立ち上げ、ITや経営の面白さにのめり込んでいきました。 そういった仕事の中で、当社の設立メンバーの松下と櫻井に出会ったのです。 当社を立ち上げるまで私は、 “人材”というジャンルは未経験でした。 ですが、かつて人材事業に携わっていた松下のノウハウがあったので心強かったですね。

今までで一番苦労したことは？

当社を設立したばかりの頃は、会社づくりに苦労しました。 一つ、ほろ苦いエピソードがあります。 以前のオフィスはビル自体がかなり古く、フロアも手狭でした。 ある日、採用面接にいらっしゃるエンジニアの方をオフィスで待っていました。 約束の時間に近くなると、ビルの前にいるその人を窓から見つけたんです。 道で地図と当社のビルを見比べていたので、「来た！見つけられたかな？ビルに入って来るかな？」と見守っていたら、その方はくるりと回れ右をして帰ってしまったのです……。 「こんなところにある会社は嫌だ、と思ったのだろうな……」とショックでしたね。 今では笑い話になっていますが。

それからはさらに会社づくりに努めてきたのですね。今の役割は何でしょうか？

営業部門のサポートの他、引き続き働きやすい環境づくりやエンジニア採用にも携わっています。 代表と言えど、かなり泥臭い仕事をしていると思いますね。 私は営業部門と共に、エンジニアの常駐先となるクライアントとの単価交渉も行っています。 各企業と最低でも年1回、多ければ四半期ごとに実施。 やはりエンジニアには、能力や頑張りの分だけ、収入という形で報われてほしい。 そのために常駐先ととことん話し合い、時には戦うのも私の役目だと考えています。 春闘等の社会的なベースアップの機会があれば、「これは頑張り時だ」といっそう力を入れて臨みますね。 こういった会社の姿勢を気に入ってくれているエンジニアは多いように感じます。

エンジニアのみなさんも心強いですね。そんな森田様にとって、仕事とは？

“人”ですね。人なしに仕事は成立しませんし、語ることもできません。 仕事内容自体が大変ということもありますが、人の多くの悩みは人間関係におけるものではないでしょうか。 しかし本来の仕事の喜びも、“人”が関わると考えています。気心知れた仲間と、良い仕事をした達成感を味わう……、これほどの幸せはありません。 当社に関わってくれる人達には、この喜びを感じてもらいたいと心から願っています。 だからこそ採用では、仕事に真面目に取り組む姿勢や、人と真摯にコミュニケーションを取る姿勢を重視。 現在のエンジニアは、結果的にクライアントからも高評価をもらっていますね。プロジェクトが終了する頃、当社のエンジニアを引き留めようとしてくださる企業もいるほどです。 このような、いわば“人材力”は当社の大きな強みだと自負しています。

最後に、森田様の趣味や日々の楽しみを教えてください。

小学校時代から剣道に打ち込んできました。今でも休日には稽古に励んでいますね。 剣道では、儒教で有名な「五輪五常」という教えを大切にしています。実は、当社の行動指針である「迅・技・零・智・新」は、五常「仁・義・礼・智・信」からヒントを得たものなのです。 それを当社の目指すべき姿に当てはめ、オリジナルの5文字を組み合わせました。知識・技術面、仕事への姿勢で「正しい人間関係」を構築し、この方針を全うしていくことで、クライアントも社員もハッピーになれると信じています。 あとは、社員と交流する時間も楽しいですね。 ここ数年は思い通りにできませんでしたが、懇親会や忘年会等の社内イベントは、従業員全員参加OKの企画。 ビンゴ大会等はプレゼントも用意して、みんなで盛り上がっています。