社会人キャリアのスタートは?
新卒でHR・販促事業等を手掛ける会社に入りました。映像クリエイターやコピーライター等、クリエイティブ職を志望していましたが、その会社には「新入社員は営業を経験する」というカルチャーがあり、私も制作子会社から本社へ出向、営業職からスタートしました。 私が配属となった部署は、Web広告等の新規事業領域を扱う部門で、同社の最年少執行役員の方、個人で運営されていた事業を大手キャリアに売却された方、投資家としてその後大成功される方、とにかくスーパースターな方々が沢山いらっしゃいました。皆若くして事業の責任者や子会社の代表を務めており、憧れの先輩達でした。 私自身も最初はクリエイター志望だったのですが、任せられたWeb広告の営業が楽しくて、仕事にのめりこみ、それが業績につながり、若手ながらに組織運営や新サービスの開発を任されてといった経験をさせていただき、その後も事業家としてのキャリアを歩み続けることになります。
広告プラットフォーム事業等を手掛ける会社にジョインしたきっかけは?
広告プラットフォーム事業等を手掛ける会社の創業者である工藤さんも、HR・販促事業等を手掛ける会社での先輩でした。彼もまた他の先輩方に劣らず異常な有能さを持たれた方で、Web広告の世界で勝つには「エンジニア」が主役の会社でなければならないと、HR・販促事業等を手掛ける会社を飛び出して、広告プラットフォーム事業等を手掛ける会社を設立しました。 当時私もHR・販促事業等を手掛ける会社での仕事を通じて、シリコンバレー発のAdTechサービスを知り、こういうサービスを自分たちの手で0から作ってみたいという思いで、HR・販促事業等を手掛ける会社を辞め、創業期の広告プラットフォーム事業等を手掛ける会社にジョインしました。 その会社では営業から商品開発、プロダクト改善からCSに至るまで、ありとあらゆる業務を担当させていただきました。本当に何もない状態から、サービスやプラットフォーム、組織を一つ一つ構築し、事業責任者としてサービスをグロースさせ、100億円以上の売上を誇る日本最大級のWeb広告プラットフォーム事業に成長させました。この時の経験は、FUNDiTの事業でも大いに生かされていると思っています。
FUNDiTを設立した理由は?
2017年に、広告プラットフォーム事業等を手掛ける会社が東証マザーズへ上場。上場後、私はコーポレート部門の責任者として、新規事業開発の他、資本戦略やIR、M&A、ファイナンス等を担当させていただきました。また、同社上場前後数年来から個人投資家としても活動を行っており、IT事業の買収やバリューアップ、エンジェル投資等に個人として関わる機会を持ちました。 そうした中で、IT事業への投資が、安定性・収益性が高いのにもかかわらず、不動産や金融商品に比べて仕組み化されていないことに気が付きました。個人投資家が、マンション投資や株式投資の感覚でIT事業に投資すれば、IT業界にとっても新しいファイナンスの道が開けると思い、広告プラットフォーム事業等を手掛ける会社の取締役を退任して、FUNDiTを創業しました。 現在は投資先として、IT事業の中でも主にWebサイトをメインに買収活動をしています。私のキャリアがWeb広告領域で、Webサイトの運用に強みを持っているためです。今はまだ、当社が投資家や金融機関から調達した資金でWebサイトをM&Aし、それを運営して収益を還元するというビジネスモデルになっていますが、将来的にはWebサイトなどのIT事業や企業をもっと多くの方々が買収でき、その投資からリターンを得られるような仕組みを、FUNDiTとして作り上げたいと考えています。
仕事をする上で大切にしていることは?
結果を出すことです。 結果が全てだとは勿論思いません。プロセスも大事です。そもそもの洞察、日々の努力や関係者への姿勢、そうした色々なプロセスの積み重ねが、結果に繋がるものだと私は考えます。 ただ同時に、どれだけプロセスがよくても、最後の最後で結果を出せない人間に、他人は称賛をしないし、人生を託してついていこうとも思いません。どういった状況であれ、最善の結果を出せるからこそ、発言や姿勢にも説得力が備わるし、他人がついて来てくれるのだと思います。 どうすれば結果を出せるかとよく聞かれますが、結果が出せるまでやることに尽きると思います。決して強制されるべきものではないでしょうけど、結果が出せるまで考え、行動し、検証し、改善し、そうしたことを延々とやり続けることができるかどうかが、私はとても大事だと思います。諦めない心とでも言えばいいのか、とにかく自分の納得する結果が出るまでやれば、結果は出ます。 結果が出ないと人は心が折れるといいますが、仕事の成果と人の感情は全く別の次元の話です。やる気があっても成果が出せない時は出せないし、やる気がなくても成果が出る時は成果が出る。だったら成果と感情を切り分けて、勝てるまで延々やる。 仮に負け続けていたとしても、負けを認めなければいいのです。勝てるまでやる。 それにそもそも好きなことだと、勝っても負けても楽しいですしね。
趣味は何ですか?
大学の頃にBARでDJとして活動していました。今は外ではプレイしないですが、家で子供とDJプレイをしたり曲を作ったりして遊んでいます。 そういうクリエイティブ活動を仕事にしたいという漠然とした動機で、大学を卒業後、HR・販促事業等を手掛ける会社の制作子会社に入ったのですが、その会社でいろいろな先輩方が若くして自らの部署、裁量を持ち、数億円数十億円という規模の事業を切り盛りされている姿を見て、また私自身もそうした経験を積ませていただく過程で、新しい事業自体をつくっていくことの方がよほど創造的でクリエイティブだと思い直し、今に至ります。 そういう意味では、クリエイティブな仕事に取り組むのが一番の趣味かもしれませんね。