株式会社日本入試センター

株式会社日本入試センターは、SAPIX YOZEMI GROUPの一員として、幼児教育から大学受験まで、幅広く学習塾の運営を展開している総合教育企業。

子どもたちの「思考力」と「表現力」を育み、難関中学合格へと導く進学塾「SAPIX小学部」は、同社のフラッグシップといえるブランド。東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県の首都圏にて45校舎、大阪府・兵庫県で5校舎を運営している。開成中学、麻布中学、桜蔭中学といった難関校で高い合格実績を誇っている。

日本入試センターが運営する「SAPIX」ブランドの進学塾では、思考と表現を重視する 「少人数制 双方向授業」を採用している。生徒と講師のやりとりによって組み立てられる授業で、「なぜそのように考えたか」「問題のどこに着目したか」といった思考の過程を重視。講師はさまざまな角度から生徒へ意見を求め、それに対して生徒がどんどん発言する。講師からのさまざまな問いに「その場で」「自分で」考え、自分の言葉で意見を発信する。あるいは、クラスメートの意見に刺激を受ける。そうした体験の積み重ねが、学習内容の深い理解へとつながり、思考力や表現力を育む。

「進学塾である以上、“志望校合格”が最重要事項であることは間違いありませんが、SAPIXではそれだけでなく、生徒たちの思考力や表現力を育てることを大切にしています。少人数制の双方向授業では、生徒たちは自ら考え、発信する機会を得られます。いわゆる“詰め込み式”の受験勉強ではなく、生徒が将来、社会人になってからも強みにできるスキルも磨きます」（人事採用部）

SAPIXのカリキュラムは、反復しながら発展させる「らせん状カリキュラム」という独自スタイルを実践している。どの教科においても授業では、新たな単元を学習する「導入」と、学んだ内容を定着させる「復習」に分けて、時間を置いて繰り返し学ぶようにカリキュラムが組まれている。

「一度学んだ単元を、視点を変えたり掘り下げたりしながら学び、段階的に理解を深めていく学習方法を採用しています。『らせん』の考え方に基づくSAPIX独自のカリキュラムを実践するため、SAPIX専用のオリジナルテキストを、授業を担当している講師が作成しています。一般的なカリキュラム進行に基づいて作られた市販テキストでは対応できないからです」（人事採用部）

少子化が続く日本において、学習塾経営は斜陽産業に見られがちだが、都市部を中心に学習塾の受講生徒数は堅調に推移している。教育への意識が高まり、子ども1人にかける教育費が増えている結果だという。受験対策の早期化も進んでおり、小学校低学年から中学受験の準備として塾に通う子どもが増えている。実際、首都圏の中学受験者数は過去最高を更新し続けている。

そのため、都市部の学習塾経営は少子化でも衰退していないのだ。特に日本入試センター中核事業のSAPIX小学部では、入塾を希望する生徒が殺到しており、新規開校しても早々と募集停止となる事態さえ生まれている。

「学習塾は自社の強みを明確に意識して、差別化を図ることで事業を伸ばす必要があります。当社の進学塾ブランド『SAPIX』は、独自メソッドの開発で高い実績を達成し、生徒数を伸ばしています。加えて、ITシステムの導入で学習塾運営の効率化を進め、企業としての生産性を高める取り組みに力を入れています」（管理本部 システム部 本部長・中森 圭一）

例えば同社では、講師のテスト採点をデジタル化するシステムを2011年に開発し、導入している。紙の答案用紙に先生が“赤ペン”で記入するのが、学習塾だけでなく教育業界全体の採点のスタンダードだったところを、スキャンした答案用紙をコンピュータで採点し、それを保管・管理できるシステムを独自に開発した。

「現在、当社のシステム部はヘルプデスクの業務がメインで、エンジニアと呼べる人材がいません。システムの開発・保守は外部ベンダーに一任してきました。しかし、今後の学習塾経営において、ICT技術へのニーズが高まる中、ITテクノロジーの活用を加速させるために、エンジニアを雇用したいと考えました。ベンダーのエンジニアと同じ目線でコミュニケーションができる、経験豊富なエンジニアを求めています」（中森氏）

日本入試センターで働く人材は「教師職」と「総合職」に分かれている。総合職は、校舎運営を中心に生徒と会社を支える役割。代々木にある本社オフィスで働くメンバーと、各校舎にて電話応対・入室案内などの接客、申し込み手続き等の事務処理など授業以外の業務全般を担当し、生徒や教師が授業に集中できる環境を整えている。

「システム部は、代々木にオフィスがあります。教師職のメンバーだけでなく、総合職の人たちも教育事業に携る誇りと責任を大切にしている社風の会社です。今回募集するエンジニアも教育事業への興味を持っている人材がマッチすると考えています。複数のブランドを運営しており、それぞれ必要とするシステムが異なることから、社内の各部署にクライアントがいるイメージです。エンジニアには、外部だけでなく社内へのコミュニケーションも期待します」（中森氏）

ハードワークなイメージを抱かれることもある教育業界の労働環境だが、同社では、社員一人ひとりをかけがえのないプロフェッショナルと考え、業務の効率化などにより、ワークライフバランスを考慮した無理のない勤務体制を目指している。

年間休日は120日以上。2022年度実績は124日。有給休暇以外にも様々な特別休暇がある。システム部では２，３ヶ月に１回程度、出勤ローテーションで、土曜日・日曜日・祝日の出勤の可能性がある程度。日曜日・祝日出勤時は、当然振替休日を取得する。

「休日も校舎が運営されているため、システム部が所属する管理本部もシフト制勤務となっており、土日祝が休みの完全週休二日制ではありません。”一人目エンジニア”なので、組織作りについても相談しながら進めていきたいと考えています」（中森氏）

1日の勤務時間は7.5時間＋休憩1時間。残業時間は全職種平均では月平均10時間未満。受験期など繁忙期の教師職が、月10時間以上となる場合もあるため、総合職の平均残業時間は、より少ない。1時間単位で有休を使える制度があり、出社時間や退社時間を調整できる。

「産前産後休業・育児休業・短時間勤務など育児と両立して働ける制度を利用して活躍している社員が多くいます。育児短時間勤務制度は、子どもが中学生になるまで利用できます。教育事業を展開する会社ですから、子育てをバックアップする体制は充実させています。教育熱心な教師職とそれをバックアップする真面目な総合職の人材。彼らの期待に応えられる働き方や福利厚生を実現できるように、管理部門も日々努力しています！」（人事採用部）