代表取締役社長CEO 佐藤 公彦氏

医療DXを掲げるスタートアップ”HITOTSU”を引っ張る佐藤さん。ここまで、どんな道のりでしたか

【HITOTSU入社以前】 実は、幼稚園の頃から「野口英世のようなをお医者さんになりたい」と思っていました。ですが、「血」が大の苦手であることに中学で気づき、そこからは病気の研究を志望しました。大学・大学院ではアルツハイマー病の研究にのめり込み、社会に出てからは「ビジネス・経営サイドから医療へ貢献したい」と思うようになったんです。 そこで、ビジネスパーソンとしてのスキルを身に着け、経営視点を持てる経営コンサルティングファームで、ヘルスケア領域に携わることにしました。ボストンコンサルティンググループ（BCG）で７年間、製薬企業、医療機器メーカー、医療機関などへのコンサルティングに従事し、プロジェクトリーダーという所謂マネージャーの経験までできました。 その後、大学からの親友の誘いでバイオベンチャーにCOOとして入社し、その後CEOを務めました。そこで気づいたのは、私はとことん“ベンチャー気質” だということです。仲間とゼロの状態からイノベーションを起こしたり、応援してくださる人を探したりと、パッションとスピード感を持って何かを成し遂げることが面白くて。 ------------------------ 【HITOTSU入社のきっかけ】 だから、当社に声をかけてもらった時はワクワクしました。きっかけは、HITOTSUに投資いただいているベンチャーキャピタルの方から、「プレA資金調達を終えたHITOTSUというヘルスケアスタートアップがCOOを探している」と声掛けいただいたことでした。COOに求める要件は、大きな戦略が描けて、パッションに溢れていること。ヘルスケア領域の経験があればさらに良いとのことでした。「佐藤さんしかいないでしょ？」とお声がけいただき、その日に創業者の田村（当時CEO）とメッセンジャーで繋がりました。初めて話したオンライン面談で早速意気投合し、お互いにスケジュールを確認したら当日の夜が二人とも空いていたので、新宿のイタリアンで食事・アルコールとともにすっかり話し込みました。 ------------------------ 【HITOTSU入社の決め手】 HITOTSUに入社を決めた理由は三つあります。 一つはスタートアップ経営に携われること。前職のバイオベンチャーでスタートアップ経営の面白さを体感し、自分に適性があると感じたからです。 ミッションとビジョンの実現に向けてチーム一丸となり取り組むこと、スピードとコミットメントとプロダクト愛の三つでエッジを立てて、社会にインパクトを生み出すことが非常に面白いと感じていました。 二つめは片手で数えられるくらいの人数しかいないアーリースタートアップに入社することです。スタートアップは人がすべてなので、早く入社できればその後のメンバーの採用に関われるため、いいチームを作れると考えました。 三つめは、何か将来伸びるのではないかという匂いを感じたからです。HITOTSUは医療現場のデータをもっていて、臨床工学技士さんとの接点がある。この点を生かして、医療現場の声を聞いていけば、今はまだ大きく跳ねる出口が見えていなくても、何か見つけられるのではないかと直感しました。

運命の出会いだったんですね。現在はCEOとしてどんなお仕事をされていますか

CEOの仕事は、３つしかないと思っています。「会社が目指す大きな未来像を描くこと」、それに必要な「お金をとってくること」「仲間を増やすこと」です。 「日本の医療を黒字化する」というミッションの下、日々戦略を練り、ブラッシュアップしています。そこで大切にしているのは、現場の声です。医療機関の職員はもちろん、医療機器卸や医療機器メーカー、さらには医療機関と関わるのある全ての企業さんが含まれます。医療業界に関わる様々な方の声を聞きながら、「どうすれば医療業界をより良くできるか」と考え、戦略を練っています。 こうした明確な事業戦略を株主に伝えて強力にサポートいただくことで、当社の爆発力が生まれています。そしてそれは人材採用にも言えること。「その夢を一緒に実現したい」と思ってもらえるよう、面談で私から直接その想いを語ることを大事にしています。 私の仕事について補足しておくと、今のHITOTSUはCOO、CFOがいないアーリーステージですので、セールス・事業開発・カスタマーサクセスの責任、経営管理・財務戦略など、COO・CFOロールも私が担っていますし、ものすごく泥臭いことも日々やっています。

現在のHITOTSUメンバーについて、思うことを教えてください

メンバー一人ひとりが「やり切る力」を持っており、そして強いチームワークが根付いています。みんなで力を合わせて最大の成果を出そうと邁進する姿は、とても誇らしく思いますね。 事業やプロジェクトは、様々な部門が関わって一つの目標を達成できます。それを意識できているからか、どのポジションでも「自分のタスクが済めば任務完了」と捉えるメンバーはいません。それは、スキルがモノを言うエンジニアも同じ。例えばタスクを終えて次の部門に引き継ぐ時も、気付いたことや留意点を分かりやすく伝える等、仲間に配慮できる人ばかりです。 これはHITOTSUが掲げるValueの３つ目 "Boost Your Team" を体現していると思います。 そうした素晴らしいマインドを持つメンバーが多い一方で、スキル面では組織全体として、まだまだ伸び代があると感じています。もちろん既存メンバーの大きな成長も目指しますが、「今の私達では成し遂げられないことが、この方が入ってくれれば成し遂げられる」と思えるハイスキルな方にジョインしてもらうことが大事だと思っています。一緒に切磋琢磨したいですね。

御社に興味を持った方へ、メッセージをお願いします

総務省の情報通信白書によると、あらゆる産業の中で最もDXが遅れているのが医療業界です。命を守る医療こそ効率的でミスのない業務の進め方をしていてほしいと思いますし、日本という国の喫緊の課題である医療財政逼迫に対する一つの切り札がDXだと思っています。 私達HITOTSUはテクノロジーと戦略を駆使して、極めてアナログな医療業界にDXの道を切り拓き、医療の質と効率性を両輪で向上させるアクセラレーターになりたいと考えています。 そしていつか、「HITOTSUが医療業界を変えた」という実績から他の業界にも派生して、日本全体の業務効率化や働きやすさを支えられたら嬉しいですね。看板も後ろ盾も上手くいく確証もない。ただ、HITOTSUの全メンバーが、「HITOTSUの開発力、顧客とデータのプラットフォーム、そして事業戦略があれば、これを実現できる」と本気で信じています。あなたも是非HITOTSUで一緒にこれを成し遂げませんか？ こういった大きなテーマに共感し、ご自身の思いやスキルを生かしてくださる方をお待ちしています。先ほどもお話ししましたが、当社では明確な事業戦略・成長戦略を掲げています。ご自身の能力や努力で大きく社会に貢献できると実感していただけるのではないでしょうか。もちろんCEOの私としても、メンバー一人ひとりの頑張りを日々感謝し、評価にしっかり繋げたいと考えています。

仕事にかなり打ち込んでいる佐藤さんですが、どうリフレッシュされていますか

私はHITOTSUというスタートアップをみんなと一緒に成長させていくのがが面白くて面白くて仕方ないので、思わず仕事に夢中になってしまいますが、メリハリはきちんと付けています。早朝から子供が起きるまでの自分ひとりで集中できる時間で考える系の仕事と、メンバーへのタスク振り出しをして、そのあと子供が家を出るまでは家族と一緒に朝ごはんを食べて身支度をします。夕方から子供達が寝るまでの時間は、家族と過ごしていますね。休日は親子スイミングに通ったり、動物園へ出かけたりと、とても充実しています。個人的には、アーリースターアップで重要なのは、「ワーク・ライフ・インテグレーション」だと思っています。 もちろん、当社のワークライフバランスについては安心してほしいです。フルリモート可・フレックス制のため、自由度も高いかと思います。より高い自己管理能力や積極性は求められますが、この環境下で、メンバーもみんな生き生きと過ごしているように感じます。HITOTSUでの働き方に関してメンバーが言っていた言葉が印象に残っています。男性社員が「前職の大手日経企業では、子供の授業参観なんて絶対参加できなかった。でも、HITOTSUではちゃんと業務調整をして他の時間帯で業務カバーすることで、人生で初めて参加でき子供の成長を自分の目で見ることができた。しかもそれを経営陣が推奨してくれていることが何よりありがたい。」と。私自身も小さい子供の子育て中であり、令和ならではのワークライフバランスを実現できる組織でありたいと思っています。 スタートアップって、“働き方”ではなく“生き方”だと思っていて。今も経営陣の高い熱量に、メンバーが共感して一緒に歩んでくれています。そんなメンバーの生き方もプラスにできるような場所にしたいですね。