株式会社イマクリエ

「未来の働き方、そして暮らし方を創造」するため、テレワーク事業分野で存在感を発揮しているベンチャー企業、それが株式会社イマクリエだ。働き方改革の推進、東京オリンピックの開催、コロナウィルスにより、昨今「テレワーク」が一気に注目を浴びたが、同社はそれより以前から先駆者としてテレワークでビジネスを展開しており、現在５万人程のテレワーカー登録者が在籍している。総務省や厚生労働省、経済産業省、内閣府らが東京都などと連携して展開している『テレワーク・デイ2018』『テレワーク・デイズ2019』には、特別協力団体として参加。一部上場の大手企業がズラリと並ぶ中、ベンチャーであるイマクリエの存在は異質な輝きを発している。


「テレワークとは、ICTを活用した、場所や時間にとらわれることのない柔軟な働き方のことで、介護や育児などによって毎日会社に通勤できない人でも、自分らしい働き方を実現できる方法として多くの企業が注目している制度です。また、2017年から2030年の間に労働者人口が700万人も減少するといわれる日本では、さまざまな事情で働きたくても働けない人材に働ける方法を提示する制度としても期待されています。当社は2011年という早い段階から福利厚生の一環としてテレワークを導入し、2014年に総務省が行った『テレワークモデルの実証プロジェクト』に参加。このときのノウハウをベースに事業化し、テレワーク登録者数を伸ばしていきました。この実績を評価いただき、特別協力団体のほか、東京都が実施している『テレワーク活用促進モデル実証事業』の参加企業にも選んでもらえたのだと思っています」（代表取締役・鈴木信吾氏）

同社が展開しているテレワーク事業には２軸ある。一つは、アウトソーシング事業だ。コールセンター業務やコンシェルジュ業務、イベント支援、事務サポートなど、クライアントの幅広いニーズに、国内外のテレワークメンバーが応えている。もう一つが、テレワーク制度の導入を検討している企業に、業務分析からマニュアル・ガイドライン作成、システム構築、フォローアップまでワンストップでサポートするテレワーク導入支援事業である。
「近年の働き方改革推進の追い風もあり、大手企業をはじめ取引実績は300社以上に達しています。日本が抱える人手不足の深刻さを思えば、ニーズが拡大していくのは間違いなく、テレワークによる未来の働き方の創造という点において、当社が貢献できることはまだまだ広がっていくはずです」（鈴木氏）

テレワーク事業において株式会社イマクリエが存在感を発揮できている最大の要因は、経験に裏付けられた知見の深さにある。自社制度として導入・運用し、そのノウハウをベースに事業化。クライアントへサービスを提供しながら、たえずブラシュアップし続けてきたことで、現在では「かゆいところに手が届く」ものへと磨き上げられている。

「テレワークを導入する上で企業が真っ先に気にするのはセキュリティ面ですが、当社では大企業のお客様も満足していただけるセキュアなシステムと個人・機密情報保護体制を構築しています。これまでの経験則からテレワークに適した業務についても把握しているので、お客様の業務を分解して自社で行うべきもの、テレワークでアウトソーシングできるものに切り分けるといったコンサルティングも可能。また、遠隔地で活動しているテレワーカーを一つのチームとして機能させるために、テレワーカーへの指示や教育、コミュニケーションを担う運用ディレクターを配置し、お客様の要望にきめ細やかに対応する体制を築いている点も多くのお客様から評価いただいています」（鈴木氏）

登録しているテレワーカーのバックグラウンドの多彩さも強みの一つになっている。大手企業の販売員や管理系業務経験者、デザイナー、看護師、エンジニアなどがいることで、クライアントの多様なニーズに対して、専門性の高いサービス提供を可能にしている。
「登録しているテレワーカーにはフランスやドイツ、オランダ、チェコなど海外在住者もいます。現状ヨーロッパが中心ですが、今後は他エリアの登録者拡大にも注力していく予定です。海外登録者を充実させ、時差を活用した24時間サービスの提供体制を強化できれば、お客様への提供価値を一層高めることができると考えています」（鈴木氏）

また、地方創生、地域活性化に向けた取り組みも始めている。2018年３月には岡山県奈義町の地域再生推進法人『ナギカラ』の『しごとコンビニ』と連携して、テレワークの説明会を実施。現地メディアで報じられるなど注目を集めた。
「都会への若者の流出に悩む地方にとって、場所を問わないテレワークは若者を地元につなぎ止める方法、外部から人を呼び寄せる方法として大きな期待を寄せられています。この期待に多少なりとも貢献したいと思い、今後も自治体との連携を進めていきます」（鈴木氏）

ここまでの説明でわかるとおり、株式会社イマクリエが展開しているテレワーク事業は、社会的意義の大きい事業であり、そこに「やりがいを感じられる人がいい」と鈴木氏は語る。

「テレワークというと、労働者が享受すべき権利のように考える人もいます。しかし、そうではなくて、テレワークが浸透した先にどのような社会を創りたいのか、人々がイキイキと働ける社会を創るために、テレワークはどうあるべきなのか――。そんな視点でイマクリエらしい未来の働き方の創造に参加してもらえる人を求めています」

同社の様子を見ていると、未来の働き方のヒントが、社内にいくつも転がっているように感じる。テレワーカーはもちろんのこと、社員もテレワークを当たり前のように活用しているため、実情を知らないと社員同士の関係性が疎遠になっていないかと懸念を抱くかもしれない。しかし、「テレワークによって互いの距離が近くなったように感じる」というほど、社内の雰囲気は明るく、社長や社員、テレワーカー、アルバイトといった立場の壁がない。直接顔を合わせるのは初めてというテレワーカー同士も日頃からチャットやテレビ会議などで密にコミュニケーションを重ねているため、初対面でも違和感なく会話が弾むのだという。

「当社のテレワーカーはチームを組んで業務を担当しますし、運用ディレクターとのコミュニケーションも密にあります。お客様への貢献だけでなく、チームへの貢献度を人事評価に盛り込むなど、制度面でも互いの関係を深める施策を工夫したりもしています。何よりもみんなが共有している想いがあるのが大きいですね。能力やバックボーン、考え方は人それぞれで、多様な人材がいたほうが企業としての強靭さを生み出せます。そのため、いろいろな方を迎えたいと考えていますが、企業として足並みをそろえて前へ進むには、根っこのところで一つになれるものを持っているべきだと思うのです。その根っこが、『イマクリエらしい未来の働き方を創造して社会に貢献すること』。ここを共有できる人が増えていけば、当社はまだまだ成長できると思っています」（鈴木氏）