ワンスタッド株式会社

「運用・保守の仕事で一生食べていく」
そのように考えているエンジニアはもしかしたら少数派なのかもしれない。
だが、インフラエンジニアとして、個々の適性に応じたキャリア形成と働きやすい環境を実現している企業があったとしたらどうだろうか。

それが、2018年設立のワンスタッド株式会社である。
同社では法人向けにサーバを貸し出すホスティングサービスや、クラウド型IP電話サービス等、グループ企業が展開する多種多様なサービスのテクニカルサポートを担っている。
本社は南青山、別オフィスは北青山と華やかな場所に拠点を構えているが、現在はリモートワークで業務を行っているため、社員がオフィスに出勤することは少ないそうだ。

「運用・保守の仕事を、リモートでできるようにしたいと常々考えていました。これまではなかなか切り替えるチャンスがありませんでしたが、コロナ禍をきっかけに2020年4月からリモートワーク化を図っています。」（代表取締役 山本誠一郎氏）

リモートワークの場合、取引先とのコミュニケーションロスの懸念がありそうだが、同社がサポートしているのは自社グループが展開する事業。
自分たちが作っているサービスだからこそ、リモートワークの“完全化”が達成できたようだ。

【手掛ける事業（一部抜粋）】
●インフラホスティングサービス『ベアメタルクラウド』…物理サーバ・仮想サーバ、双方のメリットを掛け合わせたハイブリッド型のホスティングサービス
●セキュリティプラットフォームサービス『PCI DSS Ready Cloud』…クレジットカード決済におけるセキュリティ基準に準拠するためのリソースをクラウド上で提供するサービス
●クラウド型テレフォニーサービス『BIZTEL』…本格的なコールセンターシステムを簡単・スピーディに利用でき、2,000社を超えるユーザー数を誇る国内No.1のSaaSサービス

自社グループが手掛けるサービスは、３社のトライアングル型で強固な連携を取りつつ事業展開している。
・営業/サポートのフロント業務：リンク株式会社
・システム開発、インフラ設計構築：ブライシス株式会社
・運用監視、テクニカルサポート：ワンスタッド株式会社

同社で働く醍醐味としては、まず大手SNS企業や金融機関、地方自治体までもが導入するようなサービスに携われることにある。
例えば、前出の『BIZTEL』。
7年連続で国内シェアNo.1という圧倒的な強みを持つクラウド型CTI /コールセンターシステムで、2022年5月には国内トップクラスの生命保険会社がこのシステムを導入し、オペレーターの対応率向上等の成果を出している。

第二の魅力は、ワンスタッド社が「独自のサービス力」を持つことだ。
ワンスタッドでは、業務を行うにあたってエンジニアが直接ユーザーの電話を受けて対応している。
初動からエンジニアが電話対応することにより、ユーザーは様々な相談がしやすくなる。
電話対応する際には「この範囲でヒアリングする」等といった制約もなく、どのような対話にしていくのかは個々のエンジニアの裁量次第。
エンジニアとユーザーがダイレクトに関係性を築くことで、対処療法だけでなく、ユーザーが抱えている要望や小さな悩みも漏らさずにすくい上げることができる。
新たな可能性を見出すきっかけとなり、ベストエフォートが出せるというわけだ。

電話対応の経験がない方は不安かもしれないが、同社のメンバーも最初は初心者や未経験者の集まりだったそう。
「やってみたら面白みを感じた」「ユーザーと直接会話するため、自分で悩みに沿った記事等をピックアップして提案することもある」等、メンバーからは様々な声が上がっている。
中には"世界観が変わった"というほど、自己変革を遂げた人材も。
単に黙々と業務をするだけでなく、人としてもエンジニアとしても成長できる環境がここにはあるようだ。

第三の魅力とは、System Operationの新たな可能性を切り開き「企業としての価値、エンジニアとしての価値が高まっていく」ことが視えている点だ。

従来のように、物理的なメンテナンスだけを行う時代に比べ、いまや物理・仮想サーバ、ネットワーク、アプリケーション…と、運用監視エンジニアが担う役割はさらに拡大している。
ユーザーが「ITを簡単に扱えるようになる」ために、持続的な安定稼働を提供すべく、幅広い知識が求められているのだ。

エンジニアの仕事は、つくるだけではない。
運用監視のスペシャリストとして、エンジニアキャリアを思い描くことができ、またそれを実現できる環境がワンスタッドにはある。
自社サービスだからこそ、常に「品質」を最重要事項として捉え、世の中に必要なサービスを自らの手で成長させたい、という人は、ぜひ一緒に働いてほしい。

「システムを開発することは、実は簡単だと思っています。開発後の運用保守のほうが大変だというのは、経験者なら納得されるのではないでしょうか。かつて運用保守とは、競合ひしめくレッドオーシャンな市場でしたが、よりシステム周り全般の知見が求められていく時代に入った昨今では、ブルーオーシャン化していっている傾向があります。アプリケーションよりも、インフラが分かる人のほうが、市場価値を維持していきやすい。僕自身、今後さらにその傾向が強くなっていくと予想しています。」

そう話す代表取締役の山本氏自身も、長年この分野に携わってきている現役エンジニアだ。
"システム運用"の可能性、運用保守/監視技術の未来、インフラエンジニアとしてのキャリアについて経験値と実感をもっているからこそ、柔軟性を持ちつつ熱量の高い会社経営ができているという。

そもそもワンスタッド社の設立に至った理由として、前身の企業時代に運用保守に特化したビジネスの可能性をメンバーの中に見出したから。
当時の経営陣からも「ぜひ実現してほしい」と後押しされ、2018年に事業を開始。
すると、初年度からしっかり売上を立てることができ、黒字発進ができたそうだ。

長きにわたり市場価値を高め続けられる企業であるために、同社では「運用保守をやりたい人を作り、育てていく」ということを重要なミッションとして掲げている。
このため、メンバーに対しては、仕事の醍醐味と働きやすい環境の双方を提供できるよう、最大限に配慮しているとのこと。

“誰か特定の人だけが技術を理解しているのではなく、多くの人が知見を得ることで会社として価値が上がる”という想いから、通常業務以外にも幅広く学んでもらう機会を提供・推奨しているという。
システムの全てが学びの対象となるため、「運用の仕事を続けつつ、システム構築も学びたい」という要望にも、積極的に対応している。

勤務時間についても、なるべく本人の希望を叶えられるよう組んでいて「昼だけ（夜だけ）働きたい」という希望出しが可能。
週40時間の勤務時間を個々に合わせてスケジューリングし、「毎週水曜は短時間勤務で」「週4日だけ勤務」という働き方をしているメンバーもいる。
「これまで開発職だったが、キャリアシフトして運用保守の仕事で顧客と会話するのが楽しい」「監視やアラート対応だけの仕事かと思っていたら全く違った」等と同社への転職者は語っていた。

長く働き続けられる魅力とインフラエンジニアとして様々なキャリアプランを達成できる環境が同社には備わっているようだ。