株式会社テクノブレーン

独立系システム開発企業の、株式会社テクノブレーン。SES事業と社内開発事業を手掛け、エンジニアのやりたいことができる組織風土と幅広い業務領域が特徴だ。

同社の業務領域と主な実績は次のとおり。

●SES事業
大手SIer経由で、公共（中央官庁や自治体）の予算管理システムや電子入札システム、資産管理システム等の開発のほか、流通業の販売管理システムやPOSシステム、金融業のキャッシュマネジメントシステムや外為管理システム、サービス業の業務プロセス管理システムやワークフロー、さらにはデジタルカメラや半導体制御装置、カーナビ等の組込みシステムの開発といった多彩なプロジェクトに参加してきている。

●社内開発事業
受託開発と自社サービス開発を手掛ける。いずれも大きな特徴として、【Rubyアソシエーション認定システムインテグレータ Gold】【RubyアソシエーションGold Sponsor】となる等、RubyおよびRuby on Railsにこだわってのスクラム方式を導入し、効率的かつ自由度の高い開発を実現していることが挙げられる。

受託開発の実績としては、大手飲食店検索サイト、有名タイトルのスマホゲーム、大手ゲームデベロッパーのゲームプラットフォーム、総合学習管理アプリ、不動産賃貸業向けAI査定システム等がある。中には、スタートアップのプロダクト開発の上流工程から共に取り組むケースもある。全てクライアントとの直契約だ。
自社サービスとしては現在、次のプロダクトをリリースしている。

◆『Sinapse』：シンプルなチャットツール。アンケートやスケジュール調整、ファイル共有機能等を備える。
◆来場者管理システム：受付処理、アンケート、セミナー管理機能等を備える。大手電機メーカーの2日間のべ4,000名来場の大規模イベントや、アイドルのライブイベント等への導入実績がある。

そのほか、社員が社内研修等で開発したスマホアプリ『適正照度チェッカー』『DecoStamp』『ならべてなまえ』『合体ビューアー』をGoogle Playで公開している。

以上のように、開発方式としてウォーターフォールからアジャイルまで、ユーザーとして官公庁からゲーム会社まで、開発プロダクトとして業務システムや組込システムからtoCの自社開発アプリまでと、非常に幅広いことが大きな特色と言えるだろう。

テクノブレーンの創業期に掲げた方針は、“やりたいことが実現できる会社”“社員一人ひとりが活き活きと輝ける会社”だ。
せっかく身に付けた技術を生かしてやりたいことができないのは、エンジニアとしてつまらない。エンジニアのやりたいことができる会社にしようというのが、創業時からの強い思いとして現在も引き継がれています。

創業期からSES事業をスタートさせたが、12年目には最初の自社プロダクトをリリースしたり、その翌年には国の政策に沿う再教育事業に着手したりする等、様々なチャレンジを繰り返す。そして、設立15周年の2008年には、ベテランのエンジニアがRubyによる受託開発をスタート。徐々にエンジニアと案件を増やしていった。2011年には【Rubyアソシエーション認定システムインテグレータ】に、2012年には【Rubyアソシエーション協賛企業】に登録。2016年には【Rubyアソシエーション認定システムインテグレータ Gold】【Rubyアソシエーション協賛企業Gold Sponsor】にそれぞれグレードアップしている。

2018年に2023年度までの中期経営計画を策定。当時10%程度であった受託および自社プロダクトによる社内開発の売上比率向上を目標に掲げ、社内開発環境を強化すべく本社の別フロアに【テクノブレーン Developers’ Lab】を開設。当初1名でスタートした社内開発は、現在ビジネスパートナー含め約25名（社員エンジニアの約1/4が在籍）体制まで増強され、売上も35%程度まで伸ばしている。

「SESはエンジニア一人ひとりが穴埋め的に参加する形ではなく、チームとして包括的に参加し、最近増えているサービスマネジメントSaaSによるDX支援プロジェクトにも積極的に取り組んでいきます。社内開発は、スタートアップのプロダクト開発に再上流からスケールアップまで一貫して関わるような案件を増やしていきたいと考えています」と江部氏は成長戦略について話す。

2023年12月現在、同社の社員数は63名、平均年齢34歳という組織だ。近年は新卒採用に力を入れ、プロパーの若手社員が増えている。
そんな同社では、新卒の未経験からエンジニアとしてステップアップできる教育研修制度を整備。新卒入社後3年ほどで一人前として活躍している。その後のスキルアップとしても、社内の勉強会だけでなく、ビジネススキルや技術についてオンデマンドで学べるe-ラーニングを導入しているほか、ベンダー系の資格取得や様々なセミナー受講等の費用は個別に会社が補助。かつ、基本情報技術者は月額5,000円、システム監査は月額20,000円等、所定の資格取得者には手当も支給するほど技術習得に手厚く対応している。

同社では、OKR（Objectives and Key Results）を導入し、会社や事業部、個人の目標を連動させている。個人の目標に関わるキャリアステップとして、一定レベルに達したエンジニアは「マネジメントコース」か「プロフェッショナルコース」のいずれかを選択できる。前者は、SESのチームリーダーやプロジェクトマネージャー、経営幹部を目指す。後者は、エンジニアとして自らの技術を極めていくことを目指す。本人の希望を尊重し、上長の見立てと擦り合わせながらキャリアビジョンを決めていく形だ。
「プロフェッショナルコースの人は、社内開発に自由に取り組む一方、どんな技術をどのように使ってどんな価値を創出しようとしているかを社内に共有し、刺激を与えることを求めています。社会に貢献する自社プロダクトの創出も期待しています」（江部氏）。

企業理念の一番目に「『技術者のやりたいことができる会社』を実現します」と掲げている同社。前述のとおり、非常に幅広い業務内容と個人の自由度の高さが揃っており、エンジニアドリブンの環境があると言えるだろう。

働く環境としては、フルリモートやハイブリッドワークのメンバーがほとんど。オフィスワークとしては、社内開発事業向けにエンジニア自らが働きやすい環境づくりを行った【テクノブレーン Developers’ Lab】が用意されている。長時間座っていても疲れない椅子はもちろん、畳の空間や活躍チームへの報奨金で購入した楽器やダーツ等も置かれており、息抜きしながら心地良く働ける。

なお、社内の結束を強める機会としては、年5回の全社会議における経営状況や方針の共有、新人紹介および自由参加の懇親会等を行っている。24年度からは、グループワークも取り入れる予定だ。

そんな同社は、次の行動指針を掲げている。
1.主体性を発揮する
2.Win-Winの追求
3.刃を研ぐ
4.誠実であること
5.遊び心を忘れない

「これらは、最低3カ月おきの1on1で確認するとともに、よく実践している社員への表彰や、人事考課において加点要素にしています」（江部氏）。

行動指針を理解・共感し、協調性を持って働ける人材を同社は求めている。「やりたいことができない」と悩んでいるようなエンジニアは見逃せない募集だろう。