株式会社サクセスプラス

株式会社サクセスプラスは、遊技機開発事業を主軸に展開する企業だ。ぱちんこ・パチスロの企画立案、液晶演出・サウンド・ランプ制作、組込制御等を手掛ける。
20年以上にわたり、多くの遊技機メーカーから直接プロジェクトを請け負ってきた。培ってきた知見と経験、そしてエンターテインメントへの情熱。そこから生み出される高い品質によって、業界内では知られる存在である。
コロナ禍を抜け、再びアミューズメント市場が活況する中、組織を強化することでさらなる事業拡大を目指す。

同社は、ゲーム開発事業を行う株式会社サクセスのアミューズメント事業部が分社化し、2022年6月に設立された。
代表取締役の東出元昭氏は、サクセス入社後に遊技機開発のプロデューサーとして活躍した後、アミューズメント事業部長を務めていた人物である。
東出氏は分社化に至る経緯を次の通り説明する。
「ゲームと遊技機は技術的にも内容的にも違い。近いようで遠い存在です。そのため開発の進め方も、チームの文化も違うので、アミューズメント事業部として立ち上がり、拠点を別のビルに設けてもらいました。そこから数年を経て、2022年6月に新会社として分社化し、株式会社サクセスプラスが誕生しました」

社名にはサクセス時代に培った顧客からの信頼を継承しつつ、さらに期待を上回る存在を目指そうとの思いを込めた。その後、資本関係のない完全に独立した遊技機特化型の専門集団として、「自分達の船」で漕ぎ出した形だ。
東出氏は「モットーは“プラスのチカラで楽しさ+（プラス）”です。お客様にとって当社がプラスの存在となり、共に世の中を楽しませることに全力で挑むことをビジョンとしています」と力を込める。

同社の要である遊技機開発の企画プロデューサー、映像ディレクター、デザイナー、プログラマーは「特機本部」に所属して、液晶演出の企画やデザイン、制御プログラム等の業務に従事する。
新規プロジェクトは、クライアントである遊技機メーカーから届く依頼がスタートとなる。企画プロデューサーと映像ディレクターがペアになり、メーカーの要望に沿って、コンセプトや仕様を詰めていく。多くの遊技機メーカーから直接プロジェクトを請け負い、培ってきた豊富な経験を生かし、提案を行うことも少なくない。企画プロデューサーは予算管理だけでなく、企画進行管理も担っている。企画プロデューサーの裁量が大きいため、ものづくりに対する自由度が高く、そこに皆やりがいを感じている。
企画プロデューサーがスケジュールを管理しながら、映像ディレクターと共にエフェクトデザイナーや2D・3Dデザイナー、オーサリングデザイナーへ演出意図を伝え、プロジェクトを進めていく。

一つのプロジェクトが完遂するまでには、2～3年もの長い年月がかかる。チームワークを維持しながら高い品質を追求するには、多くの人に楽しんでもらいたいという情熱が不可欠だ。
「ぱちんこ・パチスロが大好きだという熱い気持ちを持っていてほしいです。また魅力的な映像を生み出すためには、エンタメ全般への理解も必要です。例えばあるIPを使う場合、そのIPのファンが納得し、遊技機ユーザーも楽しめる映像演出でなければなりません。遊技機への興味関心や知識は入社してから高めてもらえれば問題ありません。ものづくりが好きで、自分の技術力を生かせるという観点で入社した人も多いので、入社後にセミナーや研修を通して、少しずつ覚えてもらえれば大丈夫です」（東出氏）。

職種によりバッググラウンドの違いはあるが、共通して目指すのは「稼働する遊技機を作る」というゴールだ。
2～3年あまりの時間をかけて世に出た新台が、ユーザーから注目されることなく、たった1～2週間で店舗から姿を消すこともある。
「“あの演出は良かったよね”と語り継がれるような記憶に残る台を作ろう。社員にそう伝えています」と東出氏。持っているスキルや経験を生かして、ヒットする遊技機=「稼働する遊技機」を共に作ろうと呼び掛ける。

オフィスはワンフロア。自由な服装で業務が行われている。社員同士のコミュニケーションが活発で、風通しが良い。分からないことがあればすぐに聞きに行くことができる。わいわいと楽しみながら仕事を進められる、カジュアルでフランクな雰囲気が特徴だ。
現在の社員は、株式会社サクセスから転籍してきた経験豊富なメンバーばかり。遊技機開発のプロフェッショナルであり、業界に精通している。今回の採用は分社後、初めての試みだ。新たなメンバーに対して知識を共有する機会を積極的に設けるため、遊技業界が未経験でも心配はいらない。

同社はエンターテインメントを作り出すことが存在意義だといい、社員は世の中を楽しませることに全力で取り組んでいる。
新たなメンバーにも行動力や好奇心を求める。自ら考え積極的に行動することで、チーム全体の活気と創造性を支える存在になってほしいと期待を寄せているのだ。

遊技機開発のプロフェッショナルとして必要な感覚を磨くため、同社にはユニークな福利厚生がある。ぱちんこ・パチスロの遊技費用を1カ月15,000円まで会社が補助する「遊技機調査補助」だ。約8割の社員が利用している。ぱちんこツアーと称して、社員同士が誘い合ってぱちんこホールに赴くことも多い。市場調査目的とは言え、業務時間内にプレイできるとは、ぱちんこ・パチスロ好きにとっては夢のような話ではないだろうか。
その他、人々を楽しませる文化芸術に触れる機会を増やすことが目的の「エンタメプラス補助」も特徴的。映画、ミュージカル、美術館、テーマパーク等の費用の一部を、1カ月10,000円まで会社が補助する。
スキルアップを支援する制度としては、書籍購入補助やセミナー補助、資格取得奨励金等が用意されている。社員は自己成長を促進するために、これらの制度を積極的に活用している。

東出氏はGreenユーザーに対して、次の通り応募を呼び掛ける。
「クリエイティブなことが好きな方や、楽しみを追求する方を歓迎します。ぜひ当社で記憶に残る台を作り、人々を楽しませることを楽しみましょう！」
遊技機業界経験者はもちろんのこと、異業種であってもぱちんこ・パチスロが好きという情熱を持つ人との出会いを期待している。