Co-Founder、CEO　小林 裕宜氏 東京都にある大学の電子工学科卒業後、総合商社に入社。アメリカに駐在し、現地のスタートアップ企業への投資等を行う。共通の知人を通じて同社の共同創業者でありCTOのKenny Song氏と出会い、意気投合して2020年12月に同社を立ち上げる。世界トップレベルのエンジニアと共に、「信頼できるAI」の社会実装を目指し、日々邁進している。

卒業から起業までのご経歴を教えてください。

東京都にある大学の電子工学科卒業後、大手総合商社に入社、複数の通信事業者の立ち上げに携わり、日本初の大口割引サービスを実現しました。 途中からアメリカ駐在となり、現地のスタートアップ企業に投資し、日本の通信事業者に紹介する仕事をしていました。いつかは向こう側（スタートアップ側）に行って、自分で起業してみたいと思ったのも、その頃からです。 その後、共通ポイント事業の社長を務め、2018年に、全く分野は異なりますが、M&Aによる業界再編が進みつつあった、アメリカの食品事業会社のCEOに就任しました。そんな時、共通の知人を通じて知り合ったのが、当社の共同創業者でありCTOのKenny Songです。 当時Kennyは、世界最大手のインターネット事業会社のシリコンバレー本社において、AI開発の中枢研究機関のプロダクトマネージャーとして活躍していました。元々私自身もAI領域に興味があって、数年前から勉強を重ねていたこともあり、Kennyと意気投合し、当社を立ち上げることになりました。

会社を通じて、どういったサービスを提供したいですか？

これからの世の中にとって重要な、日本の将来にもつながる事業を創っていきたいと考えています。「日本発のこういう会社があるのなら、自分も世界に出て行って闘えるのではないか」という夢を持ってもらえるような企業にしたいですね。 私が商社に入社した当時と比較すると、残念ながら、今の日本は国際競争力が大きく低下してしまっています。まさに「失われた20年」です。「毎日安心して穏やかに過ごせていればいいや」という考え方もあるかとは思いますが、国際情勢があやしくなって来ており、そうした安全安心な環境も、いつまでも続くとは限りません。 万が一の天災や不測の事態が発生した場合、このままの状態では、日本が一気に途上国化してしまうリスクがあるということを頭の片隅に持ち、それに備えておくことが重要です。 これからの時代を担う人が、自信を持って世界に挑戦して行くことができる、そのような切っ掛けとなる会社になることを、目指したいと考えています。

人生で大切にしていることは何ですか？

とにかく諦めないことです。実業家の松下幸之助氏の言葉にもあるように「失敗したところでやめてしまうから失敗になる。成功するまで続ければ、それは必ず成功になる」は、私の信念でもあります。 また、24時間365日ずっと考え続けていても良いと思えるほど、好きなことを見つけることも大切です。自分が情熱と確信を持って取り組めること、強い興味を感じることに集中することで、無理なく自然と挑戦し続けることができるようになります。 さらに、尊敬することのできる、能力と信念を持った仲間を求め、見つけることが非常に重要です。当社には世界のトップエンジニアが集まっています。互いに刺激し合い、助け合うことで、一人ではくじけてしまいそうな時でも、チームのためにも踏ん張り続けなければ、という力が湧いてきます。

社員に対してどのように成長してほしいと考えていますか？

将来、それぞれが独立して、自分の会社を経営することができるだけの実力と経験を蓄えていってほしいと考えています。 私は技術面のことはあまり詳しくはないので、技術ノウハウ面では貢献できませんが、長年事業経営に携わってきたので、そこには自信があります。 私がこれまで先輩方やお客様から教えていただいた経験や知見を、すべてこの会社に注ぎ込み、できるだけチームの仲間にトランスファーしたいと考えています。ゆくゆくはアメリカのペイパルマフィアのように、当社を元にしながら10個の「Citadel AI」が、世界で活躍できるような日が来たら嬉しいですね。

会社のビジョンを教えてください。

世界にインパクトを与え、「こんな会社が日本にもあるんだ」と認められる、元気をもたらすような存在になりたいと願っています。 近い将来、人間を超えたAIが重要な予測を出した場合、それを信じるかどうか判断する手段がなければ、AIを使うつもりが逆にAIに使われることにもなりかねません。人間が主体性を保ちながら、「信頼できるAI」を実現する技術を構築することは、現代の社会経済にとって喫緊の課題です。 世代や国・社会環境が異なる人が、AIを活用して知恵や経験を共有することで、そうしたバリアを乗り越え、誰もが活躍できるチャンスを広げられる未来が実現できれば、素晴らしいと思いませんか？当社もその実現に向けて、少しでも貢献できればと考えています。