BloomBase株式会社

BloomBase株式会社は、Web制作やDX導入支援を通して中小企業の成長に貢献する会社だ。2017年6月に大阪で創業し、順調に業績を伸ばしながら7期目を迎えている。

売上の核は、創業以来、主事業としているWeb制作事業だ。コーポレートサイトやサービスサイト、採用サイト、ECサイト等ありとあらゆるオーダーに対応。中でもWordPressで構築するホームページ制作を得意とする。プランナー、ディレクター、デザイナー、コーダーで構成された制作チームが、企画・設計からデザイン・サイト構築までワンストップで請け負う。

顧客の業種はBtoBからBtoCまで幅広く網羅しているが、特に実績が豊富なのが冠婚葬祭業のホームページ制作だ。冠婚葬祭業の経営者向けの勉強会に参加したり、葬祭業向けにセミナーを開催したり、業界知識を深めながら成功事例を蓄積してきた。500社以上の制作実績のうち、実に100社以上が冠婚葬祭業のものだ。

また集客を目的としたホームページ制作の実績が豊富だ。検索エンジンの構造化対策等、内部的なSEO対策は標準で対応する。またGTM（Googleタグマネージャー）やGA4（Googleアナリティクス4）は、競合他社が手を伸ばさないところまで細かく設定する等、Webサイトの分析や改善がしやすい環境作りも標準で行う。毎月1件か2件しかなかった問い合わせが、リニューアル後は2桁に増える等、数々の成功事例を持つ。

さらに、保守・運用サポートの専属チームが、納品後の修正やサイト更新にもスピーディーに対応する。

そんな同社が近年、注力しているのがDX支援事業だ。同社がDX（デジタルトランスフォーメーション）の対象とするのは、主に顧客管理業務と営業管理業務だ。世界中で25万社が利用する「Zoho CRM」の認定パートナーとして、CRM/SFAやMA（マーケティングオートメーション）等の導入支援、および伴走型の活用支援を行う。

近年、労働力不足が深刻化する一方、CRMやSFA、MAといったデジタルマーケティングツールが充実する中、中小企業でもビジネス環境の変化に対応し、従業員が働きやすい環境を整備することへのニーズが高まっている。数あるCRM製品の中でも、圧倒的な低コストを実現し、操作性に優れた「Zoho CRM」は、そのようなニーズに応えるツールとして最適だ。ただその長所を十分に生かすには専門性が求められるため、リソースが限られた中小企業では手が出しにくい。同社のDX支援はそういった問題を解消するサービスだ。同社の売上全体に占める割合はまだ高くはないが、有名寺院への支援をはじめ、成功事例も生まれ始めている。

顧客情報をExcelや紙の台帳で管理している中小企業はまだまだ多い。そういった企業のニーズを掘り起こし、支援実績を重ね、Web制作と絡めたDX支援を行い他社と差別化するのが狙いである。

同社は、代表取締役・矢田憲自氏をはじめ、大阪のWeb制作会社で経験を積んだメンバーが集まって設立した会社だ。矢田氏自身は前職でディレクターを7年務め、Webサイトのみならず、プリントメディアやロゴ等のグラフィックや販促物を含め、クリエイティブ全般に携わってきた。同社の強みであるSEO対策の知識やスキルや人脈も、前職時代に築いたものをベースに発展させてきたものだ。矢田氏と、サポート担当、デザイナーを合わせた3名で創業し、徐々に人数を増やしている。

設立当初から掲げてきたのは“中小企業の成長をサポートする、事業を成功に導くベストパートナーになる”という事業目的である。その事業目的は社名にも反映されている。“Bloom”=”開花”を、発展・成長と捉え、“Base”=“基地”を、顧客の事業と位置付け、「顧客の事業を咲かせる=発展・成長させる、そんな存在でありたい」という思いを込めている。

設立以来、同社はその思いに背くことなく、顧客の期待に応え続けてきた。SEO対策やサポートのスキルは、集客やマーケティングの専門会社からも高く評価されている。積極的な営業活動をしなくても、そうしたパートナーや既存客の紹介で新規顧客も絶えることはなく、一度取引が始まれば、納品後は保守・運用サポートの契約に至る。それが安定した収益基盤を築く要因だ。特に設立3年目以降は、コロナ禍の数年間も含め、毎年10%前後の安定した成長を続けてきた。

そんな同社が今後の発展に向けて取り組んでいることは、企業理念やビジョンの再構築だ。

「社会課題が複雑化するとともに、地球環境の問題が深刻化する中、企業の在り方もより一層問われています。 “企業は社会の公器である”、“三方よし”という言葉がありますが、その言葉をしっかり理解し、他人事ではなく実践することが、企業としての持続的な成長と従業員の幸せに繋がるものと考えています」（矢田氏）。

デジタル化が進む一方、リアルな人の繋がりが重要性を増している。WebやITを活用し中小企業を成長に導くという基本軸を変えることはないが、地域や地球、従業員を含む全てのステークホルダーの幸せを追求する企業へと同社自身が開花することで、社会から信頼され必要とされる会社を目指す。

関連するプロジェクトも既にスタートしている。事務所を構える谷町4丁目エリアでフリー情報誌を発行する主婦のグループと協力し、地域ポータルサイトの立ち上げが進む。サイト運営を通じて地域との関わりを作り、人が繋がり、地域が盛り上がるきっかけを作ることが目的だ。

企業理念やビジョンの策定は、7期目に入ってスタートしたばかり。全社員が主体となって決めるために、どのような未来にしたいか、そのために何をすれば良いのか、どんな企業を目指すのかを定期的にディスカッションする場を設けている。今後は、そこで描く未来像を起点に、バックキャスティングで新しい事業を創出し、社内制度を整えていく考えだ。

Web制作事業を軸に、業績を伸ばし続ける同社。今後もWebサイトの改修や更新、数年ごとのリニューアル等、制作案件の増加にともない、社内リソースを拡充するためキャリア採用に注力している。

同社は、制作部とサポート部の2チーム体制で事業を行っている。DX支援事業も、現状では制作部の業務の一つという位置付けだ。基本的には極端な拡大路線は取らずに、少人数体制を維持。各自のスキルを生かし、緩やかな役割分担をして業務を推進している。

同社に集まるのは、20代から40代の堅苦しさがないフラットなメンバーだ。対面のコミュニケーションや助け合いを大切にしているため、原則的には出社型のワークスタイルを採る。一方では、仕事とプライベートの両立も大事にしているため、残業は少なく、有給取得率も高い。既婚者も多いため、勤務時間の調整は柔軟に対応している。

「まだ少人数のため細かい評価制度はありませんが、経験が浅いスタッフには、経験豊富な先輩社員がマンツーマンで教育します。現在は社員との対話を何より大事にし、それぞれのステップアップを考えています」（矢田氏）。

福利厚生も徐々に充実しつつある。個人ごとに書籍やセミナー等の費用を会社が負担するスキルアップ支援の他、24時間365日使えるジムの利用や、栄養バランスが取れた昼食を会社半額負担で注文できる制度等、社員の健康維持に配慮した制度を導入している。今後も従業員の夢や幸せを応援する制度を積極的に取り入れる方針だ。

求めるのは主体的に仕事に取り組み、分からないことから逃げずに積極的に学び、人の意見を素直に聞いて学び、さらに相手の立場に立って物事を考え、周囲との関係を大切にしながら働ける人物である。それらは行動指針にも掲げ、全社員で共有している要素でもある。

「当社の魅力は自由な社風です。細かいルールはあえて設けていません。仕事で必要なもの、業務の効率化に繋がるものは積極的に取り入れます。『Zoho CRM』は社内でも活用し、顧客管理、営業管理のDXを推進しています。平和で温かいメンバーが揃うため、困ったことがあっても誰かが助けてくれますので、悩みを抱え込む必要もありません」（矢田氏）。

時代の変化に合わせ、変化を遂げようとしている同社。中小企業の支援を軸にしつつ、今後はさらに新しいチャレンジを積極化する計画だ。仕事や社会に対する思いや自身の夢をお互いに語り合い、より良い未来に向け、共に成長できる仲間を募る。