株式会社シップ

株式会社シップは、住宅リフォーム会社・工務店に特化して、WEBマーケティング支援を事業展開している。全国600社以上の住宅リフォーム事業者のWEBサイトの制作・運用実績があり、支援実績では業界No.1。住宅リフォーム事業者から厚く信頼される理由は、二つある。

一つは、WEBサイトの制作に止まらず、その後のマーケティング支援を強みにしている点だ。WEBマーケティング支援でも1,200社以上の実績があり、クライアントへの丁寧なヒアリングを通じて「売れる仕組み」を作り上げる。これがクライアントへ対する同社の価値提供だ。

「当社は、WEBサイトの制作だけでなく、その後の運用に強みを持っている会社です。社内でWEBサイト制作を手掛けますが、バリューを発揮できるのは、WEBマーケティング支援です。クライアントである事業者には、必ず基本価値が備わっています。その価値を110%・120%・150%に拡張するのが、当社の役割。認知の拡大、興味関心の掘り起こし、他社との差別化、成約へ向けた導線配置、OB客のリマインド等、WEBマーケティング支援を一貫した体制で提供しています」(代表取締役・小松信幸氏)。

そして、同社が業界No.1の実績を積み上げられたもう一つの要因は、フロントランナーであったから。住宅リフォーム業界の構造や慣習に精通しているのが、大きな強みだ。

「住宅リフォーム事業者と一括りに表現していますが、10年に一度の工事を請け負う内装工事の会社もあれば、年に何回も発生する水回りのトラブルを解消する事業者もいます。それぞれ顧客ターゲットも訴求内容も異なり、WEBマーケティングの手法は違ってきます。業界特化しているため、クライアントの事業に精通しているのは、当社の強みだと考えています」（小松氏）。

2001年に設立された同社は、ハウスメーカーや住宅リフォーム事業者向けにソフトウェアの開発・販売を手掛けていたシステム開発会社という過去を持つ。事業を進める中で、WEB時代の到来に合わせて住宅リフォーム事業者が「集客」で課題を感じているのを察知し、住宅リフォーム事業者向けのWEBマーケティング支援事業を展開し、現在はそれが同社のメインビジネスとなった。

「住宅リフォーム事業者は、マーケティングによる集客が売上を左右します。WEB以前の時代は、新聞の折り込みチラシや街中の看板、あるいは同業者や不動産会社との縁が集客のポイントでした。しかし、WEB時代になって、インターネット集客が大きな武器となりました。WEB集客において、知識・ノウハウゼロの業界に対して、啓蒙活動を続けると同時に結果を出し続けたことで、“支援実績業界No.1”という今のポジションを獲得できたと分析しています」（小松氏）。

住宅リフォーム事業者向けのWEBマーケティングにおいて、支援実績業界No.1を誇る同社。前述したように、ソフトウェア開発会社だった過去を持ち、その経験を生かした事業展開を進めている。

リフォーム業界向けの顧客情報システム『リフォームクラウド』は、リフォーム事業者が顧客管理を徹底するためのツール。顧客の基本情報や現場で撮った写真や見積書、契約書等のドキュメント情報、あるいはシステムからの電話した、メールを送った情報を自動で対応履歴として残してくれる。

顧客情報の見える化によって、経営層やマネージャー層は、顧客情報を把握することができ、社員の育成や勤怠管理にも活用可能。リフォーム会社の営業支援ツールともいえるSaaSを自社開発し、それを基本料金無料で住宅リフォーム事業者に提供している。

「WEB集客に関するノウハウがなかった住宅リフォーム業界に、インターネットによる集客を持ち込んだのと同じ要領で、顧客情報システム『リフォームクラウド』を開発しました。住宅リフォーム事業者の多くは、顧客情報が紙でバラバラにあるだけで整理できていない現状。それを変えることで、業界の顧客管理DXを推進します。人手不足の解消や生産性アップのため、住宅リフォーム業界でもDXは必要。住宅リフォーム業界の構造や慣習に精通している当社の強みを、他の領域でも生かしていきたいと考えています」(小松氏)。

WEBの積極活用を通じたインターネット集客を業界に広め、顧客管理SaaSの提供でリフォーム業界のDXを手掛けてきた同社。WEB時代の次に到来する「AI時代」を見据え、いち早くプロダクトを開発した。

「ChatGPTを活用したAIチャットボットを、住宅リフォーム事業者向けに業界で初めて提供しています。生成AIにあらかじめ自社情報を学習させた頭脳（DB）を仕込み、それを自社のWEBサイトにAIチャットボットとして搭載すれば、24時間365日体制で住まい相談への対応が可能となります。先端技術を住宅リフォーム事業者向けにアレンジして、集客に限らず業界が抱える課題を解決する会社を目指します」（小松氏）。

日本最大規模のプロ向けリフォーム展示会に、同社は生成AI搭載の採用サイトを出展。AIチャットボットの機能に加え、アバターと音声対応の機能を搭載。ホームページや採用サイトを訪問した求職者や就活生からの質問に的確な応答をしてくれる。

「これからの当社の商品サービス戦略は『With AI』です。当社のWEBマーケティングはAIで強化され、今後もお客様から選ばれ続けると確信しています。新機能を搭載したAIは、無人ショールームでも活用が期待されます。社長AIやキーマンAIの作成等、AI活用へ積極的に取り組んでいく計画です」(小松氏)。

同社はミッションに「世界一のDERUKUIになり、お客様と社会の向上に貢献する」という言葉を掲げている。「DERUKUI」とは「問題を解決する人材」を指す。「集団の中で出過ぎない方がいい」という価値観が貼り付けられた概念「出る杭は打たれる」から拝借した、同社ならではの表現。「DERUKUI」は問題を明らかにし、答えが定かでない問題の解決に、積極的に果敢に当たる人材。同社では、新卒・中途を問わず、常に「DERUKUI」を歓迎する。

「私が新卒入社したIT企業では『とにかく何でもやれ』『面白いことはどんどんやれ』というカルチャーがありました。そこで育った私は、面白い仕事を多く経験しました。本人はもちろん楽しいですし、自由闊達な行動を許容することで、本当に様々なアイデアが各所で創出され、大局的な見地では大きなリターンに繋がります。とはいえ、当社の大多数は、大人しく真面目な人達。一部のユニークな人材が『DERUKUI』のカルチャーを牽引してくれています。『DERUKUI』がどんどん増えてくれると、当社はとても強い会社になれると思っています」(小松氏)。

同社のメンバーはどんな時も「DERUKUI」を目指し、「SHIPWAY」に基づき行動する。「SHIPWAY」は、企業理念（パーパス）、ミッション、ヴィジョン、バリューの四つの大項目と、より具体的な行動指針（クレド）を表す六つの小項目から成り立つ。

SHIPWAY 01. パーパス
住みよい未来を創り出す
SHIPWAY 02. ミッション
世界一のDERUKUIになり
お客様と社会の向上に貢献する
SHIPWAY 03. ヴィジョン
2030年「住」の社会課題解決企業
1000社のプラットフォームになっている
SHIPWAY 04. バリュー
言語化・視覚化を担い
未来を共創する

CREDO 01. パートナーシップ
顧客との信頼・改善提案
顧客に寄り添い、顧客目線で考え、行動できるDERUKUIであれ。
CREDO 02. フォロワーシップ
チーム行動・ルール順守
決めたことは完遂する、積極的に提案し成果を最大化するDERUKUIであれ。
CREDO 03. リーダーシップ
リーダー・目標達成力
ゴールと方針を明確にし、勝利に導くDERUKUIであれ。
CREDO 04. フレンドシップ
フレンドリー・職場環境貢献
まわりを元気にポジティブに4S（整理・整頓・清掃・清潔）に貢献するDERUKUIであれ。
CREDO 05. マスターシップ
専門性・スキル研鑽
No.1ポジションを追求し価値を生み出すDERUKUIであれ。
CREDO 06. ウォーシップ
心身・持続可能性の尊重
心身の健康を尊重し、資源の節約に努め、持続可能性を尊重するDERUKUIであれ。

「当社はSHIPWAYを大切にしています。人事考課にクレドを反映させ、SHIPWAYを実践する人材が評価される体制を構築しています。温暖化、高齢者問題、健康問題、職人不足、住環境等、住宅建築業界の社会問題は既に顕在化し、ますます深刻化しています。全国各地の住まいの問題解決を行い、住みよい未来を創り出す人材を広く求めています！」(小松氏)。