24歳でエヌ・ゲートを起こされていますね。元々起業志向が強かったのですか?
そうですね。たしか高校生の頃には、いつかは自分で会社をつくりたいと考えていました。といっても、この業種でこんな仕事を、というような具体的なイメージはなく、著名なベンチャー創業者に憧れたわけでもなくて、要は会社員には向いてないだろうな、と。体育祭で右向け右!とか、みんなと同じ行動というのがどうも性に合わなくて。大きな組織のone of themなんて到底無理なので、自分には起業しかない、と。 当社では社内ルールを極力作らず、社員の個性と自由をできる限り尊重する姿勢を徹底していますが、私自身がそういう環境の方が快適だから自然とそうなった、という面もあるでしょうね。一方で、IT業界ではリモートワーク中心の会社もまだまだ多いですが、当社では事情がなければ出社するカルチャーが定着しています。いつでも相談し合える環境の方がやりやすいし快適だから、かもしれませんね。当社では何より、誰もが気持ち良く働ける環境を大事にしていることは確かです。
「自社プロダクト」への思いについて、お話し願えますか。
プログラミングを覚えた最初のSIerでもフリーのSE時代も、手掛けたのは全てSESや受託開発案件。常駐先で出会ったSE仲間に声をかけ、当社を立ち上げた後も同様でした。起業によって、自分達で経営をハンドリングする楽しさは確かに味わえました。業種を選ばない“全方位対応”の姿勢を貫いたおかげで技術も磨けたし知見も広がったけれど、結局のところ、受託案件は人様のシステム。全て自分でコントロールできる自社プロダクトを手掛けたい!という思いは年々膨らむばかりでした。 語弊を恐れずに言えば、同じような思いを抱えているエンジニアの方は決して少なくないのではないでしょうか。そういう人にぜひ、お伝えしたいことがあります。自社プロダクト開発は…最高ですよ!自分で考えて最上流から関わる自社プロダクトだからこそ、納品後にお客様から評価していただく時の喜びもひとしおです。ぜひ、この手応えを分かち合える方と出会いたいと思っています。
エヌ・ゲートに入社して得られるものとは、どんなものでしょうか。
エンジニアとしては、幅広いスキルを比較的短いスパンで習得できる環境です。開発では一人のエンジニアがフロントエンドからバックエンドまでフルスタックで担当。フレームワークの選定からコードを書き上げるまで開発の全工程に関わるため、開発経験の蓄積がそのまま技術力向上に直結します。今後メンバーが増えれば多少のチーム編成等はあるかもしれませんが、フルスタックの開発スタイルは変わりませんし、変えないつもりです。 当社の一員としては、おそらく当社の歴史の中で最もワクワクする成長体験を共有できます。『プロジェクトRIN』の導入先は、ローンチからの6年間で250事業所に拡大。営業専任者が存在せず、顧客対応を私と取締役の山田だけが兼務で担う体制でも、これだけの支持を得られたのです。JV体制がスタートし、提携企業の営業活動が本格化すれば、導入事業所数は飛躍的に伸びるでしょう。ぜひご一緒に、これからの成長を体感してください。
経営トップとして最も注力していることは何ですか?
私が常に考えているのは、エンジニアが働きやすい環境をいかにして用意するか、ということ。少数精鋭の開発集団だからこそ、快適な開発環境の整備は最優先の経営マターであり、惜しまず投資します。開発に必要十分なPCスペックやデュアルディスプレイモニタ等は、社員の要望を待たずに私自身の判断で用意しました。フロアも少し広めで余裕がある空間を作っています。そのほか残業時間を月間20時間程度に抑えるため、提供するシステムのメンテナンスタイムの調整等も行っています。 残業といえば、毎週火曜と木曜はノー残業デー。水曜は残業をしてもいい日、月曜と金曜は多少遅くまで頑張る日と定め、働き方にメリハリを付けています。まだまだ残業が多い業界だからこそ、早く帰れる日はしっかり帰る習慣付けを推奨。当社におけるワークライフバランス施策の一つです。
エヌ・ゲートはどのような組織でありたいとお考えですか?
社員個々の多様性を尊重する組織でありたいと考えています。いろんな志向や個性を持った人がフラットに共存できる場でありたい。エンジニアとして得意領域を広げることに意欲を燃やす人。新しいプロダクトの企画を考えるのが好きな人。主張をあえて前面に出したりはせず、自分の役割を誠実に安定してやり遂げる人。まさに多様な人材が、その人らしく快適に過ごしながら無理なく成長できる組織でありたいと思っています。年2回、2月と8月に実施する個人面談でも、一律の目標管理等は行わず、個々の方向性に沿って話を進めます。 こうした考え方は、福祉の現場と深く関わってきた成果かもしれないですね。文字通り多様な個性と事情を抱えた方々との交流を通じて、いろんな人がその人らしくいられるのが一番いい、そんな価値観が自然と培われた気がします。