株式会社Village AI

社会全体でDX（デジタルトランスフォーメーション）化が求められる中、この波に取り残されることで競争力を失ってしまうことへの危機感を抱く企業は少なくない。また同時に、「ビジネスツールを導入しただけ」「AIやIoTに投資しただけ」「誰も使わないシステムを構築しただけ、利益やコストカットに繋がらない施策をする」といった間違ったDXもはびこっている。この背景には、「社内にDX人材が不足している」「外部ベンダーに依存しきっている」といった事情があるのだ。

こうした中、AIを活用した最新テクノロジーやデータサイエンティストをはじめとしたDX人材による企業のDXを推進している企業がある。種子島から未来への挑戦に挑む株式会社Village AIだ。同社は種子島の人材を活用したデータ分析事業および地方支援事業という2本柱で展開しており、種子島の本社に加え、東京にも支社を持つ。なぜ種子島なのだろうか。代表取締役の里洋平氏に伺ってみた。

「種子島は私の生まれ育った大切な地です。しかし少子高齢化による人口減少が進んでおり、その大きな要因として若者の島外への流出があります。これは島内に魅力的な就職先がないことにも起因しているのです。Village AIは、島の未来を担う若者が島内で活躍できる“持続可能な島”の実現を目指しています」（里氏）。

同社の主軸の1つであるデータ分析事業では、高機能ツールと人的作業による精度の高い『データクレンジングサービス』とDX化を推進する『データスチュワード』の育成サービスを展開している。

データクレンジングサービスとは、企業が保有するデータの誤りや重複、欠損を修正し、正確で一貫性のある状態に整えるサービスだ。データの品質を向上させることで、分析の精度を高め、業務の効率化やコスト削減を実現。マーケティングや顧客管理の精度を向上し、DX推進にも繋がる。正確なデータは、ビジネスの意思決定を支える重要な資産であり、その整理と最適化を支援するのがデータクレンジングサービスだと言える。

データスチュワードとは、企業のデータ品質や管理を担う役割を持つ責任者のことだ。データの正確性や整合性を保ち、適切に活用できるよう管理することで、業務の効率化や意思決定の精度向上に貢献する。具体的な役割は、データのルールを統一し、誤りの修正やアクセス管理を行いながら、分析チームや業務部門と連携して活用を支援することだ。DXが進む中で、データの信頼性が企業の競争力に直結するため、その重要性はますます高まっている。

Village AIがもう1つの主軸としている地方支援事業では、人材支援、地域団体支援、DX人材育成の3つの領域がある。

人材支援では、地方出身のプロ選手を応援。スポンサーシップ契約によりその活動を力強く支え、地域との結びつきを深めている。今後も地元選手とのパートナーシップを通じて、地域社会との誇り高い繋がりを築いていく見通しだ。

また、地域団体支援では、地域のスポーツチームをサポートすることで、コミュニティの活性化や地元経済の振興に貢献。若手選手の成長を促進し、スポーツの普及を通じて地域社会にポジティブな影響を与えることを目指している。

そしてDX人材育成では、鹿児島県内のスタートアップ企業や将来のリーダーである高校生向けに教育を実施。実践的な人材育成を通じて若者たちにデジタル技術を駆使したスキルを提供し、将来の挑戦に備えさせている。

さらにこれらの事業に加え、同社では2022年より「種子島BiG ViSiON」というイベントを開催。元日本代表選手福西氏との縁で生まれたこのイベントでは、「種子島の子供たちへ夢と希望を」をスローガンにしている。2023年の具体的な催事内容としては、地元サーファーとの海岸清掃（ボランティア活動）、サッカー教室、バレー教室、トークショー、エキシビションマッチ、音楽LIVE等が開催された。

「種子島でのデータ分析、地方支援」というこの唯一無二の事業を展開する同社の代表、里氏とはいったいどのような人物なのだろうか。

里氏の経歴は、日本最大級のテック企業に新卒で入社したところからスタートする。工学部電子工学科出身の里氏はWEBエンジニアとして入社し、機械学習を使ったサービスやアルゴリズム開発、レコメンドエンジンの開発、自然言語処理を使用した株価予測システムの開発といった、当時まだ「誰もやりたがらなかった」という未知の領域に従事していた。こうした経験こそが、里氏の原点となっているという。

先述のテック企業での3年のキャリアを経て別の大手IT企業に入社。2年間、大規模データマイニングやマーケティング分析業務に従事した。その後、総合エンタメ企業にてデータ分析環境の構築やソーシャルゲームやメディア、広告のデータ分析業務を経て2014年に前身であるDATUM STUDIOを設立。2018年にSupership社へのM＆Aを達成し2011年7月に退任、8月に故郷種子島にてVillage AIを立ち上げた。

今回の求人の背景について里氏はこう語る。

「正しいDXを推進するために開発部門とビジネス部門を橋渡しする人材は非常に貴重で、どの企業様も獲得に苦労しているのが現状です。私たちはデータスチュワードという形でその人材の育成に取り組んでまいりました。今後は新たにSES事業を立ち上げてDX人材を活用することで、企業様のより近くでDX実装支援を行っていきたいと考えています。

こうしたビジョンを実現する上で、実働部隊を統括できるシニアデータサイエンティストは揃いました。しかし、実際に手を動かしてくれる人材がまだまだ必要です。今回はポテンシャル層を含め、チャレンジ精神の高いジュニア人材を積極的に採用したいと考えました」（里氏）。

人材育成事業を設立当初から行ってきた同社では、育成に必要な様々なリソースが豊富に揃っている。そのため同社は、ポテンシャル層も実務経験を踏みながら次のステップへと成長できる環境だ。例えば、データサイエンティストからデータエンジニアへといったキャリアチェンジも目指せる。

「現メンバーは独立を経験してきた人材も多く、もしフリーランスや起業といった目標を持つ方がいらっしゃれば、そうしたノウハウも提供できるかと思います。弊社で経験と実績を重ねながらビジネスノウハウも習得し、独立を目指すことも可能です」（里氏）。

同社は設立15年という若さだが、既に大型のエンドクライアントとの取引実績を持つ。例えば誰もが知る大手通信企業、様々な商材の大手メーカー、官公庁、地方自治体、大手メディア、金融機関等だ。

「インダストリーカットではなく、あらゆる業界の組織が持つビッグデータを実際に扱うことが可能で、基幹情報システムやシステムに落とし込む部分にも携わることができるため、ビジネス視点・エンジニア視点の両面からスキルアップしていただける環境を提供できるでしょう」（里氏）。

同社にジョインすることで、どのビジネス領域でも求められる重要で希少なDX人材へと成長することができる。また、新規事業であるSES事業の立ち上げに携わるという貴重な経験も積めるだろう。ポテンシャル層にも広く門戸を開いている同社に、ぜひあなたの旺盛なチャレンジ精神をぶつけてみてはいかがだろうか。