株式会社Tsuzucle

「改善をつづける。成長をつくる。」というコンセプトの下、事業グロースに向けたコンサルティング支援、デジタルマーケティング支援、開発・DX支援を提供している株式会社Tsuzucle（ツヅクル）。顧客ファーストでクライアントの課題に向き合い、少数精鋭ながらリテール業界を中心に100社以上を支援。2024年7月には日本のモノづくりブランドの承継と成長に取り組む株式会社forestのグループとなり、さらなる成長を目指している。

代表取締役の森祐太氏が同社を設立したのは、森氏が現役東大生だった2020年。コロナ禍によって世の中の商流が変化し、Eコマースが注目され始めた頃だ。人々がモノを買う形が変わる中で企業サイドは急速なデジタル化を進めなければならず、プラットフォームの構築や販売促進など多くの壁にぶつかっていた。そのような状況に「もっとこうした方が良いのに」と常に考えていたという森氏。その想いに共感した2名の仲間と、Eコマースやデジタルマーケティングによる支援からスタートした。

クライアントの課題に向き合う中で森氏が感じたのが「ビジネス整理ができている経営者が少ない」ということ。ブランドやサービスを成長させていくには、本質的な課題に沿った戦略と確実な実行を伴うことが重要。目の前の売上達成がゴールではなく、ビジネスが継続的に成長できるようにするには何をしたら良いのか。それを導き出すためのビジネス整理から伴走し、クライアントのステップを考えて向き合っていたと言う。そんな顧客ファーストの姿勢でコツコツと結果を残し続けたことで、自然と依頼も増えていった。

そのような経緯もあり、同社の事業モデルは“事業再生ファンド”。再現性を持ちながらサステナブルな成長を支援する会社として、多くのクライアントから厚い信頼を獲得している。

Tsuzucleでは、forestグループの一員になったことで実際に多くのシナジーが起きている。まず確実にサービスクオリティが向上したこと。そしてforestはM&Aを通じて多くのブランドを保有しているため、コンタクトできるクライアントが増えたこと。人材面でのリソースも広がり、より多くのクライアントに対応できる体制が生まれている。

今後は、マーケティングとコンサルティングに加えて、開発事業にもより注力していく構想だ。DX化が急激に進み、様々な業界・企業でシステムの刷新が行われているが、同社が目指すのは「フレキシブルなシステムづくり」だ。世の中の移り変わりや技術の進歩がある中で、これから求められるのはカスタマイズ性の高いシステム。マーケティング・コンサルティングと連携し、ビジネスの拡張性も検証した上で本当にクライアントにとって必要となるシステムを開発提供することで、クライアントの課題をより広く・深く解決していくことを目指している。

そしてその先に見据えているのは、多くの企業が抱える共通課題を解決できる“型”をつくり、業界に浸透させていくことだ。多くのやり方がある中で、規格化できるものを“型”にして提供できれば、誰もが気軽に活用できるスタンダードになるはずだ。

「より多くのクライアントが、モノをつくってお客様に届け、そこからリピートしてもらう・ファンになってもらうまでの工数を、どう効率化・最大化できるか、という面ではまだまだできることがたくさんあります。クリエイティブ人材が少ない中で、会社として何にクリエイティビティを割くべきか、これから考えていかなければいけない課題でもあります」（森氏）。

同社の根底にあるのは「顧客ファースト」の精神。だからこそ目先の売上や利益ではない、クライアントビジネスの未来を見据えた支援を今後も追求していく。

Tsuzucleの社員は現在10名（2025年2月現在）。代表の森氏も含めて20代が中心となっており、平均年齢25～26歳の若い組織だ。成長意欲が高く、熱量を持って仕事に取り組む社員が集まっている。

リモートワークを導入せず、社内コミュニケーションを大切にしているのも特徴だ。主体的に情報や知見を共有し合い、フォローアップできる体制づくりをしている。連携や相談がしやすいことでスピーディに物事を進めることができ、そのぶん社員の成長スピードも早い。社員が自由に参加できるテーマごとの研究会が複数あり、講習型ではなく対話型の学びの場があるのも魅力だ。クライアントより先に知識をアップデートすることが大事だからこそ、キャッチアップの場は豊富。多くを学ぶ中で自分の得意分野や強みを見つけることもできる。

また、新卒入社の社員も多いため、人・組織を育てることを重要視。同社は今まさに「会社とともに成長する」を体感できるフェーズだ。「自分の仕事の延長線上に会社の成長がある。その中で自分がどんな役割を担うのかを考えて自身でポジションをつくっていってほしいです。自分はこうなりたいという目標を持って、主観だけではなく客観的にも実現してほしい。そのためのギャップを埋めていくのは私の仕事です」と森氏は語る。

組織拡大に向けては経験者・未経験者ともに採用していく方針。共通しているのは、ともに会社づくりをしていくコアメンバーであること。社員の意見も柔軟に取り入れながら会社づくりをしており、社員に対する期待も大きい。将来的にはマーケティングとコンサルティング部門で100名規模の組織を目指している。

「真剣に何か結果を残したいと思っている方には、チャンスも多く周りの意欲も高いので最高の環境です。自分がコアメンバーとして事業を伸ばす、という感覚が得られると思います。それは若いうちに得られる経験としてとても価値のあるものだと思っています」（森氏）。

スタートアップながら、合理的に堅実に成長を目指している同社。挑戦しがいのあるフィールドで多くの挑戦をしながら自己成長を実現できるだろう。