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富士火災海上保険株式会社

  • 金融・保険系

お届けする「安心」の品質にこだわる

上場

企業について

富士火災海上保険株式会社は、個人と中小企業に強い損害保険会社として、様々なリスクに対応する独自の保険商品を開発している。




同社の自動車保険「ベリエスト」は、24時間365日、夜間・休日でも平日と同様に初期対応を行っており、事故発生直後のお客さまの不安解消に努めている。また、グループ傷害保険「経営安心部長」では、政府労災保険の認定とはかかわりなく保険金をお支払いすることで、従業員の就業中の事故リスクをサポートする。これらは、個人・中小企業のお客さまとともに歩み、お客さまの声を集めて商品開発を行なってきた同社を代表する商品だ。




全国約2万4000の代理店が、同社の手厚いサポートを受けながらこれらの独自商品を販売しているが、代理店に並ぶ販売チャネルとして、同社では「プロフェッショナル・アドバイザー(PA)」という営業専門社員による直接販売を行っている。全国に約2400名いるPA社員は、損害保険だけでなく、グループ会社である富士生命の生命保険も扱い、個人顧客に対して総合的なコンサルティングを行っている。これにより、さらにきめ細かいサービスを個人市場に提供できることが、同社の強みとなっている。

現在、同社では損害サービス体制の強化による競合他社との差別化を行っている。「事故」という非日常的な不安の中にいる保険契約者へのきめ細かく高品質なサービスを行える体制を整えているのだ。




たとえば、初動スピードのアップ。24時間365日、事故の「受付」のみならず「初期対応」を行える。また、事故受付完了から1時間以内に初期対応状況を報告したり、お客さまからの要望により48時間以内に自宅を訪問して説明することで、「安心の提供」を万全なものとしている。




また、自動車事故は日本全国、どこでも起き得るもの。そこで、同社では、全てのサービスセンターでお客さまの声を活かし、サービスの標準化とレベルアップに取り組んでいる。この一環として、ISO9001を取得。国内損保では初だったという。




従来の損保業界においては自動車保険の販売が主体であったが、自動車市場の縮小に伴って、保険の売り上げ構造も変化を迫られている。他社に先んじる形で変わっていかなければならないと、積極的に取り組んでいる同社。PA社員による直販体制の強化は、そのための取り組みの一つでもある。




これらの様々な取組みから、他社とは違った特長を打ち出すことで、得意の市場を確立していこうという同社の戦略が見えてくる。他社が総合金融会社としての成長戦略を描く中、損害保険の原点にこだわる姿勢は同社のカラーを思わせる。

堅苦しさの無い、財閥系の大手損保会社とはひと味違う社風は、昔から脈々と培われてきたものだが、就任4年目の社長の存在がその社風をさらに変貌させているようだ。




コスロシャヒ社長は、イラン系アメリカ人。そのキャリアのうち10年を米国で、さらに10年をトルコと韓国で過ごしている。米系保険会社のAIGから富士火災社長へと就任した。




「異国の地に社長として赴任するならば気心の知れたスタッフを帯同されるものと思っていたが、たった一人で着任され、自ら溶け込んでいこうされた姿勢を尊敬する」と人事採用推進グループの戸田氏は語る。




既成の価値観を壊し、社員から声を聞き、変革の時代に耐えうる会社を作り上げようと、抜群のリーダーシップを発揮している同氏。例えば、「ランチミーティング」。社員と社長が昼食を共にしながら、テーマについて議論する。また、「オリンピックプロジェクト」では、開発部門だけでなく、選抜された社員が革新的な商品のアイデアを出し合い、数ヶ月をかけて、新商品案をプレゼンする。実は、「ベリエスト」もここから生まれたものだという。




また、同氏は、数字だけではなく様々なプロセスを重視する方針を打ち出している。例えば、地域のボランティアで表彰された社員や、或いは事務部門でエラー率の低い社員などをベストエンプロイ(最優秀従業員)として表彰。「営業目標達成」の観点では決してスポットのあたらない人にも、心を配ることを忘れない。




さらに、人事には「社員が働きやすい職場作りのアイデアを四半期に1つ以上出すように」という指示が出されているという。




また、同氏就任時には1名だった女性管理職が、4年後に25名にまで増えている。女性の育児休暇取得率は80%以上で、子供ができたからといって退職する雰囲気はまったくないという。




現在、保険業界では、異業種からの参入も相次ぎ、ますます競争が激しくなっている。だからこそ、他業界で勤務経験のある思考の幅が広い人に入ってもらいたい、と戸田氏は言う。
「保険業界の既存の考え方と異なる視点から物事を考えられるような人に来ていただきたい。たとえば保険金未払い問題で指摘されたような保険業界独自の慣行を改める必要があると思います。だからこそ今、新しい風を招き入れたいと当社では考えています。」




金融機関の多くが業界経験者を優遇するのに対して、同社では第二新卒や異業種からの転職も歓迎している点も、同社が本気であることの表れだろう。変革を志す富士火災で、これからの保険業界に大いに挑戦してほしい。





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インタビュー

富士火災海上保険株式会社のインタビュー写真
<strong>業務役員 人事部長  西田 直樹 氏</strong> 1982年、大学卒業後に富士火災海上保険株式会社に入社。以来、11年半をIT部門でSEとして従事した後、労働組合に4年間出向。その後、社長室、経営企画などを経て、2006年から現職。

── 御社の人事ポリシーについて教えてください。

私が若かった頃の日本では、損保業界は護送船団などと呼ばれており、何もしなくても会社はどんどん伸びていきました。そのような中では、個々の社員のキャリアは会社の成長と直接リンクするものではありませんでした。しかし、規制がなくなって自由競争の時代に入り、会社はこれまでのようには伸びなくなってきます。すると、従来の人を“マス(塊)”で捉える人事では社員を幸せにできず、幸せでない社員が会社を成長させることはできないという状態になってきました。今の損保業界では、社員一人ひとりの意志を尊重し、できる限り会社の事情とマッチングをさせることが必要なのです。そうすることで、... 続きを読む

企業情報

会社名

富士火災海上保険株式会社

業界

金融・保険系 > 生命保険・損害保険

企業の特徴
上場
資本金

41,334百万円

売上(3年分)

2007329645百万円

20063296179百万円

20053411692百万円

設立年月

1918年04月

代表者氏名

代表執行役社長CEO ビジャン コスロシャヒ

事業内容

損害保険業

株式公開(証券取引所)

東証一部

主要株主

オリックス株式会社 エイアイジー ノンライフ ホールディング カンパニー ジャパンインク 日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社 日本マスタートラスト信託銀行株式会社 エイアイユー インシュアランス カンパニー 株式会社西日本シティ銀行 モルガンスタンレーアンドカンパニーインク 富士火災従業員持株会 資産管理サービス信託銀行株式会社 清水建設株式会社

従業員数

6581人

平均年齢

39.8歳

本社住所

大阪府 大阪市中央区南船場1丁目18番11号

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