株式会社クラスアクト

ITインフラの設計・構築から運用・保守まで幅広く手掛けている株式会社クラスアクト。2005年4月の創業以来、金融機関や官公庁等のネットワーク設計・構築といったミッションクリティカルな案件を数多く手掛け、着実に実績を重ねてきた。現在、第二創業期を迎え、さらなる事業拡大に挑んでいるITインフラのプロフェッショナルファームだ。

代表取締役の本間豪紀氏は1978年生まれ。大学卒業後、独学でITを学び、IT企業でインフラエンジニアとしてのキャリアをスタート。約3年間勤務した後に独立し、個人事業主として様々なインフラ設計・構築プロジェクトに携わる。そして27歳の時に、同じくインフラエンジニアとして活躍していた現・取締役の三宅秀治氏らと同社を設立した。設立の経緯について本間氏は次のように語る。

「IT企業で社員として働いていた時、エンジニアが入社・退職を繰り返していくのを何度も見てきました。また、プロジェクト期間が長いにもかかわらず、人員の入れ替わりが激しく、残されたエンジニアが業務効率のダウンを余儀なくされる様子をよく見かけました。そのため、IT業界でエンジニアが定年まで働くことができる会社をイメージすることが全くできなかったんですね。エンジニアが定年退職まで安心して働き続けることができる会社を作りたい。そう考えて当社を設立しました」

ちなみに、社名の『クラスアクト』とは、一流の人や物といった意味。世代を超えて永続する一流の組織を目指したい想いを込めて名付けた。

同社の強みは、インフラの設計・構築といった上流工程に加えて、運用・保守の実績も豊富で、上流から運用・保守までトータルで対応できることだ。

「当社は創業から約10年間にわたって、ITインフラの中でも上流工程に特化して事業を展開し、成長してきました。2015年頃からはさらなる事業拡大を目指し、運用・保守や監視、ヘルプデスクといった業務も手掛けるようになり、その領域でも徐々に実績を増やしていきました。今では設計・構築から運用・保守まで幅広く対応しており、上流工程とそれ以外の割合はほぼ半々です。エンドユーザーの業界・業種は多岐に及びますが、設計・構築では金融系に携わっている人が多く、運用・保守では物流や小売業、通信キャリア系が多いですね」（本間氏）。

大手SIerを中心とするクライアントからは「技術力の高い企業」という評価を獲得しており、業績も順調に推移。ここ数年は前年比10～15%増と売り上げを拡大している。

現在、クラスアクトでは約110名のエンジニアが活躍している。携わっている業務内容は、インフラ設計・構築が50%、インフラ運用・保守が34%、プロジェクトを統括するPMが10%、ヘルプデスクが6%という割合。技術分布はネットワークエンジニア50%、サーバエンジニア30%、ネットワーク&サーバエンジニア20%。

エンジニアのスキルレベルを、経済産業省が定めるITスキル標準に則ってレベリングしている。現在は、プロジェクト統括やメンバーの技術者指導ができるレベル4以上のエンジニアが20名、一担当として任された範囲の仕事を自らの責任を持って計画・遂行できるレベル3のエンジニアが20名、上位の指導の下、プロジェクト内の仕事を遂行できるレベル1～2のエンジニアが約40名在籍している。

同社の魅力は、設計・構築から運用・保守まで幅広く手掛けているため、段階を踏んでキャリアアップできる土壌があることだ。

「会社によっては運用・保守しかやっていないところもありますが、当社では上流から手掛けています。そのため、まずは運用・保守からスタートしてスキルを磨いて成長し、設計・構築に挑戦できる環境があります。例えば今の会社で運用・保守をある程度経験し、次のステップに行きたいがそういう仕事がなくてもどかしい思いをしている方がいらっしゃると思います。そんな方は当社に転職してもらうことにより、次のステップへと行くためのサポートができます」（本間氏）。

実際、2～3年運用・保守を経験し、社内の技術向上支援を利用して知識とスキルを付け、設計・構築へ進んだメンバーも多数いる。

エンジニアとしてスキルアップしながら定年まで活躍し続けることができるように、教育・研修制度や評価制度を整えているのも同社の大きな魅力だ。評価は200項目ある評価シートに沿って、一般考課、技術考課、資格加点を点数化し、総合的に判断。評価基準は全社員に公開している。取締役の三宅氏は次のように語る。

「評価項目がこの形になったのは、私や本間がエンジニアだったからだと思います。特に技術考課は細かく項目を設け、エンジニア一人ひとりの技術力を正当に評価できるようにしているのが特徴です。それによって納得感も生まれますし、現在の技術力をしっかり認識することで、次のステップに進むには何を頑張ればいいのかを明確に知ることができます。ただし、現在のものが完成形とは思っていません。社員の意見等を取り入れながら、今後さらにブラッシュアップしていきたいですね」

現在、クラスアクトでは20～30代前半の若手を中心に50代までの社員が活躍しており、平均年齢はおよそ30歳。男女比は男性8割、女性2割だが、ここ数年は女性社員が急増している。

本社オフィスは東京都中央区新川のオフィスビル内にある。JR京葉線・東京メトロ日比谷線『八丁堀駅』から徒歩1～3分、東京メトロ日比谷線・東西線『茅場町駅』から徒歩約6分と、アクセスのいいロケーション。2021年1月に改装したばかりで、オンライン会議にも対応できるミーティングルームや、お昼休憩やワークスペースとして使うことができるブレイクアウトスペースも設けている。同社の企業カルチャーについて、三宅氏は次のように語る。

「社員の自主性を重んじるカルチャーがありますね。学習する環境や相談する場等はしっかり設けていますが、参加するかどうかは本人の意志に任せており、何月何日までにあれをやりなさい、これをやりなさいと細かく指示をすることはありません。社員からは、優しくて面倒見が良く、技術が好きなメンバーが多いと聞くことが多いですね」

ワークライフバランスを大切に働くことができる環境を整えているのも同社の特徴だ。年間休日は125日で、月平均残業は11時間と少なめ。有給付与計画があり、計画的・確実に有給休暇を消化することができる。

社員のスキルアップをサポートする制度を充実させており、資格取得支援制度、資格奨励金制度、外部研修受講制度、オンライン研修、書籍購入費会社支援制度等を設けている。特に資格取得に関しては勉強会を開催する等、熱心に取り組んでおり、多くの社員がIT資格取得にチャレンジしている。

今後のビジョンとしては、現在展開しているインフラ領域にさらに力を入れて取り組んで、2024年には300名体制を目指す。そして、2030年までに組織を1,000名以上の規模に拡大し、社内に多様なプロフェッショナルを生むのが目標だ。

「当社は社員の成長に何より力を入れて取り組んでいます。今の環境で成長できないで悩んでいるのなら、是非当社に来て一緒に成長してほしいですね。来ていただきたいのは、プライベートでサーバを立てて色々触っているといったように、技術を趣味にしている方。是非当社でエンジニアとしてスキルを磨いてほしいですね」（本間氏）。

教育制度・評価制度を充実させて、エンジニアとして長く活躍できる環境を整えている同社。エンジニアとして成長し続け、インフラのプロフェッショナルとして活躍したい方におすすめだ。