社員への思いやご自身のスタンスについてお聞かせください。
私は今では代表を務めていますがもともとは技術者でした。父親が街の電器屋で、電化製品を修理したり各家庭を回って設置したり、その姿を見ながら育ったモノづくりが好きな少年だったのですが、中学校の頃に当時各家電メーカーが販売していた8bitコンピューターに出会いました。それがこの業界へ入るきっかけとなったのです。自分のプログラミングした通りに動くその小さな箱に無限の可能性を感じたものです。 コンピューターを使って世の中を便利にしていく、人々が安全で幸せな生活を送るための一翼を担う、それがITエンジニアの想いであり原動力なのです。その想いがなければ良い製品やサービスは生まれませんし、自身の成長にも存在意義にもつながりません。この会社が今後事業を展開していくうえでも、この想いを常に意識していく、それが技術者から代表になった私のミッションであると思っています。
今後のビジョンについてお聞かせください。
当初は根幹となる金融機関向けのエンジニアリングサービス事業を起動に乗せることを最優先して活動してきました。お客様先での活動はもちろんのこと、経営の透明性や健全性、継続した業績成長を評価され、複数の金融機関様との直接取引が実現できました。 そして、現在は第二成長期にあると考えています。現場での活動だけではなく企業として継続的に成長していくための土壌を作っていく必要に迫られています。 一つは、若い世代やキャリアといった、新しい価値観や多様性を受け入れて組織を束ねていく仕組みや制度を作っていくということです。これまでの良いところは継承し、新しいアイデアや気づきによって変化を求められるところは変えていく。苦労はありますがやりがいもあります。自分たちの世界だけで生きていては考えが凝り固まり成長は望めません。新しい風を受けて、自分を見つめなおして、自ら変化していく必要がります。 もう一つは、創業当時からの想いであった新規ビジネスの創出です。社名にもある通り、様々なものを掛け合わせて新しい価値を作っていく、その想いのもと、自分たちだけが提供できるサービスや製品を作り出すことにチャレンジしていきます。エンジニアがエンジニアたる存在意義でもあるからです。
「仕事哲学」とはどういったものでしょうか。
哲学を説くほど私はまだ自己形成されていませんが、「仕事」は自分が生きていくこと、成長していくことにおいて不可欠なものと考えています。 私は当社で4社目になりますが、どの会社でも初めて経験することもあれば、学べたこと、得たこともありました。とりわけ大きかったのは、2社目の大手SIer時代の経験でしょうか。それまでの10年間は生保会社のシステム管理業務に従事していましたが、そこで培った技術や仕事のやり方が他で通用するのかどうか最初は不安がありました。しかし、実際は通用してエンジニアとしての地盤に自信が持てましたし、その会社ではさらに上のポジションも与えられ、マネジメント能力も身に着けることができ、視野が広がり、自分のステージが一段階上ったように思えました。 長い人生の中で、その時々で異なるものを求められ、それによって価値観を変えて生きていくほうが、人生は楽しく充実したものになると思います。その価値観を変えてくれるのが「成長」であり、それを促してくれるものが「仕事」や「環境」だと思っています。自分にとって成長できると思った仕事があるのであれば、躊躇することなくトライする、それによって自分の人生をさらに豊かにすることができると思っています。
趣味など、プライベートの時間はどういったことを楽しんでいますか?
休日はよくバイクでツーリングに行きますね。箱根や群馬、長野あたりによく行きますよ。何も考えずに緑の中を疾走していると、最高の気分転換ができますね。あと、最近はあまり行けていないのですが、渓流釣りも好きです。いずれも行くのは自分一人であったり、仲間とだったり。社員とは、年に数回は旅行やバーベキューを共にして楽しんでいます。
「人生観」についてお教えください。
性格的によくも悪くも楽観的なところがあります。もともとがエンジニアなので、物事を始める前にはあれこれ調査や下準備をしてから始めるタイプで、そういったことは何のストレスもなくできるわけですが、ときには要求されていることが自分の経験や能力よりも高いことがあります。楽観的になるというのは、そのような状況下でのストレスやプレッシャーに打ち勝つための私の対処法です。といってもただ力を抜くだけなんですが(笑)。 どんな仕事でもそうだと思いますが、日々の様々な課題やプレッシャー、競争といったものを乗り越えていかなければ自己としても会社としても成長はできません。自分で線を引いてしまったり、まともにぶつかってそのプレッシャーに押しつぶされたりではうまく立ち回れないのです。そんなときは、肩の力を抜いてあえてフランクに構えます。とりあえずやってみてダメになったら方向転換すればいい、そのぐらいの楽観的な気持ちに切り替えることで、思わぬアイデアが生まれたり、自分本来の力が発揮できたりするものです。 成功法で正面から取り組むときと、肩の力を抜いて楽観的に取り組むときと、仕事でも人生でもこのバランスが大切なのではないかと思っています。