Yay! はweb3に舵を切るなど大きなターニングポイントを迎えています。そこまでに至るまでにはどんな背景がありますか?
世の中全体の流れをマクロで見たとき、ここ数年のトレンドは「民主化」だと考えています。 民主化というのは企業活動に頼るのではなく、個が主導して物事やコンテンツを発信していくという意味合いです。こうした流れは以前からありましたが、まだまだインフルエンサーのような強い発信力を持った方にスポットライトが当たる側面が大きかったのではないかなと。 その流れは急速に変わりつつあると感じています。これからの「民主化」はもっと一般層の方々が様々な分野で自己実現をしていく世界になっていくのではないかと考えています。 中央集権的、インフルエンサーにスポットがあたりやすいプラットフォーム(Facebook、Instagram、Twitterなど)は、一般ユーザーにとっては息苦しさや不満を感じる局面が多々あるはずです。 そのため、より匿名で素を出せたり、階層構造をつくらず多様性があり他人に寛容なサービスにどんどん人が流れていくと僕たちは考え、僕たちの運営するYay!はそんな存在でありたいのです。
「他者に寛容なサービス」というのは具体的にどのようなイメージですか?
他者に寛容というのは、色々な考えや価値観があるのは当たり前の世界をイメージしています。もちろん、いま大きなシェアを占めているSNSも一定の寛容さはあるものの、オピニオンリーダーの発言力がとても強いのが現実です。 そういった背景があり、一般ユーザーは彼らと異なる意見や心の中に抱えている本音を表現しづらくなっているのではないでしょうか。 ファイナンスも同様に民主化の流れが強くなっています。数年前から、暗号資産が急速に普及しています。一方で、金融資産はルールがとても細かく制定されていて、今までは自由気ままに個人が好きな金融資産をつくることは難しかったのです。 海外では数年前から、個人が自由にゼロベースで金融資産をつくることができる仕組みが形成されています。まだまだこういった事例が少ない日本において、僕たちはYay! を海外サービスと肩を並べられるようにしてきたいと考えています。
金融面では、Yay!はその流れをどのような形で取り入れようと考えているのでしょうか?
前提として、僕たちはYay! をリリースした当時から、多様で階層構造を持たず、他者に寛容な居場所を創りたいという想いで運営しています。 その思想が土台にあった上で、ユーザーにインセンティブを配りたいんです。 Yay! がユーザー自身にとって居心地の良い場所になる度、何らかのインセンティブ(金銭的メリット)が享受できるのであれば、ユーザーは自ら進んでYay! をより良くするために動くのではないでしょうか。これは、スタートアップのストックオプションの考え方と似ているかもしれません。 ユーザーがYay! の治安を維持する動きがインセンティブにより促され、不適切なコンテンツの報告などが活発になり、Yay! というコミュニティの価値がどんどん上がり、最終的にはサービスが大きく成長していくと考えています。
web3領域に参入することによって、ユーザーに提供したい価値を教えてください。
ソーシャルの文脈だと素が出せる居場所であり、ファイナンスの文脈だと好きなことでお金を稼げるようになる世界です。この2つを掛け合わせると、「素を出せ、本当の意味で好きなことで生活できる世界の実現」だと信じています。 僕たちは1年以内にそんな世界の可能性が見えるようにしていきたいですし、できると考えていますね。Yay! はFacebookやInstagramと対立するものではありません。 FacebookやInstagramはリアル空間で友人とコミュニケーションをとったり情報交換をする場として存在し続けると思いますし、Yay! は素を出せて思ったことを匿名で投稿できるバーチャル空間を目指しています。人によっては両方使い続ける人もいると思います。
どんな人と一緒に働きたい?
一言で表現すると、民主化の未来を信じられる人です。 既存のルールを疑い、新しい未来をいっしょに創りあげたいという想いが少しでもある方はとてもマッチしていると思っています。そうでなければ、プロダクトビジョンとマッチせずお互い悲しい気持ちになってしまうので……。 もう少し具体的にお伝えすると、「多様性良いよね、ダイバーシティな価値観や他人に寛容な方がこれからの未来はもっと良くなるのではないか」と感じてくださっている方はとても相性が良いと思います。