株式会社ダイタク

ダイタクはふすまや屏風などの日本古来の商材をアニメ等で現代風にアレンジし、世界に発信している建築業界の異端児だ。襖・障子・網戸の張替本舗“金沢屋”のフランチャイズ事業を主軸に、飲食や放課後デイサービス業界にも進出。人の生活に欠かせない育・食・住に沿ったサービスを展開している。

代表の細田氏はなぜ張替業に着目したのか。そのきっかけは石川県で白蟻駆除の会社を経営していた父が、冬の閑散期に始めた襖や障子の張替商売だった。これが驚くほどの爆発的大ヒットとなったのだ。「日本家屋の8割以上に和室があります。その一方職人と呼ばれる人たちは減少しています。“張り替えたいがどこに依頼したらよいか分からない”という人たちが全国にたくさんいることを実感しました」（代表取締役　細田氏）。このビジネスに大きな可能性を見出した細田氏は、決まりかけていた就職口を蹴って2003年に起業した。“職人文化の縮小から日本の和室を守り、その良さを世界に発信していきたい”という想いを胸に張替本舗金沢屋を立ち上げた。地域に職人がいないという声に応えるべく全国にFC化を進め、現在は200店舗以上の加盟店を獲得。業界最大手にまで成長を遂げている。また人気アニメやイラストと壁紙、屏風をコラボした独自の商品も展開しており、海外でクールジャパンインテリアとして話題を集めている。

近年は飲食店や放課後デイサービスのFC事業にも進出している。様々な業種を手掛ける理由について細田氏はこう語る。「人が生きていく上で不可欠な要素は衣・食・住です。しかし着るものがあるから袖を通す、食べ物があるから口に運ぶ、住まいがあるから寝起きをするだけでは味気ないですよね。ダイタクは日常生活のあらゆる角度からアイデアを生みだし、豊かな毎日をお届けしたいと考えています」（同氏）。より多くの人に感動を与えるために、次々にユニークなサービスを生み出すダイタク。海外にも拠点を拡大し、創造を実現するプロ集団として世界へその存在をアピールしている。

ダイタクの中核事業の一つが独立起業を支援するFC（フランチャイズ）事業だ。同社の顔でもある張替本舗金沢屋は全国に200以上の加盟店を抱えている。需要に対する供給がまかないきれず、加盟店の募集を今なお全国で行っているという。その躍進を支えているのはリフォーム業界の常識を覆す独自の仕組みにある。

通常、張替業界ではリフォーム会社や工務店などの“下請け”として張替えを行う。しかし金沢屋では職人が“元請け”だ。まず張替サービスで地元に信用を築き、やがてクロスや水回りなどの小さなリフォームの相談も受けるようになる。その受け皿としてリフォーム事業“家工房　金沢屋”を展開している。つまり加盟店はリフォームの元請としても活躍できるのだ。そのため低コストでのサービス提供が可能となり、さらなる強みとなっている。「リフォーム業界は営業は工務店、施工は町の職人と非常に分かりにくい仕組みです。当社ではこれを一社で完結することで、お客様に安心と満足を提供しています」（同氏）。

その他に飲食事業やオリジナル壁紙をはじめとする様々なFC事業も手掛けている。アイデアを駆使したユニークなサービスは同社ならではだ。たとえば飲食事業のチキンマスターズカフェは移動販売車自体が広告塔の役割をする新しい形態の移動販売である。今昔の文化を融合させ小さな箱庭を創造するじゃぱんぼっくす事業も斬新だ。アニメやイラストがプリントされた“屏風アート”は海外でも話題となっている。ワンピースやナルトなどの版権ものも扱っており、クールジャパンを発信する拠点としてアメリカ・シンガポール・台湾・タイに進出している。さらに今期は新たに放課後等デイサービス事業をスタートした。「当社はお客様に満足と感動を与えることを最高の喜びとし、この使命に共感していただける方々との協同により成長してまいりました。今後も我々らしい社会貢献の形を創り上げたいと考えております」（同氏）。日本の伝統美や技術を武器に世界へ羽ばたくダイタク。東京オリンピックを控え日本のカルチャーに熱い視線が注がれる今、さらなる成長が期待できそうだ。

フランチャイズ事業は独立起業を検討している人にオーナーになってもらい支援する仕事である。人様の今後の人生を預かるため責任は非常に大きい。しかし他では味わえないやりがいを感じることができるのが醍醐味だ。また仕事を通じて経営者としての視点を身に付けることができるのは、どんな職種にとっても大きな強みとなるだろう。そしてダイタクは今成長の第二のステージにある。成長過程にある企業特有の変化やスピードを感じながらスキルアップできる希少な時期だ。入社時期としては絶好のタイミングだと言えよう。

また社歴や年齢は関係なく活躍できるため、中途入社の方にとって働きやすいのもポイントだ。入社したばかりでも結果を残せばポジションがきちんと与えられる。「20代から50代まで幅広い年代の社員がいます。柔軟性と自分で考え動く行動力があれば、年齢や経験は関係なく活躍できる会社ですよ」（同氏）。異業種からの転職でも先輩が丁寧に教えてくれるので心配は無用だ。また１か月ごとに面談を行い、キャリアプランについて話し合える時間もこまめに設けられている。

ダイタクで働く魅力について細田氏は人々に夢を与えるビジネスモデルにあると強調する。「我々の仕事はまさに人の人生を彩る仕事です。かつて私も目の前の利益のみを追いかけた時期もありました。だからこそ思うのが稼ぐだけではつまらないということ。そして人と人とのつながりに勝る面白さはないということです。人々に夢を与える当社のビジネスモデルは本当に素晴らしいと思っています」。“仕事は命がけの遊びである”をモットーとしている同社。一度きりの人生を共に全力で“遊んで”くれる方を心待ちにしている。