習慣化のサービスを作ろうと思い立った経緯を教えてください。
もともと、テクノロジーを使って人を幸せにしたいという想いがずっとあり、幸せとは何かについて日々国内外の著書や論文を読み、調べていました。そうするうちに人は自分から積極的に行動を起こすことで幸福感が得られるということがわかってきました。 ただ、人は自ら始めた行動が(目的があっても)長く続かないという課題をずっと抱えています。結局続けられないからと、第一歩が踏み出せない方も多いのです。ならば、その課題をクリアした上で行動を習慣化できないだろうか? そう思ったのが習慣化のサービスを作ろうと思ったのがきっかけです。
「みんチャレ」で楽しく習慣化できる仕組みはどのような発想から生まれましたか。
実は、私が学生時代大好きだったゲームから着想を得ました。ゲームの中には、ゲーミフィケーションと言って、現実世界でも人を幸せにする仕組みがいっぱいあります。 例えば十字キーを動かすとキャラクターが動く、Bボタンを押すとキャラクターがジャンプするというように、入力に対してフィードバックがありますよね。簡単にいえば、その連続があるから、ゲームに夢中になってしまうのです。それをチャットという形式で活かせないか?と考え、習慣化チームのメンバーでチャレンジしたことをチャット形式で報告したり、励まし合ったりするという仕様にしました。 また、他のプレイヤーと協力して一緒の敵を倒す、というのもオンラインゲームでの楽しみの一つです。みんチャレではその仕組みも取り入れています。同じ目標を持つ5人1組のチームとなって励まし合いながら日々のチャレンジを続けることで仲間意識が芽生え、日々モチベーションがアップするのです。
最初はソニーのプログラムでリリースされましたが、どうして独立したのですか。
PDCAを早く回すためです。みんチャレは、前職のソニーで応募した新規事業創出プログラム「Sony Seed Acceleration Program(以下、SAP)」で採択され、ソニーのアプリとして2015年11月にリリースしました。SAPでは、1年間ソニーの社内ベンチャーとして育てた後、その後の行き先をどうするか(事業部化するのか、子会社化するのか、独立するのか)採択の際に決めておかなければいけませんが、私は応募する前から「独立」と決めており、準備していました。世の中に類似アプリが無い全く新しいアプリなので事業を成功させるためには試行錯誤が必要で、ユーザーにとってもPDCAをなるべく早く回して、事業を回す環境を自分たちで構築したほうが良いと判断しました。
DL数90万人を突破!運動、ダイエット、勉強、趣味などユーザー様の様々な習慣化を支えていますが、今目指している方向は?
近い将来では、健康・医療分野で活用できるアプリを目指しています。 ユーザーを分析すると、糖尿病などの生活習慣病の方は、勉強や趣味など他の習慣に取り組む方と比較して長期でご利用いただく傾向にあります。受験やダイエットにはゴールがありますが、生活習慣病は一生涯コントロールする必要があり、一人で続けることに孤独を感じてしまうことも多くなると思います。 みんチャレは、患者さん同士で「一緒にがんばりましょう!」と仲間とつながることもできて、実は「孤独の解消」にもなっています。みんチャレを使うことで楽しく生活習慣の改善に取り組むことができ、悩んだり苦しんだりしている方の力に少しでもなれたらと思っています。
最後にこの記事をご覧になっている方にメッセージをお願いします。
現在みんチャレは7名で開発を行っていますが、よりユーザー様にみんチャレを継続して使っていただくため、UI/UXの改善(みんチャレでは週に1回アップデートしています)が必要不可欠です。これからどんどん人数を増やしてビジネスを加速させたいので、少しでも興味を持っていただいた方に、カジュアル面談という形でより詳しく会社のことについてお話しています。ご連絡をお待ちしています!