御社の特徴を教えていただけますか?
弊社は、関西では数少ないクラウドインテグレ―ション事業を展開するベンチャー企業です。 主軸サービスは、Amazon社が提供するAmazon Web Services(以下、AWS)およびGoogle社が提供するGoogle Cloud Platform(以下、GCP)の導入と運用のフルマネージドサポートでして、中でもAWSの『cloud link』と名付けた月額定額・保守監視サービスをはじめ、導入コンサルティングから設計・構築までを担っています。 特にAWSに関しては、東京リージョンも開設されていない2008年からその可能性に着目してサービスを開始し、2014年には、関西に本社を置く企業としては初のAWS『アドバンスド コンサルティングパートナー』に認定されました。 また、社内にはAWSソリューションアーキテクト-プロフェッショナルが複数名在籍しており、サポート実績は、2021年現在までに、関西を中心に九州、東京などで500社を超えています。 最近、数多くのクラウドが提供されていますが、中には従来のレンタルサーバーとの違いが判然としないサービスも存在します。 弊社が扱う製品は、本当にお客様にメリットが与えられると判断したものに絞っています。そのような製品を使いこなすには幅広い知識が必要です。 それを自社で勉強して使えるようになるお客様は、まだ多くはありません。そのようなお客様に対して、クラウド導入のサポートをすることがクラウドインテグレーターの仕事です。 その中でも弊社の特徴は、特に顧客視点に立ったサービスの提供に注力していおり、クラウド環境を構築したり維持したりすることに関しては何も考えず、そのクラウド上に構築したソフトウェアや業務にだけ集中できる様にきめ細かいサポートを行っています。 初回訪問時からセールス担当者だけではなく、技術者が同行して細かな打ち合わせを行い、数日内には要望に応じたクラウド環境を立ち上げることもよくあり、お客様に大変喜んでいただけています。 また、運用フェーズに入ってからも何かあった場合には対面で打ち合わせをするなど、丁寧な対応なども行えることが弊社の強みです。 関西のマーケットでは、そのような濃密なサービスが特に好意を持って受け入れられることもあり、常に顧客満足度において95%以上(月ごとに自動集計)という高評価を得ることができました。 サービスの質を維持するため、弊社は売上目標を設定せず、規模の拡大を無暗に追うこともしません。 自分たちが定めた市場のニーズを見極め、そこで求められる規模を随時判断して最適化するという方針としています。 私達が本来向き合うべきはお客様です。売上や規模の拡大といった目標は経営を惑わせるだけです。向き合うべき対象が変わり、矛盾が生じてしまいます。そのようなことは避けたいと考えています。
事業の経緯やクラウドと出会ったきっかけを教えていただけますか?
会社設立の当時は、WEBサイトの受託制作や業務システムやアプリの受託開発、Google Apps for work(現在のG Suit)の導入サポートなど様々な事業を行っていました。 ただ創業した根底にはインターネットの利便性を拡散していきたいという想いがあり、それらのビジネスの中にはバーチャル空間セカンドライフを活用したビジネスもありました。 私は早い時期から着目し、創業時には梅田や難波、堀江など大阪の一等地をほとんど押さえていましたので、 セカンドライフ内でビジネスをしたいというニーズを持った企業を相手に、土地やビルを提供するビジネスで収益を上げていましたが、AWSと出会ったのは、まさにセカンドライフの研究をしている最中のことでした。 セカンドライフを動かしているシステムに興味を持って調べたところ、Amazonと頻繁に通信を行っていました。 当時はまだAmazon=”ECの会社”というイメージしかなかったため、不思議に思ってさらに調べてみると、Amazonがレンタルサーバーのようなサービスを提供していることがわかりました。 それがAWSです。 実際に自分で使ってみると、これまで何週間、何か月もかけて構築していたサーバーの環境が、管理画面のボタンを何回かクリックするだけでものの数分で出来てしまいました。 しかもセキュリティやバックアップの心配も必要ありません。その利便性の高さから、早速自社でも利用を開始し、お客様にも紹介し始めました。それが現在の『cloud link』が始まるきっかけでした。 当時の日本ではAWSに関する情報はほとんどなかったので、英文の技術ブログなどを熟読し、検証をしながら技術を習得し、徐々に実績を作っていきました。 まだクラウドに対する信用は低かったので、お客様にはWEBサイトのような簡単なシステムから移行してもらいました。 お客様としては順調に運用できている時は、従来の環境との差異を感じることはほとんどありません。 初期のお客様がAWSのメリットを感じるきっかけは、何らかのトラブル発生時でした。あるWEBサイトがハッキング被害を受けた時は、管理画面でバックアップから戻しただけで復旧できました。 また、データ容量が不足した場合でも、30分あれば容量を増やすことが出来ます。 従来のオンプレミス環境なら、いずれも対応に何日もかかっていたケースです。 その後、東京リージョンのサービスがスタートすると、国内でもAWSの認知度は高まり、自社サービスを提供する企業を中心に採用する企業が増加していくことになります。 さらに近年は一般企業でも、WEBサイトや業務システムを運用する基盤としての導入が進み、今後ますます普及することが予測されています。 その一方、特に関西においては、現在までクラウドインテグレーターがほとんど誕生しませんでした。 そのような背景もあり、弊社はこれまで以上にユーザー企業へのサポートレベルの向上を目指していく方針です。 その一環として計画しているのがマルチクラウド化への対応です。 現在、クラウドのシェアはAWS一強状態となっていますが、今後はマルチクラウド化が進みます。 弊社では2017年の年明けからGCPの取り扱いを始めましたが、AWSにはAWSの強み、GCPにはGCPの強みがあります。 例えばAI系ではGCPが一歩リードしている状況です。 お客様の状況に応じて、それぞれの優位点を組み合わせたサービスを提供することで、お客様のメリットを追求していきたいと考えています。
今後はどの様な企業像を目指されますか?
本格的なクラウド時代の到来を控え、弊社は現在、社内体制の最適化に着手しています。 AWSやGCPはもちろん、今後も次々と生まれてくる最先端テクノロジーへの対応のため、好奇心にあふれたエンジニアを募集しています。 弊社が目指す企業像は、優れた商品やサービスを提供し、強靭な財務体質を持ち、地域のお客様に愛され、従業員が生き生きと働くことができる会社です。 お陰様で弊社では約10数名という規模の割に、財務的に非常に安定した状況が続いています。 過去に積み重ねてきたランニングビジネスにより、継続的に定期収入が得られる構造があるからです。 ですから過大な営業活動をする必要もなく、お客様に無理なお願いをすることもありません。 従来型のシステムインテグレーターに特徴的な、過剰なドキュメントの作成なども極力排除しています。 職種を問わず、好きなことにチャレンジが出来て、好きなスタイルで仕事ができる“自由”な企業風土を形成してきました。 顧客満足というゴールにたどり着ければ、そこに至る過程は、各従業員のやり方に任せるのが方針です。 これまで物理サーバーしか触ったことがない、または開発業務で長年同じことばかりやっていたというエンジニアで、転職を考えている方もいるでしょう。 弊社なら新しいチャレンジが出来ます。 AWSやGCPは幅広い知識が求められ、決して簡単ではありませんが、技術は日々更新されるため新しい技術に対する関心と学習意欲さえ高ければ確実に成長することが可能です。 社内で使うツールも、新しい&合理的なものをどんどん採用していますので、新しい技術やツールに抵抗がない方は、どんどん応募していただければと思います。 定期的な社内勉強会や、AWSの認定資格取得支援など、社員のスキルアップを後押しする教育制度も用意されています。 ターン・アンド・フロンティアでは、AWSやGCPの技術を身に着けるとともに、一歩先を行くエンジニアライフを掴むきっかけとなることをお約束します。