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株式会社ライナフ

  • IT/Web・通信・インターネット系
  • 不動産・建設系

WebサービスとIoTデバイスを掛け合わせ、「暮らし」「不動産」のもっと快適にするを解決するベンチャー企業

上場を目指す
自社サービス製品あり
シェアトップクラス
残業少なめ

企業について

株式会社ライナフは、IoTプロダクトとWebサービスを展開する不動産テックベンチャー。不動産領域では、いずれかの事業を手がける企業は少なくないが、同社は双方を手掛けることによる高い競争力を備える。不動産業界大手の三菱地所や住友商事、東急不動産ホールディングスなどが出資し、累積調達額は10億円にのぼる。さらにLIXILやアットホーム、2021年にはAmazonとの業務提携に至るのには、同社が取り組むビジョンや事業への可能性・信頼性の何よりの証左といえる。

同社のIoTプロダクトは、各居室のサムターン式の鍵の上に取り付けることで、スマートフォンで解錠できるようにしたスマートロック『NinjaLock』シリーズと、マンションなどのエントランスのオートロックを遠隔で開閉できるスマートエントランスシステム『NinjaEntrance』がある。
『NinjaLock』『NinjaEntrance』は、鴻海精密工業に次ぐ世界第2位のEMSであるFlextronicsなどに製造を委託。さらにシリーズ最新製品である『NinjaLock M』は世界的キーメーカーである美和ロックとの共同開発である。

Webサービス領域においては、
・物件の内覧希望者に電子キーを発行しインターネット上で受け渡すことで、物理的な鍵で発生していた紛失リスクをなくし、内覧予約・内覧付き添い業務の手間を一掃する『スマート内覧』
・物件確認業務において、自動音声とLINEチャットにて24時間365日自動応答が可能な『スマート物確』がある。
さらに2021年にはフリーハンドで開錠可能な顔認証エントランス「ライナフGate」をリリース。現在は「ライナフGate」とも連動した入居者向けのモバイルアプリやインターホンシステムの開発を進めている。

また、同じく2021年に実証実験を経て、Amazon・ヤマト運輸と連携した「置き配・再配達」領域の課題解決に着手し始めた。
配達におけるラストワンマイルでのサービス提供を通じてEC・配達業者・居住者の課題を解決するのみならず、再配達で生じるCO2の削減など、社会的な課題解決にも取り組んでいる。

大学を卒業する時に、「30歳までに起業しよう。どうせなら大きなビジネスで」と考えた滝沢氏は、20代で数千万円という資金をつくるために不動産投資を学ぼうと不動産会社に就職する。そして、24歳でいざ不動産オーナーとなると、「所有物件が我が子のように可愛くなった」と述懐する。その後、信託銀行に転じて引き続き不動産投資に関わる業務に就き、自身も計4棟のビルやマンションのオーナーとなった。そこで、愛する不動産に“空室”が出ることが残念に思えてならず、オーナーにとってのリスクとなると再認識。このことが、「空室の収益化ソリューション」を手掛ける契機となる。

「不動産業界で起業するからには、日本一の会社になろう」と考えた滝沢氏。当時の時価総額No.1は、約3兆円の三菱地所であった。同社は終戦直後に丸の内の土地を買い集めて現在の地域を確たるものにしたが、滝沢氏に同様のことは不可能であった。一方、世界を見渡すと、Appleは70兆円、Googleは60兆円、そしてAirbnbでも4兆円あった。

「つまり、三菱地所に勝つには、ITを活用して世界に出るしかない。不動産を“所有”することが無理なら、不動産を“使う”ことをビジネスにすればいいと気付いたのです。日本中の空室情報を集めて、簡単に時間単位で貸し出す“大家”になれば、三菱地所を越えられるはずだ、と」。(滝沢氏)

Airbnbのようなマッチングサービスが出始めていたが、活用を進める上で無人運用こそがキーになると考えた。その無人化を進める上で、鍵運用の壁にぶち当たったのだ。通常の鍵は人が空け締めをおこなう。それをすべて無人化するためのサービス開発に着手した。まず手掛けたのが、『NinjaLock』の開発・生産である。その上で、『スマート内覧』や『スマート会議室』をローンチさせた。

IoTプロダクトの開発・生産には莫大な資金を要する。2014年に設立されたばかりの同社であるが、三菱地所や住友商事などから7.5億円の出資を得、借り入れを含めて9億円の資金を調達できたことが、大きなキーポイントだ。

「私が大手信託銀行の出身で、グランドデザインのもとマイルストーンを決め、一つひとつ実証実験を重ね、そのプロセスや結果を基に大手企業ときちんと契約交渉を進めるという、地に足の着いた取引ができるところが強みとなっていると自負しています」と滝沢氏。

月極駐車場しかなかったところに、タイムズ24が駐車機器などのハードやシステムを開発したことで駅前などの隙間の土地に時間貸し駐車場を実現させ、土地オーナーにも車のドライバーにも大きな便益をもたらした。今、日本全国に空き家や空室が広がっていることが社会問題となっている。同社がその問題解消のキープレーヤーとして社会に貢献することは、間違いない。

2021年5月現在、同社の社員数は50名程で、平均年齢33歳という若さだ。
同社におけるビジネスは、未来の不動産業界のあるべき姿をロードマップにタスクをつくり、プライオリティを決めしてチームをまたいで協力して進めている。成長一途のベンチャーとして滝沢氏が心を砕いているマネジメントポリシーは、仕事の質を高めて量を抑制することだ。滝沢氏は次のように言う。

「会社の仕事量は増える一方です。しかし、労働時間で評価することはしません。ですから、社内には『+-ではなく、×÷で仕事を考えてほしい』と話しています。2動いたら4倍、8倍と効用がアップしたり、業務量が4分の1になるといった仕事をしてほしい」。
「チームプレーを最重視し、チームとして成果を上げることを目指す。
したがって、個々のメンバーを育てるのもチームで、思うように育たないメンバーがいる場合、その責任はチームにあるという考え方です」。(滝沢氏)

選択制リモートワークやフレックス制度で働き方の柔軟性を整備しつつ、個人間やチーム間でのコラボレーションを生み出しやすい仕掛け作りにも力を入れる。
月1の全体会議では会社の状況を共有する場を設け、部署間のコミュニケーションと連携強化を図っている。終了後は任意参加の懇親会があり、親睦を深める場を設けている。この他フットサルやボードゲーム部など、社員が自発的なコミュニケーションしやすい補助制度もある。

そんな同社が求める人材は、ベンチャーである同社で働く意味を考えられる人だ。滝沢氏は次のように呼びかける。

「当社で働くことに何を求めるのかを明確にできる人に来ていただきたいです。早くからプロジェクトを任されたいでも、成長を共有したいでも、ストックオプションが欲しいでも構いません。目的が腹落ちしていると、仕事が忙しくても迷うことなく突き進むことができるからです。エンジニアの場合は、自社サービスに深い愛情を持ち、率先して改良し続けられる方。そんな方とお会いできることを心待ちにしています!」

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企業情報

会社名

株式会社ライナフ

業界

IT/Web・通信・インターネット系 > インターネット/Webサービス・ASP

IT/Web・通信・インターネット系 > IoT・M2M・ロボット

不動産・建設系 > 不動産賃貸・仲介・管理

企業の特徴
上場を目指す、自社サービス製品あり、シェアトップクラス、残業少なめ
資本金

1億円

設立年月

2014年11月

代表者氏名

代表取締役 滝沢 潔

事業内容

■ 不動産管理向けシステムおよびアプリの開発、不動産活用サイトの運営
■ 不動産管理向けハードウェアの製造・販売

株式公開(証券取引所)

非上場

主要取引先

三菱地所グループ、東急不動産他、大手不動産会社多数

従業員数

58人

平均年齢

33歳

本社住所

東京都文京区湯島1-6-3 湯島1丁目ビル 2階

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