今後の展望についてお聞かせください。
国は、人口・世帯構造や疾病構造の変化に対応するため、医療介護の提供体制に変革を起こそうとしています。病院単独で完結するような総合的な医療サービスを目指すのではなく、医療機関同士で役割分担を行い、地域全体の治療効率の向上と治療品質を高めることを目指しているのです。 医療システムの移行という大変革期を迎え 、病院・調剤薬局・診療所・介護事業所が地域で連携していくために、データを必要としています。また、現場だけでなくそれらの機関を顧客に持つ周辺企業も事業展開のためにデータを必要としています。一般生活者も、地域の医療の将来像や親の地域の介護サービスについて知るためにデータが必要です。 このような変革期にあり、われわれは『SCUEL(スクエル)』をより信頼性と付加価値の高いデータベースとして、ブラッシュアップし続けます。そして、誰もがデータベースを写真のように安価で簡単に使える社会をつくりたいと考えています。
どのような企業像をイメージしているのでしょうか?
個を重視する会社でありたいと思います。多様性を許容できる文化といいますか。例えば、日本の高齢化が進むと、介護しながら働く人が増えてきます。創業時は今ほど「働き方改革」と言われていない頃でしたが、当社は将来の日本の姿を思い描きながら、在宅勤務は必須であると考え、はやくから取り入れました。子育てや介護中の方でも、必要な時に休めて在宅勤務ができる体制は、今後も変わらずに推し進めていきます。 ただ、在宅化に伴うコミュニケーション上の課題が生じているのも事実です。直接顔を合わせての会話ではないために、発した側はそのつもりがなくても受け手側が冷たいと感じるといったシーンがあります。リモートだと、どうしてもニュアンスまで伝えきれないということが出てくるんです。 正直難しさを感じていますが、高齢化が一層進み働き方も多様化していく社会の中で、在宅勤務は必要不可欠だと考えています。当社だけでなく、社会全体がそうなっていかなければならない。そのために、当社が働き方のモデルになる、そのぐらいの意気込みを持って取り組んでいます。
社員の仕事へのモチベーションの源は何にあるのでしょうか? また、どのように仕事に取り組んでもらいたいとお考えですか?
エンジニアにとっては、豊富なデータを扱えることは魅力の1つではと思います。国内の病院・薬局・介護事業所の施設に関するデータでしたら、当社が国内で最も保有している企業であると思います。医療分野に特別な興味はなく、データがあるから当社に関心を持ったという志望動機で一向に構いません。実際、そのような社員は少なくないですし、業務に取り組む中で医療分野にも自ずと興味が湧いてきたという社員もいます。 データベース事業は、マラソンのような長期戦です。すぐに結果が出るものでもありませんし、地道な作業が続きます。 ですので、根を詰めずにやって欲しいですね。データの犠牲になる必要はありません。 仕事は待ってくれるけれど、家族はそうはいきません。まず、「家族ありき」で働いて欲しいと思っています。 会社としては、そのために休みを取りやすくしたり、業務を効率的に進めるためのデータチェック機能を自動化したりなど、仕組みを整えていきますので、ぜひ伸び伸びと働いてほしいと思います。
ご自身の仕事観や日常の心がけについて教えてください。
感謝する心を忘れないことですね。私は未熟ですので、意識しないと忘れてしまう。事業が順調な時こそ、慢心しないようにと心がけています。両親・家族・恩師・友人、様々な人たちから影響を受けて今の自分がある。感謝することは、いかなる時でも忘れないようにしたいですね。 起業した当時、朝会社に行くと社員がそこにいてくれることが嬉しくてたまらなかった記憶があります。数ある会社がある中で、うちを選んでくれて本当にありがたいと思いました。 当社のホームページに「ミーカンパニーが育てていきたい価値観」として掲載しているのですが、次のことも忘れてはいけないと思っています。忘れがちだけど、重要な事だと思っています。 死生:死から逆算して考える。後に満足できる選択を。 健康:健康第一。良い仕事は良い身体に宿る。 成長:子供のような好奇心と向上心を。 行動:人生の充実、後世のために行動を。 これらが自分にとっての根源的な価値観としてあり、選択や決断などのベースになっています。
応募者の方へのメッセージをお願いいたします。
先の質問の回答にある「死生観」にも通じるのですが、自分が動けなくなって死ぬときに「あれをやっておけばよかった「もっと旅行に行っておけばよかった」などと、後悔しないようにして欲しいです。 今の環境に満足しているならいいのですが、そうでないのなら行動をとって欲しい。 行動は大変ですし、エネルギーもいります。でも、少しの一歩で将来が変わります。 まずは、一度お話をしませんか?一回話すだけでも、判断軸になります。 エンジニアもマネジメント層も、まだまだ人員が足りません。 皆さんの経験やスキルを活かせる場が必ずあります。さまざまなバッググラウンドを持ったメンバーをお待ちしています。