デロイト トーマツ アンサングヒーローズ株式会社

デロイト トーマツ アンサングヒーローズは、IT・クラウドおよび業務に関するコンサルティング・インテグレーション・オペレーション支援を中心に事業を展開している会社だ。
社名に含まれる「アンサングヒーローズ」とは「縁の下の力持ち」という意味を持ち、「だれもがITの価値を享受し、新しい可能性を追求できる社会を創る」ことを企業ビジョンとしている。

2017年6月に設立され、創業5年程となる2022年6月にデロイト トーマツ グループにジョインした。現在はグループ各社と連携した事業展開も進めており、大きなビジネスの支援をする機会も増えている。

現在の事業内容は、「ITプラットフォーム」×「カスタマーサービス」を軸としたものだ。どちらも最新のクラウド技術を活用し、クライアントのビジネス拡大のための提案を行っている。
ITプラットフォーム関連ではAWSを中心とした最新クラウド技術を活用し、クライアントの新規ビジネスのスピーディかつ低コストなITインフラの導入を支援している。また、ブロックチェーンビジネスやIoTビジネスなどのインフラも手がけているのが特徴だ。AWSのサービスパートナーにも認定されている。
カスタマーサービス関連では、Salesforceを活用したコールセンターや事務センターの立上や運営、そして業務改善コンサルティングを行っており、Salesforceのコンサルティングパートナー認定も受けている。またシステム開発事業にも視野を広げている。

また特色として挙げられるのが、ITの開発ではなく活用に注力している点だ。自社に最適なITを時間をかけて作り込むのではなく、市場にある様々なITサービス（クラウド）を組み合わせて使いこなすことを重視している。
代表取締役を務める原悠一郞氏は「ITはビジネスにおいて重要ファクターだがITの構築は目的にはならない。目まぐるしく変わるビジネス環境の中で、日進月歩のITをどのように活用するか？がビジネス成功には必要だ」と語る。

小さい会社ながらも、創業5年程で国内最大級のビジネスプロフェッショナルグループであるデロイトトーマツに評価され、現在そのグループとして活動している。会社の成長と併せて、自身のバリューを高めたい人材には非常にマッチする。

ここでは、デロイト トーマツ アンサングヒーローズが展開するソリューションを、実例を交えながら見ていこう。

展開する主なソリューションは、「クラウド、ビジネスプロセス、事業企画」。
業種業界に関わらず専門的な立場からクライアントの事業立ち上げや推進をサポートし、設立間もないながら、これまでIT業、仮想通貨交換業、ホテル業、製造業、小売業、インターネット業など、さまざまな業種の支援実績がある。

■クラウドソリューションでは、最新・最適なクラウドやインフラの導入を支援するITコンサルティングをおこなっている。特にAWS（Amazon Web Service）活用支援の実績が多く、AWSを含めたクラウドの選定やアーキテクチャー設計、ベンダーに向けた要件整理、コスト試算および設計などの導入支援、費用最適化といった支援をおこなっている。また、AWS関連の技術研修や資格取得の支援、クラウド、サーバー、ネットワークなどのインフラ構築、関連機器販売なども手がけている。

事例としては、東証二部上場の製造業の例がある。プラットフォームにAWSを使用しているものの上手く使いこなせていないという課題があり、相談を持ちかけられた。デロイト トーマツ アンサングヒーローズはAWS構成の見直しをおこない、月あたり約30％のコストダウンを実現。現在は引き続きAWSリソースの分析・提案にあたり、さらなるコストダウンを目指している。また、顧客が展開するIoTサービスのグローバル展開にともない、アーキテクト設計や注意点などのアドバイスも提供した。

■ビジネスプロセスソリューションでは、もともとコールセンターに従事していたメンバーが多く、CRM（Customer Relationship Management：顧客関係管理）を駆使してビジネス生産性の最大化を支援している。特にCRMとしてのSalesforce（ServiceCloud）の支援に力をいれている。設計等の上流支援、Apex等での開発を伴わないSalesforceの導入に注目している。またデロイトグループ各社と連携し、システム開発にも力を入れている。

■事業企画ソリューションでは、事業立上支援、サービス設計、営業代行および共同営業など、企画～計画～展開にまたがる幅広いフェーズをサポートしている。

2024年9月時点の従業員数は20名強。働き方の特徴としては、長時間労働をしない代わりに集中してアウトプット（価値）を出すことが重視される。新しいことへのチャレンジが推奨され、積極的に新規事業の提案ができる。人事ポリシーは「量より質」で、自ら考え実行できる人財にこだわる。

デロイト トーマツ アンサングヒーローズの企業ビジョンは、「だれもがITの価値を享受し、新しい可能性を追求できる社会を創る」ことだ。ITを活用した新規事業やサービスの支援を通じて、新しい可能性を社会に創生することを目的としている。最新のITを取り入れ、常に新しいビジネスモデルを模索することにも積極的だ。

特に事業部署所属の多くのメンバーはAWSかSalesforceの資格を保有しているため、これらの技術の興味のある人には非常にマッチした会社となる。人材不足のIT業界において技術者のマッチングを行い売上を急拡大させる企業も多い中、メンバーのスキルアップと会社のコアスキル習得に注力し、中長期的な視点で着実な事業拡大および価値提供を行っている。

一方で、「現在保有しているスキル」だけでなく、「将来への姿勢や想い」が重要視されている。
例えば、
・ベンチャー企業で会社の成長を実感したい
・常に新しい事を学んでいきたい
・裁量をもって働きたい
・いろいろな現場で仕事をしてみたい
といった指向性だ。

メンバーも30代が中心で、創業6年、まだ20名ちょっとの小さい会社。だからこそ、裁量を持って、前を見て働くことができる。