代表取締役　辻本 真大氏

ご略歴について、お教えください。

2004年に大学卒業後、創業4年目のMAツールベンダーに入社しました。営業やプロジェクトマネージャー、管理職を務め、またコンサルタント組織や地方拠点の立ち上げも経験しました。2015年からWebサービス会社で1年半ほどマーケティングや法人営業部隊の責任者を務めた後、1社目の同僚だった現取締役の井口博誠とEC分析ツールベンダーに転じます。 その間にZendeskの日本法人と知り合い、Zendeskが非常に洗練されたツールである事に驚いたのです。当時エンドユーザーとのエンゲージメントに心を砕く事業者が多くあり、そのためのツールとして最適で、まさに時流に乗っているとも感じました。 丁度その時、Zendesk日本法人はパートナーを探していたのですが、クラウドサービスを熟知したパートナー探しに苦労していたようです。私と井口はMAツールベンダーで数多くのクラウドサービスの導入コンサルティングやインプリメンテーションに関わっており、いくつかプロジェクトをご一緒する中で、実績を評価いただきました。ならば自分たちが起業してZendeskを広める仕事を手がけようという決断をし、2017年12月、井口とエクレクトを設立したのです。

御社を設立した時に、どんな会社にしていこうと考えましたか？

Zendeskを手がけるという大きなビジネスチャンスがあってのことでしたが、それ以前に井口と「いい組織をつくろう」と話していたのです。従来の会社組織は、ヒエラルキーがあって上が決めたことを下がやる、といった流れや、数字や規則に管理されるという構造があると思います。そんなものは、時代にそぐわないと。一人ひとりの人生は、自分のパフォーマンスで豊かにするもの。パフォーマンスは誰かに管理されるものではなく、自ら発揮するものです。リスクがあるかもしれませんが、そんな管理しない組織づくりをしてみたいと思っていました。その後『ティール組織』という本が話題となりましたが、まさに自分たちがやりたかったことが書かれていてびっくりしました。と同時に、自分たちの考えが間違いじゃなかったんだと勇気をもらいましたね。 実際に創業し、会議はなく、時間や働く場所は完全に自由で、給与金額は自分で決めるといった管理のない組織をスタートさせました。その前提にはメンバー相互の信頼関係がなければならないので、初期メンバーはリファーラル採用100％にしました。実際にスタートすると、運営が非常にスピーディーになり、管理コストも不要となり、何より個々のメンバーが気持ちよく仕事ができるという大きなメリットが生じています。

社員に対して、どういった存在になってほしいかという思いをお聞かせください。

100％リファーラル採用をしていることもあって、会社はコミュニティ的なカルチャーがあると思います。そういう意味では、参加してくれたメンバーにとって意味のあるコミュニティにしたいですね。仮に当社を卒業しても、「エクレクトにいたから力をつけられた」「エクレクトにいたからネットワークが広がった」と言ってもらえるような。当社に参加したからには、そのように人生を豊かにしてほしいと願っています。そして、卒業後もまた一緒に仕事したいですよね。 当社のメンバーは、みんな自分1人で仕事ができる実力があると思います。独立できる力はありますが、ここに集まることで、お互いに協力し合って、自分1人ではできないこともできるメリットがあることは間違いありません。

辻本さんにとって“仕事”とは？

自分が存在している痕跡を残す手段ですね。私は自分1人で仕事をするよりも、チームで1つのことを成し遂げていくことが好きです。だからこそ、理想の組織づくりにチャレンジしているわけですが。 私の仕事は大きく2つあって、1つはZendeskを世の中に広めることと、もう1つは理想の組織づくりを追求すること。あるいは、Zendeskを世の中に広めるためにも、理想の組織をつくっているのかもしれません。理想の組織を確立すれば、Zendesk以外の事業も立ち上げていけると思います。 そして、全国に拠点を設け、コミュニケーションツールを駆使して有機的にネットワーキングしながら、新しいバリューを世の中に送り出していきたいと思っています。地方拠点を立ち上げた時、仕事の都市集中化やITエンジニアの待遇面での東京との格差を目の当たりにしました。これらの問題はITの力でもっとフラットにできるはずです。それにもチャレンジしていきたいですね。

読者へのメッセージをお願いいたします。

当社では、Zendeskという最先端の素晴らしいプロダクトをお客様に提供する全てのプロセスを経験できます。1年もいれば大きく成長できたと実感できるでしょう。価値あるサービスを世の中に広めながら、自らも成長できる環境に身を置けるため、当社にはメリットしかないと確信しています。ぜひ当社に飛び込んで人生を豊かにしていただきたいと願っています。