来日された理由と、飛天ジャパンを創業された経緯を教えてください。
元々は、若い頃にSONYのウォークマンなど、日本製の家電に触れていたことがきっかけですね。昔から「いいもの」を作りたい、という思いを持っていました。 それに、就職にあたって、当時は中国より日本で働くほうが給料も高かったですからね。大きなポイントです。当時は日本語が全くできませんでしたが、ソフト技術者に大事なのは日本語よりも「C言語」。特に問題はなかったですね。 最初の会社の後、数年後にはオフショア開発を行う会社に転職し、日本と中国を行き来する多忙な日々を過ごしました。とてもハードな仕事でしたが、全力で頑張れて、いい経験を積めたと思っています。 そこで7年ほど働いた後、大学時代の同級生で、飛天中国の代表から「物作りをしたいんじゃないか?」「作りたいものを作ろうよ」と誘われ、また飛天中国が日本での代理店を探していたことから、2004年に独立して、中国飛天の日本総代理店である飛天ジャパン有限会社を設立しました。
今、飛天ジャパンが目指している「世界」とは、どういうものですか?
私たちの思いは「もっと安全で便利な情報社会を作りたい」ということです。インターネットが普及し、世界はどんどん情報化が進みましたが、一方で情報セキュリティの問題も発生しましたし、使いづらく不便なところもたくさんあります。 例えば先日も、大手小売企業のモバイル決済機能について、大きなセキュリティ上の問題が発覚しました。また、少し古い話ですが、教育関係の企業が大規模な個人情報流出をしたこともありましたよね。 こうした「不安」「不便」を解消し、安心・安全で便利なサービスが受けられるようになれば、人々はもっと幸せになるはず。私たち飛天ジャパンは、セキュリティを中心としたサービスを展開することで、社会の問題を解決したいと思っているのです。そして、その解決力に自信を持っています。私たちの持つセキュリティ関連のノウハウ、そして実績を活かして「安全で便利な情報社会」を実現します。
仕事をするうえで、李さんが大切にされていることは何ですか?
それは「お客様が感動するものをつくる」ことです。 私は経営者である以前に、"ひとりの技術者としてものづくりに携わりたい"と思っています。そして、ものづくりの本質は「お客様に満足いただくこと」、さらにそれ以上である「感動を与えること」にあると思っています。 「いいもの」を作るのは当然のこと。目指すべきはその上の「感動」を与えるようなものを作ることであると常日頃から意識しています。 お客様のことをよく考え、満足していただく。そして、それが「感動」に繋がるようにしていきたいと常に心がけています。
趣味はなんですか? 余暇はどのように過ごしていますか?
私は、基本的にインドア派です。一方で、妻は外向き志向。今はお互い妥協して、2人休みの日には1日は家、1日は外に出かける、と決めているんですよ(笑)。外に出るときは、ゴルフによく行きますね。ちなみに運動というと、小さい頃はよく卓球をしていました。今でも会社のメンバーとたまにやりますが、結構強いですよ(笑)。 家にいるときは、趣味としてプログラミングをやっています。やっぱり、技術は好きですね。 今個人的に注目しているのはAIです。ディープラーニングに一番興味を持っています。他にも、セキュリティ分野では、生体認証の規格として策定されたFIDO。FinTechでは、日本でも普及が進むQR決済にも注目しています。
読者の皆さんへのメッセージをお願いします。
創業から15年が経ちました。私は、一技術者から飛天ジャパンをはじめて、一人の「経営者」になるために苦労しました。大学の技術経営者向けの講座を受講するなどしながら、経営のド素人からはじめて勉強しつつ、一歩一歩成長してきたと思います。また、ビジネス面では、おかげさまで順調に成長できました。多くのお客様、そして日中両国のビジネスパートナーのおかげです。 飛天ジャパン株式会社は今、上場を目指して活動中です。 今の事業をさらに拡大して、私たちの夢である「安全で便利な情報化社会」を実現したいと思っています。 私自身、いいものを作りたい、そして、お客様が感動するものを作りたいという思いは、昔も今も変わりません。 先進的な分野に携わりたい方。成長分野で活躍したい方。チャレンジ精神や向上心を持った方なら、年齢性別問わず歓迎です。一緒に働きましょう!