株式会社システム・クリエイト

株式会社システム・クリエイトは、2009年に設立されたシステムインテグレーターだ。社歴は10年強と決して長くはないが、取引の8割ほどを富士通グループが占めており、設立以来、着実に経営基盤を固めてきた成長企業である。金融向けシステム開発からスタートし実績を積み重ねることで、近年はQRコード決済システムやEDIシステム（受発注など商取引に関する情報を企業間で電子的に交換する仕組み）を手掛けるなど、受注領域を広げている。
「システム構築に関するスキルが高いだけでなく、金融や製造、流通などさまざまな業界の業務に精通した社員がいるなど、クライアントからは当社の技術力を信頼いただいています。ただ、技術は学ぶ意欲と時間があれば、誰でも高められるもの。そのため、当社の大きな強みといえるのは、プロジェクトを円滑に進行するためのコミュニケーション力で、クライアントからはその点も高く評価いただけていると思っています」（代表取締役・屋嘉 正氏）

契約形態はほぼSES（一部受託開発）だが、富士通グループと直接取り引きしていることもあり、プロジェクトには要件定義や設計など上流工程から参画することが少なくない。現在参画しているQRコード決済システムのプロジェクトでは、オンプレからクラウドへ移行するためのPoCフェーズから携わり、AWSクラウドを活用するという方針決定にも同社社員の意見が少なからず反映されているという。

その一方、開発からテストまでの工程や、プロジェクト管理を担う事務局のサポートといったポジションもあるため、社員のスキルや経験値に応じたアサインが実現しやすく、レベルに合わせた成長機会を提供できる環境があるのも同社の特徴の一つといえる。
「おかげさまで、お客さまからはいろいろな案件の打診をいただけています。しかし、現状は人的リソースが足りずにお断りしているものも。そのため、今以上にお客さまの期待に応え、システム・クリエイトをもっと良い会社にしていくためにも、新たな仲間を必要としています」（屋嘉氏）

株式会社システム・クリエイトの経営理念は、「社員がその一員であることを誇りに思える企業となる」ことであり、「顧客、社員の声をもって『常に改善』、『常に前進』し続ける企業となる」ことだ。そのためには、社員1人ひとりのスキルアップだけでなく、システム・クリエイトの一員だという意識をしっかりと持つことが大切になる。これらを実現する一つの方法として「受託開発を増やしていきたい」のだと屋嘉氏は強調する。

「SESでお客さま先に常駐する際も、実力を考慮しながら３～５名のチームで仕事をしてもらっていますが、将来を考えさらに人材を拡充していくためには、未経験者だけでなく新卒の採用も視野に入れていく必要があります。そういったスキルの未熟な社員をしっかりと育てていくには、社内で経験豊富な先輩たちに教えられながら、実践の中で学んでいける環境が必須だと思うのです。そのため、Pマークも取得していますし、新オフィスもセキュリティ面に配慮した仕様に改装しました。それに、入社してすぐお客さま先へ常駐してしまうと、当社の社員だという意識も育ちにくいという事情もあります。すでにQRコード決済システムの一部を受託開発していますが、今後はその割合を増やしていこうと考えています。受託開発で基礎を築いた後は、開発工程や上流工程など、多様なプロジェクトに携わりながらエンジニアとしての幅を広げていってほしいですね」

ゆくゆくは受託の割合を３割程度まで拡大し、社員数も現在の10名強から30名体制を目指していくそうだ。
「社員には、自分で考えて動ける人材になってほしいと期待していますが、それもしっかりとした教育があってこそ。考えるためには、ベースとなる知識や経験が欠かせませんから。そのためにも、事業の拡大とともに、社内の育成体制の整備にも力を入れていきたいと思っています。2018年までは私自身もお客さま先へ常駐してほぼ現場に出ていたのですが、今は、現場仕事を控え、社員の意見も聞きながら社内の制度や仕組みづくりに着手しています」（屋嘉氏）

屋嘉氏は、「社員には当社で仕事をして良かったと思ってもらえるようにしたい」という。
「せっかく縁があってシステム・クリエイトに入社したのだから社員には長く働いてほしいと思っています。そのため、会社としてできることは可能な限り実現していくよう努力しています」

携わりたいプロジェクトについてはアサイン前に希望を確認するようにしているし、成長につながることであれば、資格取得の費用や外部研修の費用なども会社で負担するという。
「アサイン後も月に１～２回は私自身が常駐先を訪問して、現場での状況を聞き、過度な残業など負荷がかかっていないか確認しています。残業の月平均は10時間以内というのが普通です。週休二日で有給取得率も高いほうだと思いますよ。社員の事情に応じて遅い出勤や早い帰宅のできるプロジェクトへアサインした実績もあります」

このような労働環境を確保できているのも、同社とクライアントとの間に強い信頼関係があるからこそ。その上で、「どのプロジェクトを受けるか、メンバー数や工数、難易度などを総合的に吟味して選ばせてもらっている」のだと話す。そのほかにも、月１回の帰社日には全体ミーティングの後に社員全員で飲みに行ったり、社員旅行や懇親会といった社内イベントも豊富だ。
「Pマークを取得するときも、外部コンサルなどはいれずに社員みんなでどうすれば取れるのか意見を出しあいました。こういった一つひとつの積み重ねによって社員の中に一体感が育まれていったのだと思います」（屋嘉氏）

このように社員同士のつながりも大切にしている会社だけに、社員になる人には「人間力」を求めると屋嘉氏は続ける。
「当社には個性的な社員が多く在籍しており、自分から意見を発信するタイプが多い。そのため、コミュニケーションをはじめとした人間力のある人でないと馴染みにくいかもしれません。また、社員同士だけでなく、お客さまとの信頼関係を構築していく上でも、この力は欠かせません。後は、何でもいいので目標を持っていてほしいですね。目標があるほうが技術の研鑽など自ら努力できるはずですから。こういった社風や社内の雰囲気は募集要項などだけでは分かりにくいので、少しでも興味を持てるところがあったら、ぜひ、一度話を聞きにきてもらいたいと思っています。お待ちしています」