ICI株式会社

東京・小石川にあるICI株式会社（Integrated Clinical Care Informatics, Inc.）は、医療データを収集し、加工等の情報処理を行う会社です。「次世代医療基盤法」の認定受託事業者として、全国の医療機関、地方公共団体等から医療データを収集し、名寄せ、匿名加工等を実施した後、製薬会社や保険会社等に提供しています。

日本医師会のグループ会社「日本医師会ORCA管理機構株式会社」の事業部として活動をスタートし、次世代医療基盤法の認定を受けるべく活動してきましたが、2019年5月に分社化し、ICI株式会社を設立しました。

個人情報保護法の下では、医療データの利活用には一定の制限があるため、健康・医療に関する研究開発・産業創出が進みにくい現状があります。個人が識別できない「匿名加工情報」は利活用できますが、受診データが同一人物のものであっても異なる病院なら別人として認識され、「名寄せ」をすることができません。「医療ビッグデータ」を適切に利活用できなければ、医療分野の大きな損失になります。

その課題を解決するために2017年に施行された法律が「次世代医療基盤法」で、情報漏洩等を厳格に防止しつつ、認定事業者に限ってオプトアウト（拒否の申し出による確認）によるデータ収集を可能とし、医療データの利活用を大きく促進しました。ICIは同法の認定事業者として、医療ビッグデータ事業を通じて健康・医療に関する先端的研究開発や新産業創出を促進し、健康長寿社会の形成に貢献いたします。

「次世代医療基盤法」が目指す世界が実現できれば、日本の医療はさらなる飛躍を遂げることができます。同法の認定事業者は、そうした目的を達成するという大きな使命を担っています。ICIは「認定医療情報等取扱受託事業者」としての認定を2020年6月に取得し、さらなる事業拡大、組織拡張を推進しています。

ICIはヘルスケアデータエコシステムの創出を通じて、「研究への貢献」と「新産業の創出」を進めています。全国の病院、診療所、介護施設、健診施設等にあるデータを集め、データ分析や匿名加工を施した上でクライアントへ提供し、研究や商品開発に活用することで、その価値を国民に還元します。

ICIの優位性は、全国の地域医師会や地域医療連携協議会と連携してデータを収集できる点です。全国の診療所の電子カルテデータや相当のデータ、死亡データ、介護事業者が持つ介護データ、健診データ、生活データ等と突合・統合し、分析も可能です。また「次世代医療基盤法」の数少ない認定事業会社として、多様な医療データをオプトアウトで収集し、かつ名寄せできるのも強みです。行政からの受託実績（国立研究開発法人日本医療研究開発機構によるAMED事業、内閣官房、厚生労働省、経済産業省、総務省等）も多数あります。

今後は日本医師会とさらなる連携を深め、全国の医療機関、地域医療連携、地方公共団体、介護事業者等から電子カルテ、レセプト、検査情報、健診情報、介護情報等の広範なデータを収集し、医療ビックデータの利活用の促進をサポートしていきます。

2024年7月時点の従業員数は約33名で、平均年齢は42.3歳です。ベンチャー企業ということもあり組織体制はフラットで、経営陣との距離も近く、社風は自由で明るいです。メンバーは、ヘルスケア関連サービスや医療データ利活用の第一線で活躍してきた人が多いですが、今後はもう少し長期的な視点に立ち、業界未経験の方でもご活躍いただけるよう次世代の育成に取り組んでいく方針です。

月の平均残業時間は20～40時間ほどですが、1日の所定労働時間が「7時間」と一般企業よりも月計算で20時間ほど少ない換算になりますので、総労働時間を考えるとワークライフバランスが取りやすいです。またフレックスタイム制や社外チャレンジ制度（副業・起業OK）も設けており、より働きがいを得られる環境作りを目指しています。

また、「健康長寿社会の形成に資する」という理念への共感も重要視しています。次いで、成長意欲の高さ、スタートアップ企業を自ら成長させたいという気概、チームワーク尊重、積極的なコミュニケーション、職業倫理の遵守などができる方を求めています。

「仕事をして、何かしら世の中の役に立ちたい」という人もいらっしゃるかと思いますが、ICIは、医療ビッグデータを読み解き、全国民のQOL向上に貢献できる、社会的意義と夢がある会社です。

一人でできることは限られる事業領域ですが、目標に向かってチームが一致団結し、社会に貢献できる企業として、本格的にスタートを切ったフェーズです。「次世代医療基盤法」認定医療情報等取扱受託事業者として専門的な種類・規模のデータを扱うことで、新たなスキルを身に付けられる可能性も大きいかと思いますので、ご興味ある方はぜひご応募お待ちしています。