インタラクティブ株式会社

インタラクティブ株式会社は、沖縄県宜野湾市にある、沖縄発のインターネットベンチャー企業だ。2022年からは「地域の可能性を解放する」をパーパスに定め、デジタルマーケティング事業と人材事業を中核に地域に最適化した事業を生み出し、北海道および福岡をはじめ、新たな地域へとエリアを広げ着実に全国展開を進めている。

沖縄県内では抜群の知名度を誇り、デジタルマーケティング事業では地域の中核企業をはじめ、世界的な企業もクライアントとして有している。また、人材事業では県内屈指の会員数を誇る求人マッチングサービス「ジョブアンテナ」を運営している。

代表取締役社長を務める臼井隆秀氏は、学生時代からいずれ起業することを意識していた。最も成長できる環境を求めて株式会社サイバーエージェントに入社した臼井氏は、インターネットマーケティングのコンサルティング業務やSEM戦略子会社の立ち上げ、広告代理事業の経営戦略などに従事した。

急成長するインターネット業界の中心でその勢いを間近に感じながら、30歳が近づいたのを契機に起業を決意。最初から地方で起業することを決めていたが、その理由は、資金に限りのあるITスタートアップの場合、東京での起業は競合に埋もれ、優秀な人材にリーチすることが難しいと考えたからだった。また、起業時はリーマンショック後で、スタートアップに投資するベンチャーキャピタルもなく、資金調達が困難だったこともある。

北海道や仙台も候補地として検討したが、サイバーエージェント時代に沖縄で子会社を立ち上げて採用をおこなった際、沖縄の若者のもつ考え方の素直さや人のよさが強く印象に残っていたことから、沖縄を創業地として2009年2月に琉球インタラクティブを設立した。

臼井氏は沖縄の起業家支援にも積極的に取り組んでおり、2013年から宜野湾ベイサイド情報センターの館長としても活躍。その他、起業家や技術者育成の著名なイベントを産学官で連携してサポートするなど、沖縄のスタートアップシーンを常にリードしている。

そして、2022年10月から社名を「インタラクティブ株式会社」に変更。コーポレートブランドを地域の人々・企業との共創や相互作用の意味を込めた「Interactive」に進化させ、成長可能性を沖縄に留めず全国に進出するという企業意思を明確に表明し、各地域での事業展開をより速やかに推進していくことが目的だ。

ここでは、インタラクティブの主要4事業について簡単に見ていこう。

（1）デジタルマーケティング事業では、デジタルマーケティングに関する総合的な支援をおこなう。マーケティング戦略立案からWebサイト制作、サイト運用、SNS運用、インターネット広告、ECサイト構築、データ解析まで幅広い支援を提供し、地元・沖縄の中核企業から日本を代表する大手企業、世界的なブランドまで、多数のクライアントを成功に導いてきた。

2009年の創業時から行っているデジタルマーケティング事業では、デジタルマーケティングの戦略立案から企画設計、制作・開発、運用まで総合的に支援を行っている。デジタルに精通したプランナー、クリエイター、エンジニアがワンチームとなり、地域の中核企業から日本を代表する大手企業まで、多数のお客様を成功に導いてきた。

（2）人材事業では2016年から沖縄最大の求人マッチングサービス「ジョブアンテナ」と転職支援サービス「ジョブアンテナ・エージェント」を運営。今や第二の事業の柱として成長している。2021年からは「地方の企業と人を結ぶプラットフォーム」として、沖縄のみならず、北海道、福岡、熊本へと範囲を広げて全国展開を進めており、顧客は累計で1,200社以上に達している。

（３）地域貢献事業としては、地域に貢献するために、宜野湾市の情報産業施設「Gwave」のプロデュースや北海道と沖縄の交流を促進する「どさんこしまんちゅプロジェクト」の運営などを行っている。

創業から15年目に入り、有望なビジネスが着実に育ってきているインタラクティブ。「地域の可能性を解放する」というパーパス実現のシナリオも具現化してきた。

中でも注力事業である人材事業では、2021年から北海道新聞社と合弁で「道新インタラクティブ株式会社」を設立し、道内企業に特化した求人マッチングサービス「ジョブアンテナ北海道」を運営。また、2022年5月からは自社単独で福岡の求人・転職メディア市場に参入し、福岡企業に特化した求人マッチングサービス「ジョブアンテナ福岡」を提供しているほか、2023年4月からは「ジョブアンテナ熊本」もサービスを開始しました。

また、事業領域全般における執行体制の強化を図る目的で、2022年10月には執行役員制を導入。成長戦略および事業開発を更に加速させ、事業拡大と組織構築を一層進めていく方針だ。

そしてこれらの体制のもと、中間的なゴールとして、5年以内に東証グロースに上場することを目指しており（注・上場計画は社内的な計画段階であり、対外的な具体的アクションをしている段階ではない）、そして10年以内には時価総額1000億円を越える計画に全社で取り組んでいる。

2023年3月末時点の従業員数は81名で、平均年齢は31歳、中途採用が大半を占める。沖縄県内出身者と県外出身者の比率は半々、男女比もほぼ半々で、女性マネージャーも1名在籍している。産休・育休の取得率は高く、対象者のほぼ全員が取得している。

インタラクティブはパーパス（存在価値）・ビジョン（ありたい姿）・バリュー（行動規範）を体系化しており、全社員がこれらの価値観を共有するとともに、その他にも独自の人事制度を定めている。スペースの関係で掲載できないが、興味のある人はぜひ公式HPで参照してほしい。

今回の採用では、資格は不問で、学歴は大卒が望ましいが、特に強いこだわりはなない。長期的キャリア構築を前提としているため、年齢は45歳以下が望ましい。カルチャー的にはベンチャーマインド旺盛な人材がフィットするが、選考ではポテンシャル寄りではなく、実際の経験により重点を置く考えだ。具体的には、特定の分野で優れた実績を納めてきた経験や、成功を実現してきた経験を重視するとのこと。

また、インタラクティブは全国から人材を募集しており、沖縄での勤務が難しい場合はフルリモートも可能だ。そのほか、副業やフレックス制度などの仕組みも導入しており、沖縄県外の方の勤務形態については、柔軟性をもって対応しているという。

地域の可能性を解放し、元気にしていくために一番大事なもの。
それは「地域の未来を創造できる想いと力」だと代表・臼井氏は考える。

日本の地域には沢山のチャンスがあり、地域も元気になれたら、日本はもっと元気になれるというのがインタラクティブの考えだ。地域の未来を創造できる想いと力を持った人材を増やし、地域課題を解決する事業を創り、広げていく。インタラクティブはこの考えに共感してくれる仲間を増やしていくことで、地域を元気にすることで日本を元気にするべく、日々果敢に挑戦し続けている。