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インタビュー画像代表取締役社長 餌取 裕介氏 兵庫県西宮市出身。甲南高校を経て甲南大学法学部卒。大学時代に4つのアルバイトを掛け持ちし、インセンティブがもらえる仕事をする中で営業の楽しさにのめり込む。新卒で(株)トーヨータイヤジャパンに就職して香川の支店で驚異的な営業成績を出した後、友人と会社を立ち上げることを決意。 ITの知識をつけるために一度(株)リアルワールドで知識をつけてから、Nextrustを創業。

Nextrust創業まではどんな経歴だったんですか?

新卒では株式会社トーヨータイヤジャパンというところに入社しました。 タイヤ業界で3〜4番目ぐらいのシェアを誇っている会社で、東京で研修をやったあとすぐに香川に転勤になりました。エリアごとに子会社があるんですが、四国エリアで1番の成績を出したくて、初月でタイヤを100本(※)売りました。 ※ 営業の月平均販売本数は40~50本ほど その翌月には140本ほど売ったものの、もともと起業したいという思いがあったのと、地方にいるのが面白くなくなってきて、地元に戻りたいなと思っていたんですよね。 その時、ちょうど友人が事業を立ち上げるっていう話をしていたので、一緒にやろうという話になって5ヶ月で退職しました。 ただ、その後すぐに創業するのではなく、集まった仲間のスキルで足りないのがITスキルだよね、ということになったので、ITの知識をつけようと思って、株式会社リアルワールドという東京のITの会社に転職しました。 リアルワールドで僕を採用してくれた上司から課せられた営業ノルマは、すごく厳しかったです。アポ〜受注まで全てを電話で完結させなければならなくて、会社のベランダで泣いたこともあるぐらい大変でした。でも、今までの自分の経験から営業ができるという自信もあったので諦めずに続けていたら、2ヶ月後には、月で7件の受注を頂く事ができました。 リアルワールドの仕事自体は、自分の工夫次第で売れるところは楽しかったですし、営業が人と人のやり取りであるというのを実感するいい経験にはなりました。ただ、本当にクライアントのためのサービスなのか?という事に疑問を持ってしまってからは、自信を持って売れなくなってしまったんですよね。もともと起業時の知識を得るために入った会社でもあったので、辞めるって何度か言ったんですが、なかなか辞めさせてもらえず。でも、どうしても業界の課題を解決したいという思いがあって、Nextrustを立ち上げる時にやっと退職できた感じでした。

業界の課題というのは具体的にどういうことですか?

販売していた商材が本当にクライアントのためになっているのか?と感じてしまった瞬間があったんですね。これは、前職に限った話ではなく、ほとんどの広告業界の会社が同じような課題を抱えていると思っています。 本来はクライアントの売上を最大化して、利益を自分たちに還元していく流れのはずなのに、広告会社であれば、顧客であるクライアントの持っているお金を使っていかに儲けるかしか考えておらず、代理店は、いかに広告会社とクライアントの双方から中抜きできるかしか考えていない。 このように、みんなが自分の会社のことしか考えていない状態は、最終的に自分たちの業界を縮小させてしまうと感じていました。本来は、お金を出すクライアント側に一番利益が還元されるべきなのに、広告業界はそれが逆転しているんです。その状態が続いたら、広告代理店という仕事自体もなくなるかもしれないのに、クライアントよりも自分たちの利益を追求していくのが当たり前だから、みんなあぐらを掻いている。だからこそ、僕は業界の「当たり前」をひっくり返してやるんだという思いもあって、今は広告代理店の事業を中心にしていますし、クライアントの提案資料には必ずその想いを伝えられるページを盛り込んでいます。

「これはNextrustならではだよね」というような、自社の強みはどこにあると思いますか?

クライアントと一緒に、戦略を考えるところからプロモーション、カスタマーサポートまで全て一気通貫して担当することを徹底しているところですね。 継続的なお付き合いができるようになるためには、本当にクライアントファーストになるサービスであるべきだと思っています。特に広告業界は、クライアントからの予算獲得のみを考えがちだし、必要ないオプションをつけたりしており無駄が発生しているんですよね。だから、僕たちがクライアントの事を一番に考えていることが、そもそも差別化になると思っています。 成果報酬型にすることで、安心して依頼していただけるような土台作りをしてきたという自負があるので、他社にはないパートナー提携を結ぶこともできています。 また、代理店という立ち位置だからこそ、クライアントともアフィリエイターとも対等なお付き合いを心がけています。時には、アフィリエイターと金額交渉をしたり、クライアントにも正直に話をすることもあります。 その上で伸ばしていきたいところは、クライアント満足度が上がることをひたすらやりたいなと思っています。 例えば、クライアントが納得するまで説明するプランとか、会社の垣根を超えて伴奏するチームだったりとか内製化プランなど、手段はいろいろあると思うんですけど、一番大事にしている軸は、僕たちが関わることによってどういう結果が生まれるかなので、もしかしたら広告という関わり方ではなくなるかもしれません。 現に、新規事業としてアートだったり、リーガルチェックだったりソーシャルチェックだったりがあるのは、クライアントのためにできることは何か?を考え続けた結果、生まれた事業です。 だから、今の軸足は広告業界にあるけど、世の中の変化に合わせて、全く違うこともしていく可能性はありますね。

今後のネクストラストのビジョンについて教えてください。

必死に営業をしたり代理店からの紹介で仕事を頂くというよりは、クライアントからの紹介で仕事が回るような状態にしていきたいと思っています。その状態にするためには、クライアント満足度が上がらないと絶対にできないので、徹底的にこだわっていきたいですね。 あとは、アフィリエイトに対する悪いイメージを、ガラッと変えたいです。今のアフィリエイトって、薬事を守っていなかったり、過大表現をしたり、質の悪い獲得手法が増えているが故に、イメージがすごく悪いと思うんですよ。でも、本来の広告は「いい商材を知ってもらう」ためのツールであって、買わせるためのものではないと思っています。クライアントが持っている商材を正しく認知していただくことで、ユーザー・クライアント・アフィリエイター全てにとってプラスになるような状態を作っていきたいなと思っています。クライアントには、無駄な訴求をしなくても売れるものを作ることにこだわって欲しいし、アフィリエイターはどうやって認知してもらうかにこだわって欲しい。その結果、ユーザーにもいいものが届く、というような循環にしていきたいですね。 あと、これは余談なんですが、僕は会社を上場させる事を全く考えていません。 上場を目指すと融通が効かなくなってしまうし、やりたいことをやろうとした時に、上場会社だと株主の視点をどうしても考える必要が出てくるからです。 僕は、Nextrustの社員のことをファミリーだと思っています。お世辞抜きで、みんながいなければここまで会社を伸ばしていくことはできなかったので、感謝しかないです。 だから、個々の目標や夢を叶える事を全力で応援したいし、会社が大きくなった先の利益を社員のみんなに還元できるように、僕は会社を上場させないって決めています。

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