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インタビュー画像代表取締役 濱松 毅氏 Microsoft Accessの可能性を追求する経営者。独学でAccessをマスターし、Accessに特化した開発会社、株式会社インフォースを立ち上げる。AccessからMicrosoft SQL Serverへ自動でアップサイジングするソフトを会社で開発。マイクロソフト社にその技術を認められ、同社の技術者が米国マイクロソフト社の研究・開発チームに所属する等、Access開発に関する草分け的存在として、この分野におけるNo.1の実績を持つ会社に育て上げた。剣道6段の腕前を持つ剣豪でもある。

趣味は何ですか?

趣味は剣道です。中学校の時から続けていて、段位は6段です。会社に剣道チームがあって、10年以上活動しています。今は保険会社が所有する立派な剣道場を借りて稽古しています。 チームを強くするために、大学で指導する知り合いの著名な先生にチームの師範に就任してもらいました。その大学は、剣道界ではその名を知らないものがいないほどの強豪で、そこで教える先生に師範をお願いしたからには、剣道でも日本一を目指したいと思っています。そのためにも、会社を成長させて早い段階で上場まで持っていきたいです。そうして、剣道にも予算と時間を割いて、チームを強くしたいですね。 休日は、剣道の稽古以外にも、体を鍛えています。長く体育会系でやってきたので、スポーツをやっていた人材は大歓迎。剣豪の社員が入ってくれると嬉しいですが、こればかりはなかなか簡単にはいかないですよね。

インフォースを立ち上げるまでの経歴は?

大学時代に学生ベンチャーを立ち上げました。時はバブルの絶頂期。リクルーティングやセールスプロモーションを手掛ける会社でしたが、3,000人規模のサークルを運営する等、色んなことをやっていました。 ところが、不動産バブルの崩壊で会社が危機的状況に。大学を卒業する時には2,000万円の借金があって、就職ができない。他の学生が就活で企業の人事の人と会っている時に、営業で人事巡りをしていたから、就職の準備を全くしていなかったし、そもそも新卒の給料では借金の返済ができません。 深夜にバイトをして昼間は自分の仕事をする生活を続けましたが、悪いことがあると負のスパイラルが起こって何事も上手くいかないもの。チャンスはいずれ巡ってくるだろうから、それをつかみ取る実力を身に付けておこうと会社を畳んで、給料の高い会社を探しDM発送会社に入社。7年間、社宅に住んで給料は全て借金の返済に充てる生活で、借金を完済しました。

Accessとの出会いのストーリーは?

7年間働いた会社で、システム開発の担当を命じられましたが、予算がないから開発会社に発注できない。そこで自作できないか考えて、注目したのがAccessでした。参考書を買ってきて独学で学び、顧客管理システムを作り上げました。世の中はまだデータベースの重要性に気付いておらず、最初は会社のメンバーに散々コケにされましたが、3カ月後には私の作ったシステムなしには会社の業務が回らないレベルでみんながシステムを活用していました。 私が作ったシステムを大手システム開発会社の人に見せたら「うちに発注したら500万円はかかる」と言われ、それなら50万円で売れるのではないかと考え独立してシステム開発会社を立ち上げました。 最初の1年間は仕事がなかったですね。一緒に働いていたエンジニアの給料も払えない状態。そこで、知り合いに秀逸なホームページを作ってもらい、今でいうSEO対策をしたところ一気に受注が増えました。自分達ではさばききれない数の依頼が舞い込み、エンジニアを雇うために金融機関に融資を申し込むも、バブルの後処理で苦しんでいた金融機関にことごとく断られ困った事態に。仕事は既に受けていたので、仕方なく親類や知り合いに資金を借りて何とか乗り切りました。

マイクロソフトとの協業が始まった経緯は?

Accessでシステム開発をしていたら「Accessが得意な開発会社があるらしい」ということで、マイクロソフトのSQL Serverの営業部隊が視察に来ました。当時のオフィスのホワイトボードに顧客リストを書いていたのを彼らが見て、SQL Serverを売るのはAccessのユーザーだと思ったようで、マイクロソフトとの協業が始まりました。 そんなわけで、マイクロソフトと一緒にAccessからSQL Serverへアップサイジングする事業を本格的に展開しました。マイクロソフトの予算で全国にSQL Serverを売り歩き、AccessのシステムをSQL Serverにアップサイジングしまくりました。非公式ですがSQL Serverの年間販売数で大手SIerに勝ったこともあります。 マイクロソフトのバックアップもあって、マイクロソフトのワールドカンファレンスに日本企業で初めて出展。その時、本社のSQL Serverの開発チームと知り合い、米国本社へのつながりができました。その後、Accessチームにも紹介してもらいました。AccessからSQL Serverへ自動でアップサイジングするソフトを見せたところ、変換率が世界一だと認められ、Accessの開発チームに参加することになりました。

将来の夢は?

Accessをマイクロソフトから買いたいですね。 Accessを活用して情報化を進めるには、Access自体の進化も必要。マイクロソフトにやる気がないなら、譲ってほしいです。自前でAccessのようなソフトを開発するのも一つの手かなと思っています。 Accessには可能性が眠っています。マイクロソフトのAccessへの取り組みを見ていると「もったいない」と思ってしまいます。中小企業の情報化の一つのカタチをAccessで実現したいです。Accessでの開発は、ノーコード・ローコード開発とスクラッチ開発のハイブリッド、イージー開発と呼んで差し支えないと思っています。ノーコード・ローコード開発とスクラッチ開発の良さを兼ね備えています。簡単にシステムを作ることも、本格的なシステムを構築することもできます。 日本にはIT技術者がIT企業以外に就職する文化がありませんが、アメリカはIT技術者が一般企業に就職してシステム開発が終われば転職する文化。Accessを使った開発が広まれば、中小企業で社内SEを雇用することができ、IT技術者の流動性が高められます。そうなると、SESのビジネスモデルはいらなくなると思います。

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