代表取締役社長　下條 治氏

ご略歴をお教えください。

大学卒業後に紙の専門商社に入社し、5年ほど営業を手掛けました。初めて社会に出てこの会社で経験したことが、現在でも自分のベースになっていると思います。 その後、父親が創業した当社に転じました。承継を意識したわけではなく、北海道にニアショア拠点を設立することになり、マネジメント人材がいないと聞いて手を挙げたのです。北海道に行ってみたいという、やや不純な動機がありました。結果的に15年ほど札幌で暮らしたのですが、6年目、33歳の時に他社との合弁で孫会社に当たるシステム開発を設立し、社長として最大20名ほどの同社を経営しました。 2000年に当社が上場を目指して株式を店頭登録することになり、子会社を整理する必要が生じます。そこで、経営していた孫会社やニアショア子会社を当社に合併すると共に、私は営業マネージャーとして東京本社に帰任。その後、部長、事業部長、執行役員、取締役を経て、2012年に3代目の社長に就任しました。

社長に就任した際、どういう会社にしていこうと考えましたか？

それまで社内を見ていて、風通しが良くない面を感じていました。古参役員が若手の意見を聞こうとしない傾向があったのです。まずはこれを変えようと、“Change & Challenge”というスローガンを掲げて風通しのいい風土づくりに着手しました。具体的には、まずは人事改革です。それまで当社は新卒を採用して育てるという生え抜き主義が強かったのですが、中途採用を増やして外部からの血を導入することにしました。また、できるだけ若手社員の管理職ポストへの登用を行いました。それと共に、個人の考え方や価値観をより尊重するようにし、オフィスではカジュアルな服装を推進するようにしたのです。こうした結果、お互いに多様性を尊重しあい、自由に意見が言える風土が構築できたと自負しています。 そして今、“第3の創業期”と位置付けて、新たなチャレンジを始めています。当社は2022年3月で創業55周年を迎えました。その間時代の変化にも対応してきましたが、既存のやり方を続けているだけだと、シュリンクする一方です。そこで、新たなサービスやプロダクト、ビジネスモデルをつくろうと、専任の部署やプロジェクトを立ち上げる等して試行錯誤を重ねています。 これからも、人財である社員のチャレンジ精神を積極的に後押ししていきます。

下條さんの仕事観をお聞かせください。

会社や仕事は一人では成り立たないものです。それと共に、仲間や社員と一緒に取り組み、喜びも苦しみも分かち合うところに喜びが感じられるものだと思っています。もちろん、職人等自分一人で追求したいという仕事もあるでしょう。エンジニアもそうかもしれませんね。そうした考え方を否定するものではありません。当社はダイバーシティを重視していますが、色々な価値観を持つ人材が集った組織の方が活性化すると考えています。ですから、自分らしさを発揮したいという方に是非集まっていただきたいと願っています。

社員に対して、どういった存在になってほしいかの思いをお聞かせください。

せっかく仕事をするのならば、楽しく取り組んでほしいと思います。当社には様々なポジションやステージがあるので、前述のとおり多様な人材が活躍できる環境が必ずあると思います。そんな環境で、自分の存在感が感じられる活躍をしてほしいですね。そして、周りの人から「○○さんがいるから楽しく仕事ができる」等と思ってもらえるような、周囲に元気を与えられる存在であってほしいです。 読者の方に対しては、当社にはどんな人でもそれぞれの強みを発揮して活躍できるステージがあると自負していますので、是非仲間となって当社独特の自由さや温かみのある風土で仕事をして、仕事面でのキャリアアップだけでなくご自身の幸せな人生に繋げていただきたいと願っています。

オフタイムは、どういった過ごし方をしているのでしょうか？

日帰りや一泊で軽い登山をしたり、寺巡りと昼飲みを兼ねて近所を散策したりといったことが好きで、外を歩くことが多いですね。