トゥループロパティマネジメント株式会社

オフィスビルの開発、建築設計プロデュースを専門としているトゥループロパティマネジメント株式会社。2004年3月に設立された同社は、オフィスビルの運営・管理を手掛けるサブリース株式会社、主に不動産の証券化を行うエスピーシー証券株式会社、エスピーシー証券株式会社の子会社で投資運用会社として不動産のアセットマネジメント事業を展開するSPCアセットマネジメント株式会社というグループのホールディングカンパニーとしての役割も有し、不動産業をベースとした幅広い事業を行っている。また、同社設立者の佐々木泰樹氏は公益財団法人佐々木泰樹育英会の理事長であり、同社は同財団の事務局も受託している。人事担当・藤岡氏は、自社の不動産領域における事業の特徴について、次のように説明してくれた。

「当社は、経営に最大限寄与できるビルを設計することを企業理念に、立地条件からデザイン性までこだわり抜いたオフィスビル開発を手掛けています。現在は、千代田区、中央区、台東区にて建築中で、今後もオフィスビル開発という領域においてさらに専門特化して事業を推進する方針です」（藤岡氏）。

立地条件とともに、藤岡氏が挙げてくれた同社の特徴は”普遍的な価値を有するビル”。これが同社の物件に共通する特徴だ。「オフィスビル経営で収益を得続けるためには、特殊な企業を除いた殆どの企業から1番いいと思われる設計をしなければなりません。また、事業計画通りに収益を得るためには、”持続的に高い評価を受けるビル”を設計しなければなりません。テナントが限られるようなデザインは、収益を継続するには向きません。10年後に時代遅れと評価される可能性のある個性も避ける必要があります。広い範囲のテナントから好まれ、かつ時代が変化しても好まれ続ける”リクルートスーツのようなビル”は、これからもテナントから選ばれ続けるのだと思います。」（藤岡氏）。現に同社が開発した物件が日本建築士事務所協会主催の東京建築賞を3棟受賞している。この賞を事業用不動産の施主として3棟も受賞したのは同社だけだ。

また、同社のオフィスビルはワンフロアが200坪以下でフロアごとにテナントを募る形としているので各テナント企業は中小規模のスペースを実現している。ここ数年でテレワークが進み、オフィス環境へのニーズが変化しているのではないか、今後の展開含めて藤岡氏に聞いてみた。

「オフィスのあり方やスペースに関しては、確かに時代や社会による変動がありますが、中小ビルの需要は決してなくなることはありません。しかし、すべてのオフィスビルが安定収益を得られるわけではなく、建物グレード・スペック・立地条件等の要素において優れたオフィスビルでなければテナントから選択されずに必ず淘汰さます。当社のような建物やサービスのクオリティを維持しながらオペレーションがなされている中小オフィスビルは少ないため、テレワークやオンラインが増える現状においても、テナントから選ばれ続けます。こういう考えの下で、当社はオフィスビルの開発、設計プロデュース、運営に取り組んでいるのです。」（藤岡氏）

今後の同社の事業展開については、本業である不動産の開発、建築設計プロデュース事業を東京都内のオフィスビル開発に専門特化させる取り組みのほか、自社物件の不動産証券化を計画していると藤岡氏は語っている。

「当社が所有する物件は、現状で総額約200億円規模の資産額となっていますが、その規模を近いうちに300億円規模までに拡大させ、私募ファンドを経て最終的には1000億円規模の私募REITとする事業計画を立てています。そのため、まずはファンドに適した物件を仕入れて開発を進めるとともに投資法人を設立する準備を進めているのが、当社の現在の状況なんです。」（藤岡氏）

また、同社の取り組みの中で特徴的なものが、同社設立者である佐々木泰樹氏が理事長となっている『公益財団法人佐々木泰樹育英会』の運営ある。この財団は、これまで一般財団法人として活動してきたものを2021年に公益財団法人化し、主に大学生や大学院生に対する給付型奨学金事業と表彰事業を行っている。

「建築やデザイン工芸美術などを学ぶ学生の場合、学費などの金銭的な負担を賄うためにアルバイトをしなければならない方も多く、そのために研究や交流のための貴重な時間を無駄にしてしまっているケースが多いという現状があります。その現状に対して、優れた考え方を持つ方々を支援させていただくことを通じ、日本社会の発展に寄与することを目的としているのが、この財団の理念です。今後も、建築・医療・デザイン工芸美術といった分野に加え、口語詩句という文学の分野でも支援を進めながら、“本当にやりたいことができない”という学生たちをサポートしていきたいと考えています。」（藤岡氏）

今回の募集で採用される人材は、財団等の公式サイトや投稿サイトの管理・運営といった社内SE業務と一部事務局業務の役割を担うことになる。その人材に必要とされるものについて、同社の事業、そして財団としての活動に対する共感だと藤岡氏は語っている。

「現時点では経験・知識が不十分でも、学ぶ意欲があれば身につけられるはずです。才能ある若者を応援したい。優れた才能を世の中に送り出し、社会をより良くしていきたい。そんな思いに共感して運営に取り組める方を採用したいと考えています。社内SEとしての役割については、自社の業務に必要なシステムツールの選定・運用、サイトの管理、社員のヘルプデスクといったものになります。そのミッションに必要なことは、レベルの高い技術力よりも、コミュニケーションを取りながら社内や財団にとって必要な業務を遂行できる人間性だと私は考えています。入社後に知識を吸収しながら、当社の取り組みに常に興味を持ち意欲的に取り組んでいただける方を、是非お迎えしたいと思っております。」（藤岡氏）

高い技術力や豊富なエンジニア業務経験がなくても、事業に対する興味・関心を持ちながら意欲的に取り組める人材を広く募り、組織としての人員強化を進めている同社だが、その業務環境にはどのような魅力があるのか、その質問に対し、藤岡氏は次のように語っている。

「少人数の体制で業務を担うことになる社内SEに関しては、大きな裁量を持ちながら積極的に提案・実施ができるという部分に魅力があると思います。当社は、ITを活用した業務効率化の余地がまだまだあるという現状に加え、提案を積極的に受け入れながら、予算編成等も柔軟に、そしてスピーディーに承認するという社内文化があります。真に必要なことを見極め、外部からの視点で物事を捉えながら、社内に新しい風を取り入れることができる。そんな業務に魅力を感じられる人材を、仲間として迎えたいというのが当社の考えなんです。」（藤岡氏）。

自身、同社のグループ会社であるサブリース株式会社に新卒入社してから20年以上在籍し続けている藤岡氏は、同社には“色々やらせてもらえる”という社風があると実感しているという。実際に、営業をメイン業務とする藤岡氏は、長年採用業務を担当し、また過去には全くの異業種の運営なども経験しているというのだ。

「当社には、不動産業という確固とした経営基盤の下に、新しいことにチャレンジすることができる土壌があります。希望する取り組み、興味のあるビジネスに関して自身の意思を発信すれば、実現するチャンスが広がるのが当社の環境にある魅力の一つ。収益だけを重視することなく、またどんな業務でもその取り組みにある意味を考えながら会社を良くするために努力できる方であれば、様々なことを経験するチャンスがあると、私は思っています。」（藤岡氏）。

自分自身の興味を基に業務に取り組むことで、意識することなく仕事に没頭できる。そんな同社の環境でチャレンジする人材に向け、藤岡氏は次のようなメッセージを送っている。

「既存の方法にとらわれず自由な発想をもって色々な業務を経験することで、個人として大きな成長を果たせるのが当社の環境だと思っています。これから入社される方々にも、様々な業務を通して“仕事のマニア”を目指せる当社で、是非成長を実現してほしいですね。」（藤岡氏）。