株式会社カイショー

株式会社カイショーは、タイヤ・ホイール、自動車パーツ、中古車、釣具、ゴルフ用品、カメラ用品等、多彩な中古買取販売事業を展開するリユース企業だ。WEB店舗とリアル店舗を組み合わせた独自のビジネスモデルにより、リユースビジネスの生命線ともいえる買取・販売の両面における競争優位性を確立。2011年の設立以来、一貫して右肩上がりの成長を続けている。

成長エンジンは、創業の事業でもあるタイヤ買取事業だ。

中古タイヤ・ホイールの通信買取を行うリユース企業は多いが、オンライン査定だけで買取額を決定できる知見を備えた企業は稀で、現物査定が必須となっている。それだけに手間もコストも掛かり、オンライン査定時に提示した暫定額から最終買取価格が下がるケースも珍しくないのが実情だ。
いっぽう同社では、WEBでも電話でも一度きり、それも短時間で査定を完了できるうえ、査定額も一般的な相場より高い。

「弊社ならではの特長といえるでしょう。創業翌年の2012年に買取専用サイト『タイヤ買取ナンバーワン』と販売サイト『パーツ販売ナンバーワン』を相次いで立ち上げ、豊富な取引実績を重ねたからこそ確立できた独自ノウハウであり、大きな強みになっています」

買取サイトを通じて全国から集めたタイヤ・ホイールを、自社ECサイトや大手ECモール、ネットオークションを通じて販売。このビジネスモデルを支えているのが、先に紹介した精緻な査定スキルだ。また買取・販売サイトは全て自社WEBチームが手掛けており、日々の更新を通じて写真の見せ方やコメントの入れ方といったインターフェースがブラッシュアップされ、きめ細かなSEO対策にも目が届く。このように、文字通りナンバーワンともいうべき競争力を確立した結果、創業以来の累計買取本数は23万本（2022年10月現在）を超え、通信買取を主軸とする企業としては他の追随を許さない圧倒的な実績を築いている。

現在では、タイヤ・ホイールの買取販売で培った独自ノウハウを、マフラー、シートといった自動車パーツ、ルアーフィッシング関連の釣具、ゴルフクラブ、カメラ用品、そして輸入車を含む高級車と、着実に広がった事業領域の全てに応用し、それぞれの分野でタイヤ買取同様の競争優位性を確保。リアル店舗も、本社を置く福岡エリアを中心に2023年春時点で7店舗を数える。業績面でも、2022年度は約30億円と、創業以来続く右肩上がりの成長曲線が年々勢いを増している。

同社は2011年6月、代表が、それまで個人事業として展開していたタイヤ買取事業を発展させる形で立ち上げた経緯がある。「一度きりの人生、好きなことをとことん突き詰めよう」「とことんやるなら、周りの人たちを大切にしよう」と、設立に際して査定基準の不透明感等、当時のリユース市場に抱いていた疑問や課題を解決する「適正価格の買取・販売サービスの創設」を目指すと同時に、「従業員全員が、働きやすく、高く大きな志を持って、活き活きと活躍できる会社を創りたい」との思いを込めたという。

自動車をはじめ釣り、ゴルフ、カメラ等、趣味性の高い領域に特化した同社の事業展開は、「好きなことをとことん」を追求した結果ともいえるだろう。「好きな分野で勝てる戦略とは？」この命題に、メンバー全員がとことん楽しみながら取り組んで結果を出すのが、同社の働き方だ。

「輸入車を扱うリアル店舗にはピットがあり、整備士も常駐。『ゴルフクラブ買取ナンバーワン』のリアル店舗には、買取店としては珍しいゴルフ工房があり、専門の技術士がヘッドやシャフトのカスタマイズオファーに応えています。現在の社員数は約70名。本社でも店舗でも、クルマが好き、カメラが好きといった、業務に関連した趣味を持つ社員が少なくないようです」

同社は「好きなことをとことん」と並んで、「日本一“ありがとう”が頂ける会社」を事業目標に掲げている。各事業部門において、その道の通をも唸らせる専門性を追求し、勝てる仕組みづくりにこだわるのは、どこよりもユーザーに選ばれる店になり、「ありがとう」の評価に繋げるための努力にほかならない。

今後は、ナンバーワングループとして引き続きWEBサイトとリアル店舗の充実を図りながら、現在の福岡と東京に続く全国的な店舗展開を視野に、2023年5月には関東に物流センターを新設。これに先駆けて、2023年3月には「ITソリューション部」が福岡市東区の本社内に発足。基幹システムをはじめ、これまで手薄だった本格的な社内システムの構築に着手する。新たな成長フェーズの成果を最大化させる意味でも、新生ITソリューション部にジョインするエンジニアに、ひときわ大きな期待が寄せられている。

「これはベンチャー企業の多くに共通することだと思いますが、設立10年あまりの当社では、まだまだ社内システムを含めた社内体制全般が構築途上。今後、さらなる成長を目指すうえで社内システム全般の見直しと効率化が必要不可欠であり、システム再構築と社内IT環境の整備に専念する新たな部署を立ち上げることになったのです」

ユーザー向けWEBサイトも含め、システム開発業務を外部に委ねない「自前主義」も、同社らしさのひとつ。社内システムにおいても、要件定義から設計・開発・保守管理まで全て社内SEが担うので、開発の自由度が高く、手応えも大きい。

「全社の平均年齢は29歳。タイヤ、釣具、ゴルフ等、各事業部門の責任者もほとんどが30歳前後で、20代で任されている社員もいます。もともと“任せて伸ばす”社風ですから、提案も通りやすい。新部署のITソリューション部なら、なおさらでしょう」

また、「社員が働きやすく、活き活きと活躍できる会社」を目指して設立された企業らしく、ワークライフバランスへの目配りは広い。

定時退社が原則で、仮に残業が発生した場合、手当は営業職も含めて全額支給される。休日はシフト制による完全週休2日。有休消化率ほぼ100%、GW休暇（4日）とお盆休暇（3日）は年間を通じていつでも取得可能と、休みの自由度は際立って高い。有休を含め、毎月シフトを組む際に各自が希望日を申告する形式となっている。

評価基準も明確で、年2回の面談を通じて業務の成果を公平に評価し、給与やポジションで十分に還元。目覚ましい活躍を見せた社員に賞金と全社の拍手を贈る社内表彰制度も、個々のモチベーションアップに繋がっている。

「エンジニアの採用面接では、どうしたら当社で能力と魅力を最大限に活かしていただけるかを考えています」

意欲ある全ての人に、同社の門戸は広く開け放たれている。