貴社の企業名である「オール」にはどんな思いが込められているのでしょうか?
当社の社名である「オール」は、船を漕ぐオールが由来となっています。船で海を渡る際には、乗る人が自分の力で漕がなければ船を進めることはできませんし、自ら考えて自ら動くことが求められます。その意味合いを込めたのが、当社の「オール」という社名です。 自ら動く上では、「自由」の要素はもちろん大切ですが、「自立」「自律」がより重要になるというのが当社の考えです。その考えは社風として当社に根付いていますし、権限を与えられた社員達が自立の意識を持って業務に取り組めることが、当社の大きな特徴だと思います。とにかく漕いで船を進める、進んだ方向が間違いであってもリカバリーすればいい、船を進めるためにあらゆる可能性に挑んでいく。それが当社の文化だと思います。
営業代行というビジネスモデルの今後については、どのようにお考えですか?
これまでの商習慣の中で構築されてきた、小売店とメーカーの関係性に変化が起きていると、私は実感しています。人手の確保や販促費の規模変動等、様々な課題を背景とした変化だと考えられますが、その変化に応じた業務の切り分けが進む中で、当社が担う役割は今後より大きくなるのではないでしょうか。 もちろん、eコマースの一般化や小売業の変貌等、“モノを売る”取り組みのスタイルは変化を続けていくと思います。しかし、営業代行の仕事がなくなることはなく、時代と共に役割が変わっていくというのが、私達の考えです。日用品を取り扱う小売店は存在し続けますし、家電を中心とした量販店は「実際にモノを見ることができる」店舗として残り続けるはず。当社はその変化を捉え、アウトソーシング先としての役割を認識しながらビジネスモデルを進化させていきたいと考えています。
人材育成や組織管理等の業務において、心掛けていることはありますか?
私自身が心掛けているのは、奇妙な言い方かもしれませんが「あまり接しないようにする」ことです。業務に関しては「任せる」という意識で、アドバイスやサポートが必要な際には話を聞き、軌道修正することこそが私の役割であり、若い社員達に自分の力を発揮してもらうことを最も重視しています。 私自身も体験しましたが、若い社員達が上長や先輩社員からの意見に対して「そうじゃない」と感じることは多いかもしれません。そんな時も、社員達の価値観を信じ、自分のやり方で取り組んでもらうことが、自らの強みを身に付けながら成長してもらうことにも繋がるはずです。責任を取るのは私の仕事なので、とにかく“気楽”に仕事にチャレンジし、その結果を形にしてほしいと考えています。
ご自身が仕事に取り組む上で大切にしていることはありますか?
メーカーや商社と小売店を繋ぐ営業代行の仕事においては、私はお客様が「より良い状況」になるよう、徹底的に行動することを大切にしています。より良い状況とは販売数や売上が拡大することであり、自身の仕事としてはそこにこだわりを持っているのです。 また、マネジメントの上で大切にしていることは、上手くいかない時でも決して諦めない、という意識を持つこと。社員達にもこの意識を持ってほしいですし、思うように物事が進まないことを「失敗」と捉えるのではなく、動いた結果として受け入れながら前進を続けることが大切だと私は考えています。 恐れることなく行動し、振り返らずに前へ進み続ける。その思いを持って仕事に取り組むことが大切なのだと思います。
今後、貴社が目指す企業としての姿について教えてください。
営業代行の事業においては、これまでの実績で培ってきたノウハウを生かし、小売業のお客様のお役に立ちながら規模を拡大していきたいと考えています。購買行動の変貌や近年のコロナ禍という要素に影響を受けたことで、ビジネスモデルも大きく変化してきていますが、そのタイミングで最適な取り組みを展開し、アウトソーシングの可能性を追求していくことが、今後の当社が目指すことの一つです。 また、どの企業様においても人材の確保が困難な状況となっている中で、その社内リソース不足を補う役割を担えるのが当社の強みです。“モノの魅力”を提案する営業としての本質を追求しながら、クライアント企業の課題にも応えていく。それが当社の今後の理想とする姿です。